親が子にできること(幼少期編) | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 基本的に受験というものは、受験生本人が頑張らないとどうにもなりません。が、こと中学受験に関しては、主導となるのは親であることが大半です。僕自身も自分の中学受験のころ、気づかないうちに塾に「入れられていた」というのが実際のところです。

 

 でも、それでも親の意をくみ、頑張る子と嫌がったり面従腹背して反抗し、せっかくのチャンスを棒に振る子にわかれていくものです。究極のところではそれも子供の自己責任なのですが、とはいえ、親の導き方などにも工夫はできるはずです。

 

 遺伝的な研究でも、年を取るに従い遺伝どおりの収入、知性レベルに近づいていく、という見解があるのですが、幼少期は親の誘導である程度能力ブーストができることが言われています。

  ということは、「わが子の知性は低い」と思えたならば、余計に中学受験や小学校受験に挑んで、学歴ブーストをしておいた方が、子には力になることが言えそうです。

 

 注※ わが子に完全に知性がないと判断する場合、小学校受験になると思いますが、年端のいかない子からどうやって判断するんだとの疑問が残ります。また、小学校受験は中学受験が軽くかすむくらいお金がかかりますので、経済的な相当の余裕があるご家庭に限ります。

 

 というころで、「親は子に何ができるのか」を数回にわたってシリーズ化してみたいと思います。

 とりあえず、

・幼少期編

・小学低学年編

・中学受験期編

・中学以降編

 にわけて書けるだけ書いてみたいと思います。子育て全般の姿勢めいたことも書いていくと思います。

 

 今日は幼少編です。基本的に「中学受験を生かしてどう子供をみちびくか」に主眼をおいています。すぐ僕は教え子などに東大をすすめてしまうのですが、それは自分の経験から「最高の場所やで」という意味合いであって、今の僕自身は東大至上主義というわけでもないです。つまり、東大に行くための記事、というわけではありません。(参考にはなると思いますが)

 

 日々、コンサルや授業を通じて、いろんな子供たちやご家庭の親御さんを接してしる僕ならではの視点がお届けできれば、と思います。今後、また見解が広がったら、追加して書き加えていくこともあると思います。

 

 

<親は子に何ができるか 幼少編>

・過剰な習い事に注意する

 ……まず、都会の方ほど週のスケジュールを習い事でほとんど埋めてしまうパターンがあって、やや憂慮しています。中学受験を想定するとしても、高校でトップ校想定だとしても、幼少期で鍛えておくべき課題は「計算力」「読書」「体の強さ」の3点です。これ以外は、あとでいくらでもなんとかなります。

 

 とはいっても、幼稚園からバリバリ公文をさせてあっという間にG~Iに行ってしまうのはあまり関心しません。最適なタイミングというものがあり、以前、幼少期に何をすべきかの記事でも書いたように、人間の身体が発達するのには順番があるのです。小3終了時にFからGなら十分です。サピックスでも中の上に行けます。

 ですので、まずは、この3項目を(といっても読書・読み聞かせは家庭でやるしかない)鍛えるような習い事だけにして、あとは友達といろいろ遊ばせる、外で遊ばせるという、フレーベル的な感じでよいです。

 

 僕の私見で習い事を選ぶなら、公文、水泳、バレエかダンスといったところでしょう。英会話は止めはしませんが、必要性は特に感じません。しゃべれるようしたいなら、外国に住むしかありませんし。

 音楽系の習い事も、僕はもちろん自分が好きなので(子供が生まれたら)させるかもしれませんが、これもどちらでもよいです。ただ、数学能力はあがるという知見はあります。

 

 

・適度なペースでさせる。勉強にマイナスイメージをつけない

 ……幼少期に何かを身に着けさせると、吸収がびっくりするほど速く、「天才」のような感じにはなりやすいのですが、その代わりやらなくなると、あっという間に枯れます。枯れ始めるのは10歳くらいからで、中学受験のタイミングとあわせて考えると、結構恐ろしいことにもなりえます。

 あんなに昔は習い事すごかったのにー、今は凡人、というパターンが皆さんの周りでも多いことと思います。

 

