大学受験、現役でうかるには(自走の先へ) | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 僕は今でも、大学時代の友人たちとはちょくちょく会っていて、旧交を温めるのが好きなのですが、現役合格の方も浪人の方もいます。こと能力においては東大生であれば、現役と浪人でさほどの違いはありません。

 

 そうしますと、なぜ僕は現役で、○○さんは浪人になってしまうのか、と考えることがついあります。官僚などの世界でも浪人していると、「その程度の人間だ」と現役合格の人間から上から目線でみられてしまう現実もあるようです。でも、実能力に違いはない、と僕は思います。

 

 さてしかし、現役合格者の僕が「浪人するやつは○○だ」などというと、角が立ちますね(笑) じゃ書かなければいいのですが、お役に立てる内容だと自負はしているし、書きたいので書きます。この14年間一応、そのスタンスで、時に「王様は裸だ」と指摘してきたのがこのブログであり、その矜持もあります。

 

 長年このブログを読んで下さっている方は、僕がどういう人間かわかってくださっている方が多く、理解を示していただける事が多いのですが、最近はユーチューブや本から新参の方も多いので、このような話題を扱う時にの言葉遣いにより注意して書いてみます。特にここ5年ほどは、かなり文章の感じを変えていることに、お気づきの方もいるかもしれませんね。(気づいたならかなりの古参w)

 

 僕にそのつもりがなくても、昨今では簡単に上から目線やディスりだと受け取られやすいし、よくわからない言いがかりをつけてくる方もさすがに増えてきています。

 この辺りは僕が東大出身者であり、大手から本を出させて頂いた有名税としてドライに捉えていくつもりではありますが、まあ、「一人でも」そういう方がいるだけで嫌なものですので、皆さんもご配慮いただけると助かります。

 

 ですのでその辺りに気をつけつつ、現役合格に大切なことを書いてみます。

 浪人というモラトリアムの1年の捉え方の参考になれば幸いです。

 

 

・大事なのは、「己を知っている」こと、次に計画性

 ……自分の生徒たちを見ていても、良い浪人の1年を過ごし、人間的に大きく成長した子は多いのですが、身近に見ているからこそ、その甘さにやきもきすることがあります。「おい、そんなんでええんか」「甘くないか?」と(笑)

 

 自分の生徒で浪人する憂き目にあうのは、基本的に計画性の甘い子が多いです。ただ、医学部に関しては、どうしようもない運の無さや、競争率の高さから来る駆け引き負けのパターンも多いので、また別問題です。また、今年のように共通テストが歴史的に難しい、もしくは転換点に遭遇した学年ではいろいろ番狂わせがあったことと思います。

 

 

 では、なぜ計画性が甘くなるか、と言いますと「自分のことがわかってない」からというのが主な理由に思えます。人間、自分のことが分かっているようでいて、他の誰よりも分かってないというパターンはよくあるものです。

 

 ソクラテスの「無知の知」の例をよく僕は出すのですが、これの要諦は「自分が知らない(わからない)ということを知る」という意味あいです。

 

 受験では、自分が「何が得意で何が不得意なのか」「どれくらい得意でどれくらいできないのか」をできるだけ正確に知る、という意味になります。

 

 僕はライフワークで「東大生インタビュー」というのをやっていて、友人や知り合いに高校時の勉強法や中学受験の様子などを根掘り葉掘り聞くというのをやっているのですが(かつては星座別に分類していた)、東大の、しかも筑駒や開成出身の友人に多いのが、

 

「現国なんて、僕はやってもやんなくても半分くらいはとれるからやってない」

「数学は面白いから大学教材までやったよ。ま、3完(理系東大入試は6問しかなく、そのうち何問解けたかがポイント)は計算できるっしょ」

 

 という感じのパターンです。

 

 皆、自己分析がめちゃくちゃ正確なのです。80点の自信がある時は、本当に82 点とか下ぶれしても78点とか、そういう感じの方が多いです。この正確な自己分析が、受験で失敗しないコツに思えます。

 

 僕はそこまでの自信はなかったので、恩師の大森先生のところにセンター後に泣きつき(センター試験で結構失敗した)、一緒に東大二次試験の得点計画を立ててもらっています。

 

 そして、本当の直前期には、自分の得意不得意を再認識し、生物で40点(60点満点、東大受験生平均20点くらい)とろう、数学は15点でいい、などのざっくりした計画ができています。ま、本番ではそれを上回る結果を出せましたが、自分の計画と実得点があまり乖離しなかったのが、明らかに勝った要因のひとつです。

 

 これは、中高の6年をかけ、定期テストなどを真面目にやって努力した結果、(勉強に関してのみですが)自分のことがよくわかっていた、ということが言えます。

 ここで、定期テストを適当にやっている人間とそうでない人間のが生まれます。また、低すぎたり、高すぎたりするレベルの定期テストでは自己分析には用をなさず、やはりクオリティの高い定期テスト(を6年間で29回)というのが中高一貫校の進学校ならではだった、と思います。

 

 

 よくいるのが、サピなどのマンスリーで「算数で100点(150点満点)行くと思ったけど80点だった」「国語が思った点数の半分くらいだった」など、セルフ予想とえらく実点数が離れている場合です。これは、自分の実力がよくわかっていない証拠です。

 

 そのテストの難易度、その出来栄えから類推すれば、「まあこんくらいだろう」がどんな子でもある程度予測できるはずで、その予想と実点数が近いのが理想です。

 

