春野菜 うるい
春の山菜のうるい。
食べた事がありますか?
こんな山の中の山菜がスーパーに出回るようになったのは最近の事ですね。
流通の発達でこんなお野菜も都会で食べる事ができます。
色が美しく苦味や匂いは全く無いのですが、食べるとぬるっとした感触があります。
うるいは東北の人は味噌汁に入れたりしてよく食べるそうです。
これは生のうるいの軸の部分と蕗味噌です。
この蕗味噌は岩手の知り合いのおばあさんが毎年送ってくださるもので、自分で山で取った蕗の薹を入れて胡桃も入れてよく練った香り高い春を告げるお味噌です。
うるいは葉っぱの緑の部分が鮮やかな綺麗な緑色をしています。
葉の部分が美しい緑色をしています。
全体に何の味も匂いもありませんが、口当たりにぬめりがあります。
こんな使い方も出来ます。
アサリの酒蒸しうるい入り
癖のないお野菜なので何にでも抵抗なく合うと思います。
洋野菜のようにサラダなどにもとてもいいと思います。
使った事のないものは中々手が出ないものですが、チャレンジしてみると結構いけるものがあったりします。
うるいはお薦めの食材です。
河岸へ行ってきました。
お料理教室再開で久しぶりに河岸に行ってきました。
市場って楽しいですね。
食材を見てるだけでなんだか楽しくなってきますし、河岸は男の世界のような雰囲気があってとても魅力的です。
働いているお兄ちゃん達も景気がよくって江戸っ子で楽しい会話が出来ます。
うろうろしてると叱られたりしますが、おーい邪魔だ邪魔だ、どけどけなんて、なかなか景気のいい掛け声を掛けてきたりするのも醍醐味です。
それにしても最近の河岸は外人が多い!!
東京の名所になっているようです。
確かにこんな市場は世界中にないでしょう。
あのマグロの解体などは外人にしてみればほとんどショウみたいなものでしょう。
こちらは河岸名物ハーレーならぬターレーです。何故、ターレーというのかは分かりませんが河岸では優れものの移動手段であり、また、荷物の運搬用車両といったところです。
マグロの解体です。
電動のこぎりでカチカチに凍ったマグロを切っています。
河岸の花、マグロの切り身です。
下田キロ1600と書いてありますが、何故かものすごく小さい鯵が金目の身体に乗っています。誰かがしゃれで置いたのでしょうか?
とても可愛くて見入ってしまいました。
クリックして拡大して見て下さい。
可愛いーー!!でしょ?
こんなシーンを見たりできるのが河岸の楽しさですね。
こちらは河岸の中のやっちゃ場。
色とりどりの野菜と果物が所狭しと置いてあります。今が走りの筍が産地別に色々ありました。
まだまだ走りなので南のほうの九州産などが大勢でした。
もう少しすると千葉や京都のものが出回ってきます。
若竹とは若布と筍を一緒に煮たもののことを言いますが、日本食はよく出来ていて筍が出回る頃に新の若布が出てきます。
これを一緒に煮ると相乗効果で両方が美味しくなります。
筍料理の王道です。
茶碗蒸し
茶碗蒸し
美味しいですね。
冬は熱ーい茶碗蒸し。暑い夏は冷たい茶碗蒸し。
何時でもやさしい味でお腹にも優しくお年寄りにも喜ばれるメニューです。
しかも卵と出汁だけですから経済的です。
美味しい鰹と昆布の出汁を用意します。
いつもの八方出汁です。
卵は割ってよく混ぜて網で漉す。
卵の量の4倍の量の出汁を卵の汁に混ぜる。
お料理の本には3倍量と書いてあるものが多いのですが、絶対4倍が美味しいと思います。やっぱり茶碗蒸しは固めよりはとろとろが美味しいと思います。
私のいつもの伝で茶碗蒸しも完成品にしません。
卵だけの茶碗蒸しを作ってその上にとろっとした出汁を掛ける。
その出汁に例えば蟹肉を入れる。例えば雲子を乗せる。とろみは片栗粉で八方出汁をとろっとさせます。
この状態で2段で蓋をして蒸します。
これは中華蒸し器ですが、日本風の蒸し器でも同じです。日本の蒸し器の場合は水蒸気がたれない様に手ぬぐいをかぶせて蓋をします。または、茶碗蒸し用の器ならば蓋が付いているので蓋をしたまま蒸します。
火加減は沸騰した湯に蒸篭か蒸し器を乗せて最初の2分を強火で其の後8分から10分くらいを弱火で蒸します。
竹串を刺して汁が浮いてこなければ出来上がりです。
