循環器内科医の健康広場 -6ページ目

循環器内科医の健康広場

医食同源。食と、医療、健康、ダイエット、、、に関することが主なテーマです。

おはようございます。布施淳です。

世の中を騒がしている、東京オリンピックの佐野研二郎氏のエンブレムの盗用疑惑。


五輪エンブレムの使用例の羽田空港や渋谷交差点の画像を無断転用したことが指摘されています。また、五輪エンブレム以外でも、過去の数々の作品の盗作疑惑や、部下がやったとされるトートバッグデザイン盗用例も指摘されています。


そのような背景のもと、真偽はともかく、ネットを拝見する限り、五輪エンブレムもほぼ盗用、、、という流れになっています。


佐野氏個人への批判のみならず、「佐野氏ありきだった」と囁かれる選考委員会への疑惑、ひいてはデザイン業界全体への不信感も露わになっています。


しかし、一方で、この記事では、五輪エンブレムのデザインは盗用ではなく、オリジナルの作品である、としています。デザインのプロが見れば、オリジナルであったことは明らかだそうです。

やはり佐野研二郎は凄かった!五輪ロゴが盗用ではない明確な理由を簡潔に解説

http://blog.ks-product.com/tokyo-olympic2020-logo2/


ネットで騒いでいる素人とは異なるプロの視点は違います。なるほど、と納得する点は多々ありますし、何よりも、佐野氏がそのデザインに込めたとする深い意味に驚きすら感じました。


五輪ロゴが完全にオリジナルであったのか、盗用だったのか、ここでその真偽のほどを検討するわけではありません。

問題なのは、「盗用と疑われてしまうこと」だと思います。

「一般市民」に「疑われてしまうこと」だと思います。



デザインのプロが見たら「盗用ではない」、「オリジナルだ」、「問題ない」では通用しないということです。

一般市民が見ても「盗用ではない」、「オリジナルだ」、「問題ない」と判断できるものを作るのがプロなのだと思います。

オリジナルでも、結果的に他のデザインと類似したものになってしまうことも当然あると思います。そのプロセスやコンセプトを、素人の一般市民にも理解できるようなプレゼンテーションを施し、オリジナリティーをアピールすればよいと思います。プレゼンしても、伝わらなければ意味はありません。



先日、ある学会で臨床研究に関する医療倫理の話を拝聴しました。

製薬会社の深い関与により臨床研究のデータを不正の操作していたことが明らかになり、複数の論文が撤回された事件がありました。

医療界と製薬会社は共同して医療発展を志すことは当然ですが、医師と製薬会社の過度な癒着は厳禁です。

臨床研究にたずさわる医師は製薬会社や医療機器メーカーとどこまでの付き合いが許容されるのでしょうか。


医師は製薬会社の社員と食事に行ってもよいのでしょうか。

医師は製薬会社の社員に食事代を出してもらってよいのでしょうか。

医師は製薬会社に弁当を提供してもらってよいのでしょうか。

医師は製薬会社にボールペンをもらってよいのでしょうか。

医師は製薬会社に学会出張費を払ってもらってよいのでしょうか。

医師は製薬会社にタクシー代を出してもらってよいのでしょうか。



医師として「このくらいなら良いだろう」という線引きはあろうかと思いますが、それはあくまでも「医師の感覚」です。

その線引きが、必ずしも「一般市民の感覚」とは一致しません。

「このくらいなら良いだろう」と医師が思っても、一般市民には「不正ではないか?」「癒着があるのでは?」と解釈されるかもしれません。

医療業界=医療ムラの常識と、世間一般の常識は異なる、、ということです。

臨床研究の生命線は「信頼性」です。重要なことは「一般市民からどう見えるか?」ということであり、医療業界・医療ムラの論理は通用しない、ということです。

臨床研究にたずさわる医師は、一般市民に誤解されるようなことは、一切すべきではないということです。




今回の五輪デザイン問題も、少し似ているのかもしれないと思いました。

デザインも「信頼性」がもちろん重要です。「一般市民からどう見えるか?」です。デザインそのものはもちろん、その作成プロセス、コンセプト、込められた深い意味、、、それを誤解なく「一般市民」に伝えること。そして、日頃から誤解されるような行動を慎み誠実な態度を示すこと。

