行こうと思ったキッカケはこちら、
スィヴリヒサルのウル・ジャーミー Sivrihisar Ulu Camii が気になってたから。
13世紀前半のルーム・セルジューク時代に建てられた、アナトリア半島で最大級の木造モスクです。
67本の柱が支えるこのモスク、同時に2500人が礼拝できるそう😲
現存の姿も1274年のもの
キブラ🕋方面にある一部の柱には、大理石の飾りや、木彫りの細工が施されていますが、
この大理石の飾りは、近くのフリギア時代の遺跡ペッシヌスなどから拝借したものとか。
同じ8世紀前でも、石造より木造の方が残ってるとすごいと思ってしまいますね
ミフラーブは修復された時に作り直されたそうで、メフメット2世の治世、15世紀中盤のもの。
ミンバル(説教台)は、13世紀のもので👏、セルジューク時代らしい彫刻が素晴らしい✨
今は崩れたクルチ・モスクにあったものを、20世紀になってここに置いたそうです。
後方や二階にある女性ゾーンは、この地域で名高いキリムが敷きつめてあって、なんとも温かい遊牧民感のある素敵空間になってます。
はぁ〜😩、あまりに趣ある好みなモスクすぎて、かなり長い間滞在してしまいました……。
ユネスコの世界遺産「暫定リスト」に載っており、登録を目指しています。
モスクのすぐ向かいに、キリムで有名なこの地域らしくキリム博物館 Sivrihisar Kilim Müzesiがありました。
この地域のキリムのモチーフ「Beş Bacalı (5つの煙突)」は、
昔々シヴリヒサルの要塞🏰をトルコ軍が包囲した際、中にいたトルコ女性が要塞内部の地図をモチーフ化してキリムに織って知らせたのが由来とか
トルコの歴史ドラマに、絨毯のモチーフを暗号として使うシーンよく出てくるけど、史実だったんですねぇ😳
モスクの奥に見えた、セルジークちっくな建物は、アレムシャー廟 Alemşah Kümbeti
アナトリアの支配をもくろむイルハン国(ご存知モンゴル系)との戦いで殉死した、ルーム・セルジュークの皇子スルタンシャーのために建てられたもの。
文様のいくつかは中央アジア時代の伝統的なテュルク民族の文様なのだそう。
空を突き抜くように広場に立っているのは、クルチ・ミナレットKılıç Minaresi
12世紀前半に建てられたクルチ・モスクKılıç Mescidi🕌のものでしたが、モスクの倒壊後ミナレットだけ残ったそうです。 Tek Minareと呼ばれることも。
先程のウル・ジャーミーのミンバルは、もともとここにあった訳ですね。
このミナレットの周囲は、昔ながらの伝統的な家屋が残っていて、とっても美しい。
この街並みのおかげで、スィヴリヒサルは今現在トルコで放映中の「Gönül Dağı 」というドラマのロケ地に選ばれたそうで🎥
最近は、ロケ地巡りのトルコ人観光客が増え、かなり注目されているようです👀
歴史ドラマしか観ない私は、名前しか知りませんでした……
スィヴリヒサルでもう一つ有名なものといえば、ナスレッディン・ホジャ Nasreddin Hoca。
「トルコ版 一休さん」と呼びたいような、とんちが得意なお坊さん(ホジャ)で、数々の笑い話や物語が大昔から知られていて、トルコ人に知らない人のいない存在です。
トルコだけでなく、中東、中央アジア、バルカン諸国でもかなり知名度がありますが、
本当に実在したのか、どこにいたのかいう論争があって、
ウズベキスタン🇺🇿👈やウイグル自治区👈でも、ホジャの出身地と言われる場所があって行きました。
一応ここでは、シヴリヒサル群のホルトゥ村に13世紀のルーム・セルジューク時代に生きた人、という説にのっとり、生誕の地としているようです。
スィヴリヒサルのメインストリート?、アラスタラル商店街Arastalar Çarşısıは、地方の極小都市の商店街って感じだけど、やけに綺麗に整備されているのは、やはりロケ地巡り客狙い?
特に買いたいもんなんて無いね、と思ってたけど、
煎りたてのピーナッツ🥜を買ったら、これが今まで食べた中で最高レベルに美味しいやつだったし、
ここで買ったスジュクはアフィヨンの名店のより私たち好みだったりして😂侮れませんね。
時計台に登って、街を見下ろしてみました。
アフィヨンの旧市街と同じように、伝統家屋がカラフルな色で塗られているのが分かります。
あまりにも綺麗に塗れていると、トルコより北欧のどっかみたいな印象を受けるのは私だけでしょうか。
山の麓には、19世紀に建てられたアルメニア教会がありましたが、今は使われておらず、がらんどうでした。
というわけでスィヴリヒサル、小さな町でしたけど、ウル・ジャーミーは素晴らしかったし、一度足を運んでみて悪くない場所でした。
これにて、アフィヨン温泉と近隣の街の旅行記、完です🙏