【まとめ】【評価】【感想】#09-13 烏は主を選ばない | じゅんぷーのブログ

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目次
#09
#10
#11
#12
#13
他シナリオ

 

#09『烏太夫(からすだゆう)』

  評価:10/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):4/5点

▶ キャラクター:3/5点

▶演出(作画+美術+音響):3/5点

 

  感想

今期のアニメとしては珍しく、前回のひき展開が今話のメインシナリオとなりました。

白珠の回想に始まり、浜木綿の暴露に続き、それらを整理する若宮と雪哉という感じ。前回の視聴から2週間ほど経過してしまったということもあり内容が希薄になりつつあったので、終盤に桜花宮に起きていることをパッとまとめてくれたのは大変ありがたい。

パッと振り返る。白珠の回想。目新しいものはなかった。恐らく視聴者一同が頭の中に描いていた北家のストーリーがそのままアニメとして描かれただけだった。なぜ”白珠”がここまで登殿に本気なのかは語られなかった。

浜木綿の暴露。視聴集に整理しながら見ることが出来なかったというのが正直なところ。若宮殺して、長束とよろしくして、そのまま三世代にわたる南家の王朝を築き上げることで、南家が支配するということだったと思う。で、そのための丁度いいポジションだったのが浜木綿というわけだったんですね。まさか罪人の娘という裏話から南家の壮大なプランが出てくるとは思いもしなかった。

で、まとめに入りました。雪哉が口にしていたように桜花宮で何が起きているのかよくわからない(笑)。各家、各人が大きな目的を持って動いているし、そこに宗家が保身で入ってきたりするので何が何だかわからいません(笑)。南家はこの戦いから離脱したってことで良いんでしょうか?。それとも浜木綿が逃亡しただけという話なのか。そこがわからない。ひとまず若宮暗殺という物騒な次回タイトルから話が大きく動きそうですね。

以上。

 

#10『若宮暗殺』

  評価:15/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):5/5点

▶ キャラクター:5/5点

▶演出(作画+美術+音響):5/5点

 

  感想

とんでもなくストーリーが進行する回になるのではないかと思っていましたがそんなことはありませんでした。しかしキャラクターの相関図が大きく書き換えられました。敦房が敵で、長束と路近が味方。恐らくすべての行動につじつまが合うんでしょうけど理解できていないことがいくつかある。前々回?七夕の時に南家に集まったのはどういう意図があったのかとか、長束派の会合とか。会合については若宮が把握していたのもこれで合点がいきますね。それにしてもよくできていた。戦闘シーンもよく動く。何より本作では暗闇での作画のレベルが高いというのはこれまで何回も書いているが、今話ももちろん凄まじかった。緊張感のある描写に暗闇の背景は合うんですが、それもこのクオリティがあってこそですね。一つ気になるのは敦房が切られたと聞いて向かう場面、もう少し準備するべきなのではと。それこそ長束と裏でつながっているのであれば何かしらの連絡を取ってからでも悪くなかったはず。ま、それは良いか。最後に雪哉の出自について若宮たちが知っていることが明かされました。自分自身が変えられる要因を認めてほしいというのがだれしも持っている中で、こうした血筋を知っているという話が出るとそこしか認められていないんじゃないかと思ってしまいますよね。次回、若宮はどうやって彼の信頼?を取り戻すんでしょうかね。

以上。

 

#11『忠臣』

  評価:13/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):5/5点

▶ キャラクター:4/5点

▶演出(作画+美術+音響):4/5点

 

  感想

なんだかんだ面白いんだよな・・・。タイトルの通りほとんどの尺が雪哉に使われた。雪哉に焦点が当たることは意外なことになかったので、彼を深堀する回を挟むことで物語に色が付き始めるかもしれないですね。

