２０年ほど前では、いわゆる中堅と言われるような、偏差値５０台の学校の子が東大に行く、などは結構しんどい時代がありました。
それは下記のような理由があったからです。
・教材が違った
→各学校が中高一貫にあったオリジナルのものを作成していた。
・環境が違った
→中高一貫校の教師は日々研究もしていて非常に優秀かつ、そこに集う優秀層も「自分で」いろいろ考えられる自走している子が多かった
・情報が違った
→先輩や先生など、身近に東大に関する情報を持った人間がたくさんいた。身近にいると「自分も」行けそうになるマジック
このような点で、開成や麻布など名門校が圧倒的に強かった、と言えました。ですが、現在では、
・教材は共通（体系数学やニュートレジャーなど）
・ネットで情報格差なども埋めれる
・開成や麻布にいわゆる自走できている人間は３割程度とかなり減った。
特に超がつく優秀層もサピの台頭の影響もあり、ほとんどが親の管理の元、勉強を「させられていて」、現在も「させられている」子たちです。ですので、こちらが能動的に勉強を始めれば、意外にもこの層にも点数の上では勝てる時代となっています。
もちろん、あの激化した中学受験で勝ち抜いてきている層ですから、才能としてはとびぬけたものがあります。さらに少なくとも中学受験では努力してきているので、学力としては相当に強いです。
が、中高６年間は長いです。中学受験では、小４から小６で準備するしかなかった、しかも幼児教育で結構に差がついていて不利なパターンもありました。
そういう意味では、英語でやや差がついている場合もありますが、それも点数的には特に問題はありません。中学入学時に英語がまったくノータッチの状態でも、中１からある程度真面目に定期テスト勉強をしているだけで、十分に挽回可能です。（まあそれも難しいとは言えるがｗ）
ここを、よくわからないネット上のあおられ記事などで、幼少期に英語をしなければならないというようなものがありますが、そういう愚かな根拠のない強迫観念に流されないようにしましょう。
ネットの記事はＰＶを重視するので、よくわかっていない人間が、扇情的に書いているだけのものが多いです。このブログでとりあげて、きっちり論破してもよいのですが、さらにＰＶ増えちゃうのでやりません（笑） （「この記事どうですかー」などの質問はコメント欄でしていただいてもよいです。記事で取り上げる可能性はあります）
大学受験の指導もし、中学以降の子も教えている立場としては、中学受験で偏差値５０行くような子は、英語未経験でも問題なく伸びています。英検も早くとることにも、何の意味もありません。
小４で２級をとっても、大学生で２級をとっても、社会人としては同じです。すごくもなんともありません。そこは冷静になりましょう。
であれば、英検は学校で習う英語文法の「復習」として使うようにしましょう。それが最も大学受験では効率が良いです。進度としては、中２で３級、高２で２級、できれば準１級も、という感じです。
小４で準１級、などかっこいいですが、それ以外の意味はあまり感じません。小さなころに身に着けたものは、あっさりと忘れるのも人間です。
しっかりと言葉を使って論理的に考える「母国語力」のほうが大事です。考えられる人間になって、初めて英語は生きてきます。
＜中堅校でも東大を狙え、その具体策＞
さて、僕は著書でも中高一貫校に入ったらとりあえず東大目指せばいいじゃない、ユー目指しちゃいなよ、と言っています。それは東大を目指していれば、どこの大学でも受けれるという実利的な問題もありますし、本当に可能性があるから、とも言えます。
もちろん、最上位層の才覚のすごさも知っていますから、甘くないのは言っておきます。
が、今は少子化でもあるし、年に３０００人も東大生は出るのですから、意外と下位の２００番くらいで受かるのは工夫次第で可能、と言えます。（上位の子は逆立ちしても勝てないので放っておきましょうｗ）
そのうえで具体策を下記に提示しておきます。下記くらいのことが達成できていれば、とりあえずワンチャン狙えるということです。
・年３０冊以上の読書、もしくは中高６年間で１００冊程度の読書
・できれば、サピエンス全史やマイケルサンデル程度のもの（いわゆる知識人の普通の文章）は読んだ経験が欲しい
・計算力、スピードを身に着ける。因数分解や三角関数など、基礎計算力を４ステップなどのステップAからBは片っ端から一巡くらいの経験は欲しい
・文章を要約する訓練を行う。２００字でなんでも論じれるようにする（体感的にこれが一番難しい。読書に慣れている子は教えればできる。学校の先生などに添削してもらうのが良い）
この上で、共通テストで８割から８割５分を現実的に狙えるようにします。
・古文・漢文をさぼらない、定期テストで６割から７割程度はほしい（無理なら助動詞や文法の薄い問題集をこなしておく）