単に、「プロのデザイナーが見ればオリジナル」というデザイン業界・デザインムラの論理は通用しないのだと思います。

選考委員会やデザイン業界への批判の件も、まさに「デザインムラ」になってしまっている一つの象徴ではないかと感じました。


どんな業界も「ムラ」にならないように心がけなければいけないし、他人事ではない出来事と思いました。


おはようございます。布施淳です。

選挙権の年齢引き下げとともに、アルコール・たばこの解禁年齢も18歳まで引き下げようという案が出ています。健康に害が及び、なおかつ若年での曝露でそのリスクが高まるというデータもありますので、医学的な見地からすると大反対です。医学的な視点での議論などするに及びません。


以下は、喫煙に関してのお話です。

喫煙解禁年齢を18歳まで引き下げるメリットとはなんでしょうか。たばこを「嗜好品」と解釈すれば、”一人前”となった18歳にもその嗜好を享受する機会・権利を与えましょうということになります。しかし、医学的見地からは、たばこはもはや「嗜好品」ではありません。好きだから味わう、という範疇のものではありません。本人には当然、周囲の人にまで身体的悪影響を与える「有害物」です。医師のカルテ記載においても、喫煙は「嗜好品」として表現される機会は減り、疾患の1つとして挙げられるようになっています。

他にメリットはあるのかと考えると、あまり思いつきません。

なぜ、喫煙解禁年齢を引き下げることを考えているのでしょうか。世界的には18歳で解禁になっている国が多いようですから、横並びが好きな日本人的思考でしょうか?

そんなことではなく、真っ先に思いつくのは「たばこ利権」でしょう。

喫煙できる年齢層が増えれば、それだけ喫煙者が増加します。それだけ、たばこ生産量が増え、税収が増え、様々な金銭的メリットを享受する人々がいるわけです。


20歳解禁から18歳解禁になれば、18歳、19歳の人たちが新たに喫煙できるようになります。現在この世代の人たちは概ね各々120万人、計240万人ほどいます。

http://www.stat.go.jp/data/jinsui/2014np/pdf/gaiyou2.pdf


そして20歳代の喫煙率は、男性36%、女性12%ほどです。

http://www.health-net.or.jp/tobacco/product/pd100000.html



喫煙率をごく単純に平均24%とすると、240万人の24%ですから、約58万人の喫煙者増加につながるわけです。



たばこ利権については、下記の本に大変よく書かれています。


JT、財務省、たばこ利権 ~日本最後の巨大利権の闇~ (ワニブックスPLUS新書)/ワニブックス
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・予算編成や税制の権力を握りつつたばこ行政を管轄する財務省。

・財務省の管理下での国策会社としてたばこの生産・製造・販売の独占するJT。

・葉たばこ全量買い上げの優遇の恩恵を受ける葉たばこ農家。

・規制に守られ、自販機でも大きな収益をあげているたばこ小売店。

・これらの利権の構図を維持する族議員。

たばこの資金の流れを巡り、これらの人々が強く結びついています。

これが、たばこ利権構造です。



このような利権・既得権益の維持のために、国民の健康が犠牲にされているわけです。世の中「金」です。

日本人の喫煙率は徐々に低下してきており、平成25年では男性32.2%、女性8.2%ほどです。平成元年は男性55.3%、女性9.4%でした。たばこの販売本数も、平成9年は約3280億本でしたが、平成24年は1951億本に減りました。

解禁年齢を18歳まで引き下げることで、少しでも収益減少に歯止めをかけ、たばこ利権の維持を図りたいのでしょう。


喫煙に関し、世界的に日本が如何に非常識なのか、なぜたばこ規制が進まないのか、なぜ喫煙外食店が多いのか、なぜ全面禁煙ではなく分煙という中途半端な規制にとどまるのか、なぜメディアは喫煙の害についてあまり語らないのか、、、、、、

上記の本を一読すれば、これらのことも理解できるかと思います。



最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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おはようございます。布施淳です。

先日、九州方面に出張だったのですが、その途中でやけに喫煙ルームが目につきました。以前より増加していることは明らかです。禁煙の場所が増えていますから、当然といえば当然なのですが。複数の人が喫煙し煙がもうもうとしている喫煙ルームはまさに地獄絵です。喫煙者が不在でも、喫煙ルームの壁や床にはタールが染み込んでいて、茶色っぽく変色しています。こんなタールが、喫煙者の体内に染み込まれてくんだなあと思うと恐ろしくなります。