さて、そんな今話は序盤に雪哉の出生の描写があり、その後は前回からの続きで自身に流れる北家の血についてでした。どのキャラの言い分もわかる中でどうやって和解していくのか見えなかったのですが、まさかの敦房。前回暗殺で、今回は夢見る少年。大活躍ですが朝廷にいいように操られる様は本当にかわいそうだよ。まあここで言いたいことはそういうことではなく、敦房にとっては長束という人物でなくて良かったということですね。自身の夢・願望をかなえるために必要な存在というだけだったんですね。そんな状態が今の若宮と雪哉と被っている。ただし若宮は北家の血が入った少年を近くに置いておきたかったのではなく、雪哉という少年が必要なのだ。ということを伝え、続けて金烏になっても使えてほしいということも伝えた。ちょっと実際にアニメを見ているとわかりづらさがありましたが、こうやって整理すると理路整然としていて若宮という男に好感を持てますね。そのあとの南家を除いた会話はどうでもいいんです。じいさんの会話は痛い目を見るフラグなんですよ。知らんけど。そして季節は過ぎ春になりました。この作品がどの時期に始まっていま何カ月経過したころなのかいまいち理解していません。一つ言えることは雪哉が実家に帰るかどうかを決断する時期になってしまったということです。いやいや早すぎるだろというツッコミを言いたいところだが、そんなことを言わせない展開が待っていましたね。姫たちの前に到頭現れた若宮。姫たちの表情も様々でしたね。次回から一気に話が進みそうな、そんな期待感を持てるひきでした。

以上。

 

#12『后選び』

  評価:15/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):5/5点

▶ キャラクター:5/5点

▶演出(作画+美術+音響):5/5点

 

  感想

まさしく神回。ここ最近のうっ憤の溜まるような雰囲気から脱するような大きな違いを見せつけた回だった。

3人となった姫たちに対して若宮が一人ずつ言葉をかける展開。これによりこれまで物語の中で大きな謎となっていた部分が次々と明かされていきました。なお、白珠の時点でめちゃくちゃ面白かったのでこれから下がり調子になるんだろうなと感じていましたが、その後真赭の薄、あせびと続く中で下がるどころかむしろ面白さが増したまでありました。

白珠からでしたね。内容は単純で"義務感や恩義を選ぶか、それとも私欲(一巳)を選ぶか"というもの。この一年間は前者を選んできたことで自身の心をすり減らしてきた白珠。今話は、若宮のハッタリや茶の花の追い込みにより自分の気持ちを選びましたね。白珠が若宮の妻になる世界戦は視聴者的に見えてなかったところがありました。そんな中で100点満点の落としどころかと思います。また、これで終わらず一巳が生きていました。苦悩したうえでのハッピーエンドに勝るものはない。この時点で神回。ただ1点疑問が出来ましたね。あの晩に首を落とされたのは誰だ?と。

この次は真赭の薄でした。視聴者的にはあせびなんだろうなと思いつつ、真赭の薄が妻となる可能性もなくはないといった感じでした。つまり微妙な立ち位置ですね。真赭の薄からは、浜木綿のことや若宮が桜花宮に来なかったことが言及されました。が、若宮はこれらを一蹴。これもまた視聴者的には100点満点でした。そのうえで、若宮は真赭の薄の能力は認めていて、自我を消すことを条件に妻になるかと問いました。真赭の薄は、自身の中の誇りを捨てて生きることはできないと断りました。真赭の薄らしさが出ていますね。視聴者一同納得の展開だし、若宮のプラン通りになっているんだろうなという感じがして好き。

そして特別扱いのあせび。視聴者的にはストレートにあせびが妻になるんだろうなと思っていました。まさかのあせびが重大なおきて破りをしていたことが判明。東家の山烏に文を送る、呼びつける。とんでもないことがここで判明しましたね・・・。伏線がなさ過ぎて読めなかったのでしばしばの納得のいかなさはありますが、それを上回る展開の強さがあった。それに何よりあせびが怖いのだ。本当に善心からのみで行動に移しているようなのだ。このため悪びれる様子はない。視聴者にはサイコパスに見えても仕方ない。あまりに展開とキャラクターが強いのですが、あの晩に首を落とされたのがこの時呼びつけた山烏であろうことが判明しましたね。また、その文が若宮のもとから出てきたことで、彼女の行動の証拠を説明する展開になって今話は幕引きでした。

どんよりとした気持ちにさせる回でしたが、最高に面白い回であったことは間違いない。というかあせびが悪い、いい意味で(笑)。白珠と真赭の薄までは視聴者が求めていたものを超えていた。あせびも超えていた。だが超え方が違うんだよ(笑)。次回の展開が気になって仕方ない。次回の展開次第で、あせびが妻になるとしても、そうじゃなかったとしても、いずれにせよ面白くなりそうですね。今作は連続2クール構成となっているようなので、まだまだ楽しめそうだ。

以上。

 

#13『烏(からす)に単(ひとえ)は似合わない』

  評価:15/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):5/5点

▶ キャラクター:5/5点

▶演出(作画+美術+音響):5/5点

 