 習い事は、「持続可能な」感じで、ちょっとずつ長い間させるのが意外と大事です。課題が(大人にとっては)簡単だったり、ものすごくできる一部の子をみて、もっとバリバリさせたいと思ってしまうのもわかりますが、大人のペースでやらせてもあまりいいことはありません。僕が勝手に提唱している、「85%の法則(大体、ぱっとみて85%くらいできることに挑戦させる)」の法則を指標にしてみてください。(参照https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12595570455.html

 

 勉強に対して、マイナスイメージを持たせるのが一番の弊害を生みますので、基本的に勉強をしたら、褒めそやしておけばよいです。こんな段階で泣き叫ぶほど嫌がるなら、変な先入観を持つ前に一旦それはやめた方が良いです。他の習い事や家庭での迷路やお絵描き、塗り絵などをさせて、鉛筆に慣れさせていけばよいです。また、勉強系がだめなら運動をさせていた方が、集中力や体力がつきます。(運動も知能を伸ばす知見はあります)

 

 また、時間がかかるような子の場合は、「待ち」も大事です。天才のようなタイプは、単にできる時期が「早い」だけ、「早熟なだけ」というパターンもよくあります。4から6月生まれだとそのように錯覚してしまうことも多いです。

 

 うちの子は遅いな、と感じる場合も粘り強く、「やってるだけで偉い」と思えるような感覚が親御さんには大事です。他のお子さんと比べるのはよしましょう。長期間続けられるほうが大事です。「何か」を達成するまで、一度はじめた習い事は続けさせましょう。させてみてダメとみるやすぐ辞める、ではやめ癖がついて後にかなり危険です。頭のいい子は、継続力があります。その練習も兼ねます。

 

 人生はどの段階でも逆転のようなことは起こりえますので、おおらかな目線をもつことが肝要です。

 

 

・何かにハマったら邪魔をしない

 ……わが子が、積み木や玩具、お絵描きなど、同じことを何度も繰り返す現象があると思います。これは小学低学年までよく見られる現象で、天才系の子ほど、高学年まで残ります。

 

 一度はまりかけたら、飽きるまで「放って」置きましょう。もちろん、親はみていないと危ないとは思いますが、それを外部の力で中断させることは避けた方が良いです。

 中断したり邪魔しなければ、「落ち着いた」感じの子になりやすく、精神が安定して集中力が増します。これが、すべてを好転させていきます。親に用事があり、中断させたい場合も、飽きるのを待つか、子供と遊具を「セットで」動かします。飽きたら二度と見向きもしないものがありますが、それでOKです。

 

 

 まあ、これも過剰にハマらせてしまうと、社会不適応な感じにもなりやすいのですが、天才にはなります。将棋の藤井聡太さんなどもやっていた、モンテッソーリ教育を参考にするのが良いと思います。

 

 

 ↑藤井聡太7段が小さなころ、やっていたのはこういうおもちゃなのですが、なにせ高いです。細田映画の「未来のミライ」でも主人公がこれで遊んでましたね。世帯収入1500万はあるのかな、とw

 まあ、このようなものはもっと安価でも探せばあると思いますし、作っても良いと思います。単純作業で知性をくすぐるもの、が良いようです。粘土などもハマる子はハマります。

 

 「早くしなさい」「行くよ」など、邪魔をしまくると、ストレスがたまるようで、反抗的になったり、集中力の低い感じの子になりやすいようです。ただ、これは知見が得られるような比較実験ができる分野ではありませんので、科学的根拠を得ることは難しいでしょう。

 

 

・怒るときにでかい声をださない、理由とセットにして「叱る」

 ……快活な子になり、自己肯定感が高い子は、何をやっても楽しむことができ、楽しむことができると能力が伸びやすく、なんにでも適性を示していきます。運動も勉強もできる子になりやすいです。クラスにそういう子がいたことと思います。

 

 ただ、20年くらい前は家庭でまったく怒らない、というご家庭が多くなっていて、特にそれがゆとり世代とかぶっていたこともあり、今の若者は怒られなれていないという大きな弱点があります。学級崩壊も増えました。学級崩壊は、我が子にとってもマイナスしかないので、怒らないことで、わが子の可能性をつぶしているパターンがあります。(学級崩壊はすみやかに対策をすべきなのですが、今後の記事に詳細は譲ります)

 

   今の30歳前後の方は、やはり、ちょっと他の世代より「お子様感」がある方が多いと思います。日本全体で子供を怒る・叱ることがなくなった世代です。その世代が今、先生側になりはじめていて、問題がよく起こっています。