 ほとんどの子がそうですが、基本的に認識は甘めです。80点とれると思っていて60点、など下にずれます。たまに自己肯定感のえらく低い子が極端に低い点を予想してきますが、それも、受験という勝負事ではあまり良いことではありません。

 

 

 これは、毎回のマンスリーや組分けテスト、中高生なら定期テストで予測の練習はできるはずです。自分の出来栄えをテスト後に鑑み、冷静に分析すればよいだけです。遊び感覚でよいので、出来なかった問題などを頭の中で数えて、点数予想してみるとよいです。

 

 注意としては、これは自己採点をしてある程度正確に予測する、という意味ではありません。僕個人としては、1週間もすれば(中学受験では2日で速報がでる)返却されるテストで、テスト直後の自己採点には意味を感じません。その時間は遊べばいいと思います(笑)

 

 大事なのは「感覚」です。大体この出来栄えなら、自分なら80点は取れる取ってるだろう、という自分への感覚が大事です。

 

 逆に言えば、その自己予測が正確であれば、今はそんなに良い得点でなくても良いという言い方はできます。そこそこよい点数で20点外れるより、悪い点数でも予測からプラマイ5 点くらいにおさめられる子の方が、本番には強いし、最終局面では強い傾向があります。

 

 もちろん、そこまで自己分析が正確なら、そこから作る計画性もより正確になっていき、「勉強すれば伸びる」子になります。

 

 真面目に勉強をしても伸びない子は、この「自分知」がない状態で突き進むので、効率の面で負けたり、変なプレッシャーを感じるようになりやすいようです。また、伸びない子のセルフイメージは、大体「そうなりたい」自分でしかなく、現実が見えていないことが多いです。

 

 性格の自己分析などは難しいですが、学力(点数)は数字ではっきり出ますから、誰でもそこそこはできるはずです。これを自分知のきっかけにしない手はありません。受験も真面目に向き合えば、人生に、ちゃんと内面的にも意味をなします。

 

 

・そこから創る計画性が大事

 ……伸びない子の家庭に陥りがちなパターンは、計画が実情を踏まえたものではないパターンです。伸びないパターンの計画を見ますと、大概は親や本人の理想を並べているだけであり、自分知ができていません。

 できもしないでっかいことを言っていることが多いです。

 

 自分のことを正しく認識していないのですから、それをに建てる計画が有効なはずはありません。

 

 例えば、自分は何回書いたら新しい漢字や英単語が覚えられるのか。30ページの試験範囲があったとして、何時間あれば1周できそうなのか。

 このようなことを普段から「自分ならきっと半日あればできる」などの自分への期待や予測をすることが大事になります。

 

 ここがより正確にできるか、が、東大のような大学の現役合格者と浪人する人間最大の違いに思います。

 

 予測もなしにやると、自分のポテンシャルがわかりません。2時間かかると思ったけど、やってみたら意外と1時間で行けた、逆に思いの外難しく、3時間かかった、など、ズレがあるのが普通です。もちろん、子供で未熟に決まってますから、ズレは至る所であるのです。それも、「本気でやってみないと分からない」のです。

 

 この一つ一つの積み重ねが、自分を知る一歩一歩となります。大学受験においては、これを定期テストでやるのが有効に思います。もちろん、ある程度全力でやっていないと、ポテンシャルもわかりません。本気でやれば、思ったよりできるかもしれませんよ。

 

 本気になったことがない人間が大半ではないでしょうか。

 

 僕は中高6年間、初回以外、すべての定期テストでこれをやってきているので、「そんなに才能はない」「数学は他人の3倍かかる」「意外と記憶系はできる。1周みれば7割いく」など、大体のポテンシャルが高3のころにはわかっていました。ですから、そもそも高3になる少し前から大学受験モードに入り、ギアを一段あげ、テレビやゲームを封印し、読書も速読英単語になりました(笑)

 高2の11月に部活を引退し、自分なりに自習をやってみると、あれよあれよと弱点が発覚します。「これじゃ間に合わないな」と自然に思えたのでした。 

 

 今、プロ目線で考えても、東大に行くにはあれでギリギリだったな感はあります。筑駒出身の友人は、余力がすごかったです(笑)

 

 このような、そこそこ正確な自己分析と、それに基づく計画性が、東大現役合格には要った、というのがいろんな子や同級生を見てきた上での現段階の僕の最新見解です。

 あわせて、今の自分の全国的な立ち位置も模試などを通じて大体知っておくことも重要です。

 

 ただの天才に見える子も、意外に正確な自己分析能を持っています。

 

 もちろん、なんとなく猛勉強をして受かる人間もいるとは思いますが、それは才覚が伴った場合か、やはり1年くらい余分に勉強した場合(つまり浪人)だと思うのです。(地方県立の方などはまた違う事情があると思います)

 

 自分が凡夫だと思うのであれば、やはり毎回毎回の定期テスト(中学受験の場合は模試など)で己を知っていくことが非常に大事だと思います。それが、現役合格や人生その他の目標達成にも生きてくることでしょう。

 

 もちろん、才能があるとわかっているなら、寝てればよいですし、ゲームをずっとしててもいいです。ただ、才能のあるなしも、「ガチで努力してみないとわからない」のは、上記の通りです。

 

 

 孫氏に「彼(敵)を知り己を知れば百戦危うからず」というのがありますが、敵(学校)の情報ばかり検索して夢みたいなことばっかり言って、今の「己」を知っていない方が多いようです。

 

 まずは、自分に注意を向けてみましょう。そこに凡人が勝てる勝機が転がっているかもしれません。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

 

おススメ読書タイトル100、問題集など https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12589194343.html

 

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