これは卵だけの茶碗蒸しに鯛の白子を裏ごしにして八方出汁で味付けたものと菜の花を乗せた物です。
こちらは小さい器にやはり卵だけの茶碗蒸しを作って冷蔵庫に入れておいて、翌日の朝ごはん用にグリーンピースを散らした冷たい茶碗蒸しです。
暑くなって来たら冷たい茶碗蒸しは凄く口当たりがよくて美味しいものです。
上に乗せるもので色々とバリエーションが楽しめます。
ただ、美味しい八方出汁を片栗粉でとろりとさせたものをかけるだけでとても美味しくなります。
又寒い時はとろりとした出汁に生姜の絞り汁をいれるととても温まります。
美味しいとろとろの茶碗蒸しを作ってみてください。
玉味噌
これからよく登場する春のお料理のぬたや木の芽味噌和えなどに欠かせないお味噌を紹介します。
玉味噌といって味噌に卵を練り込んだものです。
春の木の芽味噌などは色白に仕上げたいので京都の西京味噌を使います。
勿論玉味噌は八丁味噌でも作りますが、やはり色が黒いのであまり和え物には合いません。
玉味噌の作りやすい分量
西京味噌500グラム
酒カップ1杯
砂糖カップ半杯(好みで加減する)
卵の黄身2個
私はお料理教室で使うので作り易い量の倍、西京味噌1kgで作りました。
味噌を鍋に入れて砂糖、卵、酒、を加えてよーく混ぜて最後はだまが無いように泡だて器でよく混ぜてから火にかける。
中火にかけて、鍋が熱くなったら弱火にして焦げないように絶えずかき混ぜながら練っていきます。
ごむベラで練ると底にくっつかずに焦がさないで作れます。
ずーっと鍋に張り付いていないといけないので大変ですが、疲れたり、他のことをするときは一旦鍋を火から離してまた、再び練り始めれば大丈夫です。
練っている時間は40分くらいです。
味噌の水分が飛んでごむベラからボッタっと落ちるくらいの硬さになったら出来上がりです。
最初の段階で全ての材料を混ぜたところです。
10分くらい練った状態です。
大分水分が飛んでどろっとしてきました。
かなり硬い状態になってきました。そろそろ出来上がりです。
冷やした状態で元のお味噌の硬さくらいになれば完璧です。
イヤー!!疲れます。
でも、これは作っておけば一年以上保存できます。この作業は絶対に暑い時期にしないほうがいいです。とにかく火のそばで張り付いていなければならないので熱い時は地獄です。
寒い冬に作ってください。
酢味噌や木の芽味噌はこの練り味噌を使うのと味噌をそのまま使うのでは味に雲泥の差が出ます。
こくがあってねっとりとして本当に美味しい味噌和えが出来ます。
未だ出たばかりの芽で凄く柔らかです。
今の時期の若い木の芽は軸も柔らかいので軸も一緒にすっても大丈夫です。
この若い芽は香りも特別です。
後、一週間もすると軸が硬くなるので葉を軸から外して木の芽味噌を作ります。
凄い木の芽の香りが立ちます。
ここへ練った玉味噌を加えます。
味を見て少し砂糖を加えたり硬さを調整する為にお酒や味醂を煮切ったものを足して、ちょうどいい硬さと甘さにして和え衣にする。
ホタテの木の芽味噌和えです。
ホタテは焼けた網に載せて網の焼き目をつけると同時に焼いて甘みを増して生より美味しくします。
もう一品は筍と白魚に木の芽味噌を掛けたものです。
ぬた
ぬた。
ドロッとしたところが沼田の様ということでぬたの名前が付いたようです。
春の一品です。
酢味噌や芥子味噌で和えたお料理の事です。
ぬたはまぐろやイカあおやぎ、子柱、浅利などの魚介と葱、わけぎなどを和えるものです。
ぬたはお味噌が命です。
お味噌は素材が綺麗に見えるように白味噌を使います。西京味噌に卵を加えて練りこんだ玉味噌を使います。
玉味噌は卵の黄身を練りこんだものですが、ちょっと手間と時間がかかりますが、手間をかけてもこの美味しさには代えられません。
こっくりして濃厚で旨みが抜群です。
あっさりしたものを和えるものなのでこのとろりとした旨みが効きます。
これはぬたではありませんが菜の花に味噌を掛けただけのものですが、味噌が美味しいと単純なものでもとても美味しいです。
玉味噌といって卵を練りこんだお味噌です。
玉味噌の作り方は別の機会にお知らせします。

