 

 最低限の躾は本当に大事です。生きる力、大人になってからの収入にも直結します。

    約束をやぶったり、他人を傷つけたり、法に反したりw、の時には烈火のごとく怒ればよいのですが、ここも注意があります。テスト・塾などに関してです。

 

 注意点の一つは父と母で、怒る役目を決めること。場面ごと(勉強は母が怒る、普段は父など)に変えてくださればよいのですが、父母の両方ともが怒らないのが大事です。中学受験でも、父と母が同じ役目をして、両方が怒ると子供は簡単に潰れます。二世帯住宅なら、おばあちゃんおじいちゃんに逃げれるので良いのですが、核家族では難しいでしょう。

 

 また怒るときも、「声色」を使いましょう。激しく怒っても良いのですが、音量を下げ、ボルテージを下げて怒る方が良いです。「気」で怒るのです。難しいとは思いますが、怖い雰囲気を出すだけでよいです。また、約束事を決めて置き、激しく怒るにも「これを破ったら烈火のごとく怒る」という境界を、子供側にもわからせておくことが大事です。

 

 また、特に女性はカッとなったら勢いでそのまま、思ってもないことを罵倒する方が多いようですので、「カッとなったら6秒まつ」というアンガーマネジメントを参考にしましょう。また、その6秒の間に「なぜ」怒っているのかを説明する努力をするのが良いです。特に習い事や公文などの「結果(ミスが多かったなど)」で怒るのは最悪のことになりやすいので、避けます。

 

 1か月に1回などであれば、大声も効きますが、毎日だとあまりきかなくなるうえ、子供にとっては軽い虐待に近くなり、子供の脳は委縮を始めることがわかっています。また、毎回大声を出すと、年老いていく親のほうが先に必ず潰れますので、気を付けましょう。

 

 また、体罰は基本的に意味がないことが、科学的にも証明されています。体罰(ごはんを抜く、大声を出す、も該当)をはげしくすると、脳が委縮するほか、大人になったときの犯罪率はあがり、離婚率や低所得になる可能性もあがるそうです。

 

 また、いずれの怒り方にしても「なぜ」怒られたのか、お父さんお母さんは機嫌が悪くなったのかを子供に明確に伝えておきましょう。それがないと、単なる子供の人格への攻撃になり、侮辱となります。後年、子に復讐されます。復讐の形は直接的なものだけとは限らず、思った通りに育ってくれなかったり、非行に走ったりと形は様々です。

 

 どんな躾の時にも、なぜそれをするのか、を合わせていうご家庭のお子さんは、必ず頭のいい子になっていきます。

 

 

 

・祖父母や父兄以外の大人に触れさせる

 ……これも意外と頭のいい子に多い環境なのですが、二世帯住宅、または祖父母と頻繫に会う家庭、が有効です。

 

 普段、父と母、なかんずく母親と接する時間が圧倒的に増えてしまうのが子供の現実です。祖父母に触れることで、昭和や平成の価値観がわかる部分もあるし、語彙も父母とは違う感覚を持つので意味が大きいです。祖父母とよく触れ合う子は、読書好きにもなりやすい傾向があるように思います。もちろん、僕のような特殊なおっさんに触れさせることも(笑)、効果はあると思います。

 

 

読み聞かせを毎日する、早く字を読めるようにする

 ……また、物語が理解できなくてもできてもどちらでもよいので、たくさんの絵本や物語を読み聞かせしまくりましょう。1日1冊読めば、5年で1000冊くらいに(同じ本の繰り返しでOK)なり、たいていその子は読書好きになっているし、親と子の信頼感も芽生えています。これが、中学受験などきつい時期にプラスに効いてきます。

 

 また、早めに文字を教えて自分で読めるようにしてあげることも大事です。地域の図書館などにはどんどん遊びにいかせ、本にふれさせていきましょう。また、親も読書する姿勢を見せていくことも、子供の読書のきっかけにはなりやすいです。

 読書をしていないと、どんな訓練も無駄に終わりやすいです。

 

 

・五歳くらいまではタブレットを避ける

 ……電子書籍に関しては、ようやくエビデンス的なものが出始めた頃合いなのですが、今のところ学習にはのほうがいいといわれています。が、動画の方が時短できる場合もあるし、手軽さが大事な場合もあり、これはこれから新しいスタイルを今の世代が編み出していくことでしょう。