  感想

第1幕の終了!!。傑作でした。物語の中盤に頭がパンクする展開がありましたが、それがこうしてきれいに回収されたので非常に気持ちいいです。

今話の構成は、”あせび→浜木綿→エピローグ”という感じでしょうか。起承転結のある構成ではなかったです。が、第12話と合わせて考えると、”白珠→真赭の薄→あせび→浜木綿”という順番に描かれており、この中では起承転結がはっきりとしていたと思います。そしてその後に総括としてのエピローグがあったと考えると非常にきれいな構成だと思います。やっぱり見やすかった。姫vs若宮が順番に描かれるので、難しい会話の中でもしっかりと整理することが出来た。不満がない。

さてあせびの場面について振り返りましょうか。前回サイコパスと称しましたが、間違ってなかったです。サイコパスでした(笑)。それはさておき、早桃と藤波を巻き込んだ壮大なシナリオになるとは…。なんとなく読める展開でしたが、その事情が強烈でした。一応簡潔にまとめましょうか。”東家の山烏に手紙を送る→山烏は文字の読み書きができない→その補助を早桃が行う→山烏を招く→早桃経由でこのことがバレたくないあせび→藤波が気を利かせて早桃を殺す(追い出す)→山烏が殺される”という感じでしょうか。この他にも若宮が各姫に贈っていた文を藤波がストップさせていたり、(おそらく偶然だが)山烏が真赭の薄の元に向かってしまったりということもあった。この一連の事件の全てに”あせび”が関わっているのである。しかも悪意など無さげに。あせびは果たして罪に問われるのでしょうか。そこはそんなに気になるところではないか(笑)。にしても藤波はかわいいから好きだったんですけど、こんな理由で人を殺すとは思いもしなかった。殺すつもりはなかったんだろうけど、恋は盲目とはまさにこれなんだろうね。あと、早桃の死に方があまりにむごくて辛いですね。この時の演出が冴えていた。雪哉の言葉、早桃の亡骸、藤波のむせび泣く声。真に迫るものがあった。作画が安定しているだけでなく、こうやって演出での力の入り方も魅力ですよね。話がそれました。そんな藤波に対して、最終的に一瞥もしないあせびはやっぱりクレイジーですね。今期のアニメはほとんどサイコパス枠はいなかったんですが最後の最後に強烈なのぶっこんできて本当に好き(笑)。若宮の一言は100点満点ですね。「嫌いだ」。姫と若宮という関係にとって最も残酷な一言ですよね。

浜木綿。美味しいところを全部持ってきました。予想外に予想外を重ねる終着点ですね。真赭の薄が浜木綿を匿っていたとか面白い情報が出てきましたが、まさかのそれは本題じゃないという。そんな真赭の薄だからこそ若宮は認めていたんですね。すべてがつながっていて感動する。そしてその真赭の薄と同じ言葉を浜木綿に投げかけましたね。そうか、そうかとこうなるのかと鳥肌が立ちましたね。こうして浜木綿は若宮の妻となりました。周囲の反応がどうなるのかはわからないが。あせびだけでなく浜木綿とも幼少期に出会いがあったんですね。その時から全幅の(課は知らないが)信頼があったんですね。

そしてエピローグ。やっぱり雪哉は北家に帰るようですね。どうせすぐ戻るんでしょう。最後に雪哉が若宮に対して、感謝と死んでほしくないことを伝えていましたね。前々回、険悪な雰囲気だったのにここまでクリアになるあたり流石若宮なんだろうな。言葉を実績にする男。この裏で起きている事件についてはよくわからないのでこの場では割愛。次回予告的な感じでしょうしね。

若宮×4人の姫というのが決まっていた。最新の2話だけでしか対面する機会がなかったのにこの5人のいずれもかけてはこの物語になっていなかったんだろうなと思わせてくれた。正直、中盤に中だるみするような回もありました。その時はいつ姫と若宮との掛合いが始まるんだよとか思ってましたね(笑)。若宮の中ではその時点から掛け合いが始まってたんですね。そう考えるとやっぱり敦房だけは微妙でしたね(笑)。そういえば、あの時南家に行ったことに疑問を感じていましたが、今話でそれも解消されましたね。やっぱりよくできているな。

今話で一旦一つの区切りとなる認識です。次回は総集編を挟んで第2章に移る。何が待っているのかよくわからないけど、4人の姫たちがこの出来事からどう進んでいくのかは注目点ですよね。

以上。

 

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