羽田空港。。。

喫煙羽田空港



熊本駅、、、

喫煙熊本


博多駅、、、

喫煙博多


新幹線内、、、

喫煙新幹線


品川駅、、、

喫煙品川


これは、今回の出張時ではありませんが、名古屋駅。

喫煙ルーム


JTは「分煙コンサルティング活動」なるものを推進しています。受動喫煙を防止するという名目ですが、たばこ普及への新戦略です。健康上の理由から世の中は禁煙推奨にシフトして行っていますが、そんな世の中であっても何とかニコチン依存症を生産し、増殖させる環境を構築していこうという魂胆です。このような活動が、禁煙ルーム増加に大きく関与しているのでしょう。でも分煙も数々の問題を孕んでいますから、推奨できるものではありません。一例は、先日触れたこの記事。

喫煙室ってよくないです http://junfuse.com/150806/


JTのホームページは緑を基調としたクリーンなイメージを醸し出していますが、やっていることはタール色です苦笑。

そんなJTの思惑通りになっている自治体もあります。例えば東京都は、喫煙ルームに助成金を出しています。税金を使って、喫煙ルームを作ったりしているわけです。これは東京都民としてはとても悲しいことです。http://bun-en.com/subsidy/

そもそも、厚生労働省も助成金出していますが。たばこ利権が絡んでいるのでしょうか。


お酒をそこに置いておけば、アルコール依存症の人はついつい飲酒します。

薬物をそこに置いておけば、薬物依存症の人はついつい使ってしまいます。

スマホがそこにあれば、スマホ依存者はついつい使ってしまいます。

依存症の人はその依存物に近づかない、そばに依存物を置かないことが最も良いでしょうが、そうでなくとも、周りに監視の目があるなど、使用しずらい・使用できない環境を強化すれば、その使用を抑制することは可能です。環境は依存症を助長するし、環境は依存症を抑制します。


たばこをそこに置いておけば、ニコチン依存症の人はついつい喫煙します。

喫煙ルームがあれば、ニコチン依存症はついつい喫煙します。

ですから、たばこを入手しにくくすることが効果的でしょうし、喫煙場所をどんどん少なくすることが喫煙機会減少には有力な手段だと思うわけです。公の場が禁煙になることは素晴らしいことです。しかし受動喫煙防止という名目の分煙推進により次々喫煙ルームが作られていく事態には疑問を抱かざるを得ません。


JTのホームページには「たばこを吸われる方にとっても吸われない方にとっても、快適で、双方が共存できる環境」という記載もありますが、そんな環境ありえないと思っています。喫煙者が、たばこを吸って快適!と感じるのは、依存症の症状か、自己欺瞞、と僕は思っています。

熊本で禁煙関連の講演を拝聴しました。インパクトありました。

くまもと禁煙推奨フォーラム http://square.umin.ac.jp/nosmoke/

かとうクリニック http://katocl.com/ja/sinryouguide.html




最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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おはようございます。布施淳です。

医療の世界では"根拠に基づいた医療;Evidence Based Medicine"の重要性が説かれて久しいです。

医療以上に多くの人に身近である教育分野でも当然”Evidenve"は必要です。"根拠に基づいた教育;Evidence Based Education"ということですね


子供がテレビゲームばかりやっていると学力が低下するのでしょうか。

具体的に何時間くらいなら許容されるのでしょうか。

勉強して、テストで良い点をとった子供に、どのように褒めたらよいのでしょうか。

優秀な人が同じクラスにいると、周りにどのような影響を与えるのでしょうか。

悪い友人は、周りにどのような影響を与えるのでしょうか。

習熟度別学級の可否は?

子供への教育に「投資」するとしたら、どの時期に「投資」するのが収益率が高いのでしょうか。

クラブ活動など非認知能力のトレーニングは将来にどのような影響を与えるのでしょうか。

基本的なモラルの教育は、将来どのような影響を与えるのでしょうか。

成績が悪いからクラブ活動をやめて、勉強に専念、、、この選択の効果は?

