ウイグル旅行記③ ~トルファン②~ | スパイシーdays

スパイシーdays

世界各地の「スパイシー」を追いかける

2軒目のモスクで、ちょうど日没の礼拝になった。

16808052_1099658186_155large


女性は入れないモスクだそうなので、モスク境内で座って、男の人達が次々に本堂に入っていくのを見ていたら。

ギョロリとした目に鷲鼻、細いあごの、いかにもチュルク~中央アジア~なお爺さんが、
「なんでそんな所に座ってるんだい」
と(ウイグル語で)話しかけてきた。
友達が礼拝しているのを待ってるんです、とトルコ語で答えた。簡単で短い文章にして言うと、けっこう通じる。
「はぁ~、礼拝しているのかい、そりゃあいい。あなたはマレーシア人?」
スカーフをしている私を見て、お決まりの言葉を聞いてきた。
日本人です、と言うと
「日本人!そしてムスリム。ほぉ~、そして礼拝をしているのか。ヤクシー(良いネ)!」
お爺さんは、ニカッと笑って、親指を突き立ててグッド!のサインを作ってモスクに入っていった。

なんだかカッコイイし、お茶目でステキな人だなぁ、、、と思っていたら、モスクのムアッズィン(アザーンを詠む人)に呼ばれた。

なんと、女性は入れないはずなのだけど、特別に本堂の外側(本堂に人が入りきらなかった時などに使う場所)に礼拝用の絨緞を敷いてくれ、ここで礼拝しなさい。と言ってくれたのだ。
たぶん、きっとだけど、タイミングからして、あのお爺さんがムアッズィンに掛け合ってくれたのだと思われる。

私が絨緞の前に立つと、すぐにムアッズィンは中庭で声を張り上げてアザーンを詠みあげた。
スピーカーもマイクも使わない、生声だ。

有り難い想いで、外で一人礼拝をした。


集団礼拝を終えると、また例のお爺さんがムアッズィンと話しながら出てきた。
モスク関係者と仲がいいところを見ると、長老的な存在なのかな。

そして出た、ウイグル人ホスピタリティー!
「時間あるかね?家に来てチャイでも飲まんかね?」

さっきからこの村を歩きながら、家の中を覗いてみたいとウズウズしていたので、二つ返事だ。
ムアッズィンの家に、お爺さんと、青年2人と一緒にあがらせてもらった。


リビングらしき部屋は二つあって、そのどちらも部屋の3/4くらいが舞台のように一段高くなっている。その上に絨緞が敷かれて、低いちゃぶ台がおいてある。

26808052_1124048086_239large

ちょっと広い縁側のような感じで、靴をぬいであがる。
中央アジアの人は、あの巨大ベッド型ベンチといい、こういう台になってる所でゆっくりするのが好きねぇ。

なぜか、布団がやたらとあるの。そしてウイグルの布団は、キンキラキンがお約束。

36808052_1099686254_131large


座っていると、しばらくイスラームの話などを歓談して、クルアーン詠まされたり(チェック?)、トルコ語できるなら。。。とトルコ語のドゥアーの本を読まされたりした。
そして、チャイと言われていたけれど、当然のようにお食事がドンドン出てきた!

麺を入れたスープ、スパイシーな鶏肉。
 
46808052_1099838486_152small

羊?の肺の煮込み。

56808052_1099838485_144small


食事して、さぁそろそろオイトマ。。。と思ったら、「車に乗れ!」と言われて、こんどは別の青年の家に。

こちらはバザールで大規模な商売をしている人だそうで、近代的なマンションに、豪華な内装のお家。

最初は、ウイグルでお客様を迎える時のお決まりスタイルで、ドライフルーツ等がテーブルに飾り立てられている。

66808052_1099588865_7large


その後、出るわ出るわ。。。
穀物入りのスープやら、魚のスパイシー焼きやら、水餃子やら、ドライフルーツを煮込んだ甘い飲み物やら、デザートにスイカまで。。。
 
76808052_1099838482_63small 86808052_1099838481_218small 96808052_1099838478_215small 106808052_1099838477_129small


夜中まで歓待を受けて、ホテルまで送って頂いて帰ってきました。。。

いいのかな、こんな歓待されて。。。
モスクでの出会い、ステキすぎる。。。


・・・・


翌日、シーズンオフであることも、葡萄の木は枯れ枯れであることも承知で、葡萄溝に行ってみる。

でもトルファンと言えば、こんな↓イメージなので

116808052_1099709560_192large

葡萄溝に行かずには帰れない。


...が、やはり着いたら、そこは人っ子一人いない閑散とした枯れ木の集まりだった。。。
半額になったけれど、それでも入場料とられる。
入ったけど、nanも無い。

126808052_1099588842_214large


ちなみにこちら、夏だとこんな感じです。

136808052_1099709564_249large


博物館、閉まってるし。

146808052_1099588854_252large


仕方なく、そばの山に登ってみる。

156808052_1099588846_201large

あー干し葡萄作る建物がいっぱいだねーーという感想で、降りる。



葡萄溝の近くには、ナスレッディン・ホジャ(チュルクの一休さんみたいなお坊さん)の生誕地?もあったけど、こちらは完全に閉館で入れず。
ホジャの出身地、たしかウズベキスタンのブハラにもあったなー。
ちなみにウイグルだと、ホジャではなくアーファンティー(エフェンディ)と呼ばれてます。


しょうがなく、街場に戻って、パッと目にはいったオリエンタルなレストランで昼食。

166808052_1099588832_229large

176808052_1099588793_54large


内装、外装ともにシルクロードっぽさを前面に出して観光向けだなーーと思ってたら、どうやら漢族が接待に使ったりするお店らしい。

ラグメン
186808052_1099588827_133small


サモサ
196808052_1099588822_2small


ポロ
206808052_1099588810_244small



お腹いっぱいになったら、バザールへ。

216808052_1099588790_103large

 

入り口はお土産ちっくなものが置いているけど、奥は地元の人向けのお店が多い。

226808052_1099588774_175large


236808052_1099588767_199large


246808052_1099588764_113large
 


生活用品のお店が面白くて、
ハミ瓜フレーバーのルームフレグランスとか、

256808052_1099725115_82small


清真(ハラール)フレーバーの石鹸やら、ラクダのミルクで作った石鹸やらある。

266808052_1099725116_98small


さらに抜けると生鮮食品のバザールへ。


そんな所でタイムアップ。

ウルムチ行きのバスに乗り、ウルムチへと出発。



・・・ん?

トルファンと言えばべゼクリク千仏洞?高昌故城?アスターナ古墓群?火炎山?

行ってませんが、何か?
だってイスラームに関係ないんだもん。