堪能したエディルネの旅も最後。名物のお菓子をお土産に買いますよ。
エディルネは、オスマン帝国の首都だった時代にスルタンに献上した由緒ある名菓が伝わっていて、特に特産品のアーモンドを使ったお菓子が多いです。
お菓子は町のあちこちで売ってますが、有名どころはケチェジザーデKeçecizadeとアルスランザーデArslanzade。
セリミエ・ジャーミーの足元のアーケード街に、これらのお菓子屋がずらっと軒を連ねているので、比較検討しやすい💕
名前にザーデが付いてると貴族っぽい響きになるんで、老舗感を出すためかどこもナントカザーデ…
エディルネ銘菓、トップバッターは、バーデム・エズメスィbadem ezmesi。
砕いたアーモンドと砂糖を練り合わせたもので、マジパンとほぼ同じ。
マジパンは、アラブやペルシアで作られていたものが原型で、トルコ人によりヨーロッパに伝わったとか。
エディルネでは、首都だった15世紀から作られていたそう。
でも、マジパンってあんまり美味しくないイメージありません?
私も以前イスタンブルのコレが有名という老舗菓子店で買ったものの、うむむ…で食べきれず、今回は親戚からリクエストされたので、うちにも購入したのですが。
食べてみてビックリ!!
こんなにシットリとして杏仁の香りが芳しく香るお菓子とは!!
なんだかんだ毎日2つずつくらい、紅茶のお供に手が伸びてしまいます。
杏仁豆腐が好きな人なら、絶対好きだと思うな。
お次は、カヴァラ風クッキー Kavala kurabiyesi
ギリシャ🇬🇷の都市カヴァラの名前をつけた、アーモンドたっぷりの三日月型のクッキーです。
テッサロニキ風クッキー Selanik kurabiyesiと呼ぶこともあり、いずれにしてもギリシャから伝わったもの。
ホロホロくずれる儚いクッキーにザクザクのアーモンドが入っているこれ、私の大ッ好物で!!
イスタンブルの気に入りの店でしょっちゅう買ってまして、ひどい時には2キロとか買ってしまう。
で、本場のエディルネのはどうか?
お…おいっすぃ〜!!💕
超絶ホロホロ!指でつまむのがやっとなくらい。口で崩れて、中にカリカリのアーモンドがぎっしり。
2店を比べてみると、ケチェジザーデのはアーモンドの割合が高くて、食感と甘さが上品。
アルスランザーデのは、バターの割合が高くてサックサク。どっちも甲乙つけがたいけど万人ウケするのは前者かな?
邪道ですがピスタチオ味、シナモン味などもあって、それもかなり美味しくて買っちゃった。
ちなみに、どちらの店にも、バターだけで作ったものとマーガリンを混ぜたものがあって(形が違う)、そりゃバターだけの方が美味しいので、買うときは確認が必要です。
これは初めて食べたけど、とっても気に入ったもの、デヴァーイ・ミスクdeva-i misk
名前は、「ムスクの癒し」的な意味で、卵白に砂糖、蜂蜜、アーモンドと41種類のスパイスを混ぜ込んだヘルワ。
パウダリーでミルキーな甘さの奥に、スパイスが奏でる奥深い味わいと香りがあって、スパイスフェチ(なんだそれ)の私にはタマらん味わい!!
写真ではアイスクリームみたいですが、実際はボソボソとしていて、ホットミルクなどに混ぜて飲む。
が、スパイス感が弱まるので、私的にはそのまま舐める方が至福度高し。
ムラット2世にエジプト出身の菓子職人が献上し、その息子の征服王メフメット2世も好きだったとか。
またはある皇女の病気のために作られたという説もあり、これだけの漢方食材が入っていることからも当時は薬代わり💊で、今は医学博物館になっているベヤズィット2世の病院施設で出されていたようです。
マニサで配られる、やはり何種類ものスパイスを砂糖と練ったメスィル・マージュヌと同じような感じで、特定の日に市民に配られたとか。
私はメスィル・マージュヌも好きで、旧ブログに詳しく書きました。今は家に常備してます。
最後はカッラーヴィー・クッキー kallavi kurabiyesi
マカロンのご先祖では?とも言われる、卵白とアーモンド、蜂蜜などで作られたクッキーが2つくっついたもの。
蜂蜜はセイヨウハナナツメKaraçalıのじゃないとダメらしい
マカロンより大分素朴で大きく、アーモンドのお菓子独特のネッチリ感もあります。
私はこのネッチリが苦手で、マカロンも好きじゃないため、テンション上がらず。。。
まぁアーモンドの香ばしさと杏仁の香りのシンプルな美味しさを味わえて、好きな人には美味しいはず!ピスタチオ入りの緑のもあります。
ちなみに、カッラーヴィーとは、オスマン帝国で宰相や海軍元帥がかぶっていたこの、長いターバンのこと。
ですが、クッキーとの繋がりは調べてもよく分からなかった…。
買わなかったのだけど、アリュイユル・アラーAlüyyül-alaというエディルネ銘菓もありまして、
「秀逸✨」という意味を持つこれ、コーンスターチにブルーベリーやスグリなどのベリーを練りこんだロクム状のものに、刻みピスタチオを振りかけたもの。
ドラマ『オスマン帝国外伝』で日本の皆さんにもおなじみの(?)スルタン・スレイマンが賓客に供していたことから、愛妾ヒュッレムも当然食べていただろうということで、街では「ヒュッレム・スルタンのお菓子」なんて謳い文句で売ってました。
あのドラマのファンな人へのお土産に良さそうだ…(親友の一人もハマり中)
私はこれよりも、ローズペタルを乗せた見目麗しい薔薇のロクムが欲しかったんだけど、品切れ中でした。
というわけで、やたら詳細になってしまったエディルネ旅行記、ここで終わりでございます〜♪