・英検２級程度の英文読解力（東大の英語は難しものは出ない。ただ、英訳、和訳、要約など幅広い）
・速読英単語・データベース・ターゲット、なんでもよいから大学受験用の英単語を一通り（高３の間でも可）、高３で２巡
・ネクストステージ、ビンテージ、スクランブルなどの総合英語教材を３巡（ただし、どうせ完璧にならないのでそこそこで可）
・数学は各分野、定期テストで７割程度の習得率にしておく。特に高校内容に入ると難しいので、長期休みにでも克服しておく。４ステップなどの教科書付属問題集でOK
・数学は高校の教科書程度の理解が最も大事。教科書をしっかり読み込んで、流れを把握しておく。
・数学では定理の証明のところを、必ず自分でも手を動かして解いておく
・理系なら理科（物化生）、文系なら歴史（世界史・日本史）のどれかは得意、もしくは注力して得意にしておくとよい。
→理科は重要問題集（セミナー○○、リードアルファ）的なものをしっかりやるだけで十分。社会は教科書で流れをつかむのも大事。断片知識ではいくら詳しくても早慶止まり。平均点は意外と低い。おススメは化学と世界史
→英数はいろんな予備校や教材があって追いつけるが、理社は各学校の先生の腕前が出やすい。学校ごとに物凄い差になってる。そこを埋めてしまうのが大事。英数よりは簡単に埋まる
・社会の２教科選択が現実的にできない学校が多いので、学校では歴史系をメインにやり、残りは自習で地理を習得する。できれば高２の今くらいからスタートダッシュしておけば楽
→まずはしっかり教科書を読み込む。次に教科書ノートなどで穴埋めをしながら基礎知識を入れる。共テが終わったら下記のような適当な問題集で論述対策。社会は自習はしやすい
まだまだありますが、基本的にはこんなところです。皆が軽視しているところを自分なりに考え、そこを突くことが最も凡才が勝ちやすい方法になります。
また、皆が強気でくるならこちらは足元を固めたり、皆が弱気ならこちらは強気で志望を出す、などのことも重要になります。センスがいい子はやはりひとりでに良い選択をしています。僕は高３のころは、基本的に流れを読みながら自分の要求をいかに通すかを考えながらやっています。
このブログの記事の傾向も同じことを考えています。何を書けば今後の日本にとってプラスになるか、をテーマとしています。当時はわかりにくい記事でも、５年くらいたつと、結構ハマる記事はあるはずです。これは受験期に身に着けた能力の一つに思います。
鉄緑などの塾や予備校に頼る気持ちがあると、そのような駆け引きを使えなくなるので、モチベーションも続かないし、能力も才覚ほど伸びないこともよくあります。そういう恵まれただけの天才を、このブログの読者に縁する方に抜いていってほしいですね。
ということで、東大に行きたい方は、高校の標準レベル（教科書レベル）、をしっかり押さえることを意識しましょう。東大の二次はまともな問題しかありません。マニアックなものは出ないし、論述させてわかりやすく他人に伝える技術があれば本当になんとかなります。
才覚は普通レベルでも戦略を練り、猛勉強をすれば意外にいきやすいのが実情です。中堅の進学校では、受験すらしないから合格者数が出ないのです。
開成や麻布などの超進学校と言えど、下位半分は、はっきり言ってまともに勉強などしていません。コンサルで確認しているので間違いないです。普通の才覚でも、中高６年の継続的努力で簡単に抜けます。ぜひとも、能動的かつ戦略的な努力で、舐めた名門校の人間を抜き去っていってください。
女子などの躍進にも期待いたします。
以上の基準をもとに、それぞれが自分の才覚や立場、残された時間と相談して、できうることをやってみましょう。
いつも読んでくださってありがとうございます。
・僕が仲間たちと創った、第１弾ボカロ動画です。いいね、などマジでお願いいたします。たくさんのアクセス、ありがとうございます。
おススメ読書タイトル１００、問題集など https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12589194343.html
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できれば相談内容などは短めでお願いいたします。１件のメールに、１時間近くかけて返信することも多いので、そのあたりをご配慮ください。
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＜追記＞
この度、僕がベース軍師として加入している戦国バトルメタルバンド『Allegiance Reign』の初MV＠小田原城
是非ご覧になってください。僕は烏帽子かぶってるのが僕です。
◆ＭＶ
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