 

 ただ、5歳くらいまでは、タブレットのゲーム的な学習アプリですと、いろんな情報が洪水のようにあふれてきて刺激に対して受け身的になり、「落ち着いて考える」ことができにくいようです。これはテレビを見すぎだった平成の子供たちにも同じ現象が見られます。

 

 テレビもこちらが選んで視聴しているのと、適当にザッピングして情報に対して受け身になるのとでは、大きな差になります。子供を頭よくしたいなら、「情報受け身」が癖づくのはよろしくありません。指示待ち人間になりやすく、言わないと勉強をしない子になり、弊害は大きくなります。   

 YouTubeでは自分で動画を選ぶことが多く、この弊害は少ないです。(まあ自動再生になると同じですが)

 

 情報量をしぼった紙の本で、いろいろと考えたり想像させることが学習には最も大事です。また、何度も同じものをせがむ場合も、飽きるまで付き合ってあげるのがモンテッソーリ的にも大事です。

 

 

 以上、今のところ考えられうる親が子にしてあげられることでした。すべてをするのは難しいですし、それ故に、愛情とは表現も実行も難しいな、と僕は家庭教師を通じて感じています。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

 

 

追伸 アメブロのメッセージにメッセージをくださった方、あまりそちらをチェックしていなかったので、数か月すると消えるそうです。数日前にまとめて返信したのですが、返信なかった方はヤフーのアドレスの方にメッセージください。

 

おススメ読書タイトル100、問題集など https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12589194343.html

 

リブログ、リンク、引用等は基本自由です。もちろん、一報いただけると助かりますが、特におしらせいただかなくても大丈夫です。リブログしていただければ、「いいね」くらいはしに行きますw

 

スーパーコンサル2020、今年も受け付けております。究極の受験セカンドオピニオンを体験してみませんか。もちろん、2度目3度目の方も歓迎です。ご希望の方は、下記記事を参照の上、メールをください。(読んでない方が多いです。一度はぜひお読みください)

https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12446458308.html

メールアドレス、hasetomo2009☆yahoo.co.jp(☆を@に変えてください)

 

また、小6から定期指導(月2または月4)をご希望の方は、早めにその旨お伝えください。できれば、新学年前に一度コンサルなどで課題点や学習計画などを相談したほうがうまくいきやすいです。家庭教師の方は下記をご参照ください。(2020年現在、毎週の指導は厳しい状況です)

https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12514934840.html

 

足軽割引き(僕のバンドのライブに来てくれた方やバンド関係者の優遇)を行っています。数回ライブに来ていただければ、誰でも関係者になれます(笑) 下記記事をご参照ください。

https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12528522329.html

 

 

お問い合わせいただいたメールに返信はできていますでしょうか? 迷惑メールとして処理されてしまって届いていないということがたまにあります。僕はどんな内容でも、1週間の間に必ず返信は行いますので、1週間経ってもこない方はお手数ですがもう一度しっかりタイトルなどもいれて送っていただければと思います。問題集に載っているアドレスの方にだしていただいても構いません。

また、現在、かつてないほどの多忙につき、やや返信が遅れ気味になっております。同時に複数のメールをやり取りしている場合もありますので、返信が滞っている場合は、かまいませんので催促してください。

 

5年生以下や受験学年でない方のコンサルも受け付けております。また、遠方の方も交通費さえ頂ければどこにでもいきます。(九州や群馬、栃木、茨城、大阪、奈良、兵庫、京都などもありました)

 

<追記>

この度、僕がベース軍師として加入している戦国バトルメタルバンド『Allegiance Reign』の初MVが公開されました。小田原城全面協力の元、色々な方々の助けもあって、素晴らしいものが撮れましたので、是非ご覧になってください。僕は烏帽子かぶってるヤツです。

◆MV
https://youtu.be/tI4YvWd8sz0

 

また、4月22日には初のフルアルバム『EiEiO』が発売となります。ブログでお世話になってっし、応援してやるか、という方は是非お願いいたします。この売上で、今後の僕らの流れも変わりますのでm(__)m
今回はレーベルにバックアップしていただき、アマゾンでも買えますので、よろしくお願いいたします。

 

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