褒めなくていい、感謝すればいいじゃない | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 

 

 もう4年も前に、「嫌われる勇気」を読んだ僕が、上記のような記事を書いています。たまに本の内容を思い出すためにこの記事を読むと、当時の僕の価値基準がよくわかって面白いです。
 
 アドラー心理学は、心理学というよりはアドラー先生の哲学と言えるそうですが、100年前の見解でありながら、非常に示唆に富んでいます。
 
 特に、親子関係に悩んだり、どう叱ればいいのか、どう勉強をやらせればよいのか、というような悩みがよぎるのであれば、必読すべき本に思います。

 

 

 

<勉強しろと言わなくていい、とはどういうことか>
 アドラー心理学では、基本的に親と子を対等な立場に置くことを重視します。
 
 人間にとって「幸福とは何か」を考えることが最重要であり、そこからすべての物事をとらえなおそう、というのがこの本の趣旨です。
 上記記事の後、2冊くらいアドラー心理学の本を読みましたが、この本ほどエッセンスがしっかり書かれているものはありませんでした。
 
 僕なりの結論として、
・人間が幸福を感じるのは、誰かの役に立てた、と思えることである
 この1点を抑えればよいです。
 
 ここから逆算していくことで、すべての子育ての悩みが解決できうる、とするのがアドラー心理学です。そのうえで、重要な指摘として、
・すべての不幸は、対人関係から生じる
 というのがあります。
 
 対人関係からすべての不幸が生じる、というのは、
・成績や偏差値、学歴での比較も、対人関係の摩擦である
・誰かと比べることも、対人関係の悩みになる
・その方向性では一生幸せにはならない
 
 
 親が悲しむから、子がこのままじゃダメになるからと、親子はそれぞれ悩むことが結構あります。
 でもそれも、「誰かの役に立てること」が最も大事である、と思えれば、悩みの方向性が違ってきます。
 
 誰かの役に立てたり、共同体に貢献できることに主眼を置けばよいのです。また、フロイトやユングのような「過去に○○があったからこうなったのだ」という原因論に陥るのではなく、目を今にむけることが大事です。「これから人の役に立っている、と実感するにはどうすればよいか」「思えた瞬間、今この瞬間から幸せになる」という中今(神道用語、今に集中する、という考え方)の視点が大事です。
 
 
 競争をすることのもっとも気を付けなければならないポイントは、
・成績のいい他人に目が行き、自分を受容できなくなる
 ことです。
 
 ですから、成績が悪くても、自分の努力に確信が持て、改善するつもりがあるなら、点数の悪い自分も受容できるはずで、それなら良いのです。まあ、そんな人間は少ないことでしょう。
 
 このブログでは、
・とにかく、点数のことはとやかく言わない方がいい
 ということを言ってきています。
 
 それはいろいろな理由があるにはあるのですが、一番は、
・点数が良いとよい人間、悪いとダメな人間
 という刷り込みが子供側に起こることが後年、マイナスに働きやすいからです。大人も、知らず知らずのうちにそう刷り込まれています。
 この本でも、「褒められようと子供が動くようになること」が最悪だ、と言っています。
 
 それは、共同体感覚からくる、誰かのお役に立てた、という「幸せ」から遠ざかっていくことになるからです。
 
 
 さて、誰かの役に立った、と思えることが最も大きな幸福感を得られるというのがアドラー心理学なのですが、それにはいくつかの前提が要ります。
 
・友人、家族、学校、日本、など共同体に属しているという共同体感覚が要る
・自分はこれでOKだという自己受容、自己肯定感が要る
世界のほとんどの物事は「自分」と関係がない、と知ること
 
 
 ということで、勉強をしていない子供に対して親が「勉強しなさい」というのは、
・そもそも勉強をしなくて困るのは子供、親は別に困らない
・その問題は、親自身の問題ではない
 ことが言え、また、わかりやすいところでは、
 
・それは、子供を「信頼」していない
 
 と言えます。これが良くありません。
 
 信頼することが、共同体感覚を養う上で最も大事です。家族に信頼されている、と思えるならば子供は幸福感を感じやすく、落ち着いていきます。
 ですから、本当に芯から信頼していなくても、親の言動により子供が「自分は信頼されている」と感じられるならば、子供はまっすぐに育っていくはずなのです。
 
 注意としては、お小遣いや罰則を与えるから「勉強する」では、信用にしかならず、無償の条件なしでの信頼にはならない、ということです。まず、子供に限らず、どんな他人でもその可能性を信頼することが大事だ、とアドラー先生は言っています。
 
 このことから、「勉強をしなさい」と親が子供に言う時、
 
①まず親は自分の問題でもないことに口出しをすることになる
②子供の可能性や人格を含めて、信頼していないことの表現になる
③その時、親は褒める、褒めない(叱責する)の二元論で価値判断をしている
 
 ということが言えそうです。
 
 お子さんが優秀な家庭の親御さんは、「勉強しなくて困るのはあんただ」ということをうまく伝えています。また、言うことを聞かない子には意外に、勝手にしろ、勝手にこけろ、と距離をとることが多いです。
 
 10歳あたりを超えれば、この世の中の仕組みをある程度理解できますから、そのことはある程度子供にプレゼンしておき、
 
・この子がこのまま育って、誰かの役に立てた、と実感できるようになるか
 を考えてあげた方が、結局は幸せにたどり着けそうです。
 
 
 また、例えば、点数が良かったり、お子さんが何か手伝いをしてくれた時、
・すごいやん、よかったね
 という褒め方よりは、
・(私が)うれしい、有難う助かった
 と感謝を言うことを優先していけばよい、とアドラー心理学からは思えます。
 
 点数が良かったり、能力的に高いことで褒めるのは、教師や外部の立場の方にしてもらって、家族やコミュニティの中においては、「感謝」をキーワードにして、近くの他人からお役に立てている、という実感を持てるように持っていくのが、子育てに悩む全親御さんへの答えかもしれません。
 
 いずれにせよ、アドラー心理学は一考に値するものがあります。よろしければご参考までに。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

 

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