三年生になった。




大体最初の席って言うのは出席番号順で

俺の隣にはちょっと悪そうな女が座った。




「よろしく」



と声を掛けられたのでこちらも



「よろしく」



と言った。




しかし最初の授業が終わった時

中1の頃



「私の靴を投げたでしょ」



と言った勘違い女がうちのクラスにきた。




そして先程



「よろしく」



と言った女に近寄り



「花山の隣なの?! 可哀想」



などと言いだしその女も俺を避ける様になった。




更に



「こんな席嫌だ」



と言いだした。




たまたまそいつの前に居た女が俺の小学校の時の

同級生だった。




この子は顔も可愛く性格も良く誰からも好かれる感じの女の子で

その子は



「じゃ~ 私が変わってあげるよ」



と言い席を変わり



「また同じクラスになったね よろしく」



と笑顔で俺に言って来た。




優しさだったのだろう。




しかし俺からすると



「余計な事をしないでくれ」



って感じだった。




誰かが俺を庇えば庇うほど目立ち

苛められる可能性が増える。




そしてもしこの子が周りから嫌われた時

俺は強い罪悪感に悩まされるだろう。




どちらも避けたかった。。。





中学は毎年クラス替えがあり一瞬



「これで地獄の様な日々から抜け出せる」



と思ったがクラスが決まる日一人の女子が



「花山は何組?」



と聞いてきてそれに答えると大きな声で



「9組だって~ 良かった~ 私同じクラスじゃなくて」



と言いそれを聞いたクラスメイトが



「あ~~ 私同じクラス」



「ほんと?? ○○ちゃん可哀想」



とかって感じで騒ぎだした。




誰も可哀想なんかじゃなく可哀想なのは俺だけだった。




二年の頃はとにかく目立たない様にって感じで

なるべく人との交流を避けた。




たまに辛くなり学校を休んだが続けて休む事はせず

なんとか一年間を乗り切った。




途中何度か恋をした。




しかしそれは一方的に見てるだけの恋で

思いを伝える事はしなかった。




伝える事でまた騒がれ相手を傷つける事は嫌だったし

何より目立たずやってる中何かで波風を立てたくなかった。




恋をしてはその子とデートしたりその子に思いを伝える事を

勝手に妄想し自分を満足させる。

そんな暗い一年間を過ごしていた。

最悪な中学時代の出だしを迎えた俺。

しかしそんな余裕のない中で俺は恋をした。

余裕が無かったから誰かに寄りかかりたかったのかも知れないけど。




好きになったのは同じテニス部だった長瀬と言う女の子。

美少女と言う言葉がピッタリの可愛い子で

性格は大人しい感じだった。




小学校の頃は明るい子が好きだったけど

中学になってからは前回の記事みたいな事があったせいか

地味で大人しい子がタイプになっていた。




長瀬は俺の事を避けず

休みの日などは遊んでくれたりした。




クラスでは俺の方が悪いと思い話しかけなかったけど

その変わりお互いの筆箱に手紙を置き合ったりして。




そんな些細な事が嬉しかった。




しかしある日長瀬が俺の筆箱に手紙を入れた事に気付いた女子が騒ぎ出し

その事は不良達にも知られた。




「おい 長瀬 花山なんかとそんな事してるとお前まで嫌われるぞ!」



と笑いながら言う不良。




長瀬はその時は何も言わなかった。

しかし俺から避ける事にした。

これ以上彼女と関わると彼女まで辛い目に遭わせると思ったから。




長瀬は親の転勤で二年生に上がる前に引っ越しをした。




引っ越しの前に手紙を貰った。

その手紙には俺に対する謝罪と自分自身がどれだけ弱かったかが

書いてあった。




彼女なりにやはり俺と関わる事は怖くて

でも避けてる事も罪悪感だったのだろう。




俺はそんな長瀬の気持ちが嬉しかった。

しかし俺から思いを伝えられたり俺と仲良くする人は

不幸になるんだなと言う気がした。

中学に入り初めて制服と言うものを着て

なんだか妙に大人になった気がした。




ほんとは野球部に入りたかったんですけど坊主になるのが嫌で

テニス部に入った。




何人か仲の良い友達が出来たがその中でも

佐々木と瀬島と言う二人が部活も一緒と言う事で

特に仲良くなった。




そんなある日坂本と言う女が



「花山~(俺の仮の苗字) 私の靴投げたでしょ?!」



と怒鳴りこんできた。




これ俺の記憶が正しければ確か佐々木が投げたもので

俺は投げてなかった。




「俺じゃね~よ」



「嘘つき!」



「はっ? 嘘なんてついてね~よ 勝手に勘違いするなよ バカ」



ほんとにやってなかったので腹が立ちそう怒鳴った。




ここでこんな事件が無かったら俺の人生変わってた気がするな~。




この坂本って言う女俺は知らなかったけど不良の友達が多く

次の休み時間俺はその不良達に囲まれていた。。。




その時は



「俺はほんとに投げてない」



と主張してその場を乗り切ったが

それから毎日不良達は坂本と話しにうちのクラスに来ては

俺の方をチラチラ見ては威嚇してきた。




不良に目をつけられてる俺には誰も寄らなくなり

次第に俺はクラスの中での嫌われ者になっていた。




さすがに張本人の佐々木は嫌ったりする事はなかったが

クラスでは全く話さず部活と部活の帰りだけは話した。




そして俺なりに思った防御の姿勢と言うのが



「歯向かわずしかし弱音は見せず」



と言うものだった。




全てとは言わないが大体いじめに遭うのは

生意気な奴かよわよわしい奴。




歯向かう事は怖くて出来なかったから良いとして

毎日睨みを効かせられてる状態の中気にしないフリをするのは

辛い事だった。




気にし過ぎ無くても



「なめられてる」



と向こうは感じるだろうしだからと言って恐れ過ぎると

一気に責められる。




毎日学校を休みたい気分に襲われたが

ここで連続で休んでしまうともう学校に行けない気がしたし

そういうのを親に見せるのが恥ずかしい気がしていた。




小学校の時



「中学に入ったら仲良くしようね」



と約束した高橋も俺を避ける様になった。





そもそも久保田が心から好きだったかと言えば

全然そんな事はなく

長田と言う子が自分は好きだった。




その子はほんとに可愛らしかったのですが

普通に話す位の関係でどう頑張っても

付き合えるとかそういうレベルではなかった。




子供ながらに



「絶対無理」



などと思って熱くならない様にしてたんだと思います。




仲の良い二人の中でどっちが良いかを考えると言う

とても打算的な決め方をしたのです。




そして季節は流れ小学校の卒業式が近付いてきました。

牧村とは住んでる所の関係で別の中学に行く事が決まってました。




そんな時高橋と言う女の子と仲良くなり

自分は牧村より高橋を選びました。




牧村と高橋は似たタイプだったのですが

大きく違うところがありました。




それは牧村とは中学が違い

高橋とは中学でも一緒。




この時も結局打算的な考えで



「中学になっても仲良くやろうね」



と高橋に言い俺の小学校生活は終わりを告げました。。。




しかしここから俺の人生はどんどんと下向きになっていくのです。。。