少人数学級や子ども手当という政策の費用対効果は?

教員の質が上がると、生徒にどのような影響を与えるのか?

教員免許の有無と教育の質の関係は?

教員の給料を上げると子供の学力向上につながるのか?


なんとなく良い、なんとなく悪い、そんなこと当たり前じゃん、、、、教育においてあまり深く考えずに直感で良し悪しを判断していることが多いような気がします。でも、それは本当に正しい判断なのでしょうか?

そんな「なんとなく」な判断に関し、この本では、比較的質の高い研究による”evidenece"を紹介、ズバッと正解を提示してくれています。

「学力」の経済学/ディスカヴァー・トゥエンティワン
¥1,728
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教育とは、医療以上に多様な要素が複雑に絡んでいますので一つの研究の結果をすぐに自分たちの環境に当てはめることはできないと思いますが、それでも、大いに参考にはなるわけです。

この本でも強調している重要なことは、将来に活かせる”evidence”を構築していくことです。比較研究を施すには倫理的な問題が生じたり、一筋縄にはいきません。だからと言って、費用対効果の低い教育を漫然と続けることも大いに問題なわけです。

医療の領域も、臨床研究は海外優位の傾向は否めません。教育の領域もその傾向があるようです。本邦は、国全体としての教育レベルは国際的にも高く平和な時代を経てきましたが、それでも、昨今貧困格差が生じ、それは、すなわち教育格差にもつながります。国民全体の教育の底上げ、そして、日本を牽引する人材のエリート教育、、国レベルでの早急な対策が必要であることを感じた次第です。

教育に携わるの方々に手に取ってもらいたい本と思いました。

生徒・学生が読んでも良いでしょう。「先生、その教育手法にevidenceはあるんですか?」「費用対効果は?」とか先生に突っ込み入れたりして。教室も盛り上がるでしょう笑。そんな生徒がいれば、先生もうかうかしていられません!



最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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おはようございます。布施淳です。

最近は、女性のバスの運転手や、女性のタクシーの運転手を時々見かけます。

昨日触れたような、得意のコミュニケーションスキルで乗客と交流を深めたり、乗客に安心感を与えたり、良い点は多々あると思います。

しかし、昨日取り挙げたの本の題名のように、女性は一般的に地図を読むのが苦手です。

話を聞かない男、地図が読めない女―男脳・女脳が「謎」を解く/主婦の友社
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バスの運転手は、常に同じルートでしょうから、いちいち地図を見たり、 道順を検討したりすることはないので、問題ないでしょう。

タクシー運転手は、バス以上に地図を読む力が必要です。恐らく、女性タクシー運転手は、女性の中でも、比較的男性的な視点を有していたり、空間能力が優れた人が就ているのかもしれません。あるいは、今はほぼ必ずカーナビが付いていますので、カーナビの導きに大きく頼っているのかもしれません。自分の苦手な部分をITに補ってもらい、新たな雇用の選択肢が生まれてきているということでしょうか。

一方で、女性の身体的特徴として「月経」があります。その際の問題点の1つは「月経前症候群(PMS; Premenstrual Syndrome)」です。

日本産婦人科学会のHPによると「月経前、3-10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経開始とともに軽快ないし消失するもの」と定義されています。具体的な症状としては、頭痛、頭重感、眠気、精神的不安定、胸が張る、下腹部痛、便秘、腰痛、むくみ、など多彩な症状症候が挙げられています。

http://www.jsog.or.jp/public/knowledge/gekkei.html

そして、月経前症候群の女性が自動車等を運転すると、事故を起こす確率が4-5倍高くなるというデータがある旨先記の本に記載されていました。出典元は不明なので、信ぴょう性はわかりません。バスやタクシーの事業主や、あるいは自動車運送事業業界は女性運転手の生理現象をどのように捉えて、どのような対策を講じているのか興味があります。

ちょっとググってみましたが、あまり良い情報は出てきませんでした。

国土交通省のHPのデータによると、バスやタクシー、トラックの運転手における女性の割合は約2%ほどだそうです。


http://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h26/hakusho/h27/html/n2632000.html

自分が感じていたより少ない印象です。やっぱり、女性は「地図が読めない」し、生理現象もあるし、なかなかこの業界には参入しずらいということでしょうか。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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