2016年11月29日(火)
六本木・ビルボードライブ東京で、ジョージ・クリントン&PARLIAMENT/FUNKADELIC。
いつぶりだったか思い出せないくらい久々に、ジョージ・クリントンとPファンク軍団を観に行った。また観たいという気持ちになったのは、大好きな“おっしー”こと押野素子さん(さんづけするの、新鮮♡)が翻訳を手掛けたジョージ・クリントンの自伝『ファンクはつらいよ』が今年の夏に出たり、まさに今週、丸屋九兵衛さんの著書『丸屋九兵衛が選ぶ、ジョージ・クリントンとPファンク軍団の決めゼリフ』(昨日読み始めたんだが、チョー面白い!)が出たりして、今の総帥の状態をこの目で確かめたいという気持ちが募っていたから。やっぱほら、どんなに不死身そうに見えても、いつ向こう側へ行っちゃうかわかんないすからね。観たいと思ったタイミングで観とかんと。
Pファンク軍団の来日公演と言えば、忘れられないのは、92年のメルパルクホール(←ほとんど記憶がない)を経ての翌93年8月7日、真夏の川崎クラブチッタ。今じゃけっこう伝説になってるようだけど、ありゃあ確かに度を越えたライブでありました。なんか開場が遅れて友達のSくんとしばらく外に並んでた景色から妙に覚えてるな。で、夕方まず始まったのがブーツィーズ・ニュー・ラヴァー・バンドで、これだけで1時間半くらい。確かそのあとまた長い休憩があって、ようやくジョージ・クリントンとPファンク・オールスターズが始まって。そっからがまあ長いこと。すげえ!って瞬間が何度となく訪れる一方、ごちゃごちゃぐちゃぐちゃした時間も相当長くて、次第に足腰が辛くなってきて。しかも僕らはいつブーツィーが加わるのかと期待してたんだが、いつまでたっても入ってこないんだもんね。いるんだから加わると思うじゃないすか、そりゃあ。で、僕らもだんだん状況に飽きてきて、「もう飲みたいね」ってなって、いい加減観てから外出て、居酒屋に飛び込んで。けっこう飲んで帰りにチッタ覗いたら、まだライブは続いてたっていう。5時間って言われてるけど、もっとやってた気がするねぇ。
長いと言えば、フジロックのホワイトステージもなかなかの長さでしたよ。トリで出てきて、初めのうちはウヒョ~イってなってたお客さんも時間が経つにつれてどんどん脱落してったもんな。で、予定終演時間過ぎてもまだやってて、とうとう照明も消されて、電気落とされて。それでも終わらず、電気通さずにまだしばらくやり続けたっていう。
と、ずいぶん昔のことを振り返っちゃったけど、そういう無制限のザッツ・Pファンクってなショーを体感した者からすると、ビルボードライブのようなキッチリした場所で観るいまのPファンク軍団のライブは、(あれでも)ずいぶん整理されてるように思いましたね。
まあ普通に考えたら、ステージ上に13~14人もいて、特に楽器も持たずにうろついてばかりの人間もいたりして、その“まがい者集団”感はなんやのこれ?って感じだろうし、ほかのいろんなライブと比べたらいろいろごちゃごちゃしてるんだけど。でも、昔に比べたら、あれでもね、だいぶ整理されてる感じなんですよ。以前はもっとごちゃごちゃぐちゃぐちゃ、混沌を極めてて、わけわかんねー時間が長かったですからね。なんか理解できないどす黒い渦にぐわっと巻き込まれてる感じというか。それが醍醐味でもあったわけで。
でも、じゃあ今のPファンク軍団がつまんないのか、混沌としたパワーはもうないのかといったら、そんなことはもちろんなくて。整理されたところもあるけど、相変わらずぐちゃっとしたところもあって、その塩梅がこう、実にちょうどよし。1曲1曲も十分長いんだけど、かつてのように本当にいつ終わるのかわかんない感じはなくて、ちゃんと7~8分くらいで終わって、ちゃんと次の曲が始まるという。ここらで来るなってところで、サー・ノウズ来て、いつものヘンなポーズ決めて、はけて、っていうあたりも含め、構成がだいぶちゃんとしてるというかね。だから僕は思いました。初めて観る人も、今のこの感じなら飽きずにすごく楽しめるんじゃないかなぁと。うん。だってやっぱりアガるしねぇ。ゾワゾワするしねぇ。これぞPファンクっていうものが確かにそこで展開されますから。
まあ、だいぶ久々に観たってのもあるし、ちゃんと追ってもいなかったから、今のメンバー構成がどうなってて、誰が前からいる人で、とか正直よくわかんなかったんだけど(主要なメンバーはずいぶん死んじゃったしねぇ)、とりあえずアンプ・フィドラーは“こそっ”という感じでいましたね。やっぱり、ああPファンクだ~っていうたまらんキーボードの音が鳴るわけですよ。なのに存在としては全然目立たない。後方で黙々とプレイしてるだけ。クリントン総帥がそうさせてるんすかね。
それからギターのギャレット・シャイダーってひとがかっこよくて。どうやら彼、故ゲイリー・おむつ・シャイダーさんの息子さんなんですね。そのことも知らんで観てたんですが。ええね、あいつ。
あと、数年前のTOKYO JAZZとか、たまにホーンなしで来るときもあるけど、今回はトランペットとサックスがちゃんと入ってて、やっぱそれ、効果ありでした。
で、我らがクリントン総帥の調子はというと。久々に観たこともあって、だいぶ顔が細くなったな~とは思ったし、なんかずいぶんと優しい顔つきになったなとは思ったけど、声にはハリがあったし、座ってる時間もそこそこあったけどここぞというところで前に出ていったりと、とってもいい状態のようでしたね。いやぁ、よかった。なんつうか露骨な妖しさがとれたことで、むしろ面白い感じになってるつーか。
曲はもう「アトミックドッグ」始め、ベストヒットPファンク。
「マゴット・ブレイン」もありで、そのギターソロがちょ~よくってねぇ。ダメなひとはダメだろうけど、僕はあれだけでゴハン3杯いける口。昔はあのソロ、もっと長々とやってた記憶があるけども、そのへんもまあ整理されたってことかな。ところであれ聴くと、じゃがたらを聴きたくなったりもしちゃったりして。同じ時代によく聴いてたもので、刷り込まれてるんですわ。
今晩もビルボードライブ東京にて2ショーあり。ぜひ。










