2月17日、出雲大社で今年の五穀豊穣を祈る「祈穀祭」が執り行われました。雲一つない澄み渡る晴天の下で行われたこの日の神事は、午前10時に本殿の御扉が開かれ、12台の神饌が供奉された神前で千家尊祐宮司が五穀豊穣、諸業興隆、社会安寧の祝詞を読み上げ、出雲国造家をはじめ園山繁島根県議会議長など参列者の代表が玉串を奉奠しました。出雲大社の祈穀祭は、大祭礼、献穀祭と並ぶ「三大祭式」に位置付けられていますが、一般的には「祈年祭(きねんさい)」と呼ばれる神事で、7世紀後半から五穀豊穣と国家の安寧を祈願する国家的行事として斎行され、現在も全国の神社で「祈年(としごい)の祭り」として祭祀が引き継がれています。祈穀祭を主宰した出雲大社の平岡禰宜は、「まもなく二十四節気の『雨水』で、空から降るものが雪から雨に変わり、雪が溶け始め、草木が芽生える頃となる。鉛色の空が続いた山陰の冬も陽光が少しずつ長く、明るくなり、三寒四温を繰り返しながら、だんだん暖かな日が多くなり、田畑の耕作の準備を始める時期を迎えるが、本日の祭典は人々の生活に不可欠な生業全般が澱みなく、順調に推移するよう祈念する大切な機会で、大神に順調な生産活動と皆様の息災をお祈りしました」と挨拶しました。

 2月14日、第489回島根県議会2月定例会が開会し、初日の本会議には令和6年度島根県一般会計予算など60議案が上程されました。令和6年度の当初予算額は4,617億円で、エネルギー価格・物価高騰対策と島根創生の推 進の両立を進めるとともに、健全な財政運営を図る予算として編成し、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い前年度比3.9%、202億円の減となっています。予算の歳入をみると、県税は42億円増加し、臨時財政対策債を含む地方交付税は36億円、国庫支出金も236億円の減少で、歳出では職員人件費や委託料など物価高騰対策や国土強靭化に資する公共事業費、国民スポーツ大会の準備費などが増額されています。丸山知事は、施政方針で「令和6年度は島根創生を進める総合戦略の前半を締めくくる年であり、『エネルギー価格・物価高騰対策』『人口減少に打ち勝つための総合戦略の推進』『生活を支えるサービスの充実』『安心安全な県土づくり』の4つを重点施策として県政運営を進める」とし、「安来市切川地区でオーダーメイド方式の新たな企業団地の造成を進めるとともに県内市町村と連携して高校卒業年齢までの医療費助成を制度化する」などと述べました。県議会は3月14日まで30日間で、各派代表質問は2月21日、一般質問は2月26日から3月5日までの予定で、25人の議員が質問通告を行っています。

 2月13日、出雲市の鳶巣コミュニティセンターで、令和5年秋に島根県と出雲市が島根半島東部地域で実施した区画法によるニホンジカの生息調査の結果にベイズ法による解析を加えた推定生息数の報告と令和6年度のシカ対策に関わる意見聴取が行われました。この会合は出雲市の島根半島地域の住民で組織する北山地域シカ被害者の会(代表世話人;園山繁島根県議会議員)が主催したもので、区画法によるシカの調査は、昨年の11月2日から12月2日まで、島根半島の北山地域779㌶で5日間、湖北地域655.3㌶で4日間行われ、北山地域で47頭、湖北地域で26頭がそれぞれ目視されました。この調査結果からは北山地域6,130㌶で448頭、湖北地域5,287㌶で208頭となりますが、ライトセンサス調査や北山地域で339頭、湖北地域で321頭の捕獲数などを勘案した㈱野生動物保護管理事務所によるベイズ推計で、北山963頭、湖北510頭程度の生息推計とされました。出席者からは「シカの防護柵が豪雨災害によって大きく破損している」「島根県が整備したシカの餌場や林道の管理が放置されている」「半島地域はシカだけでなくイノシシの出没が顕著」など、森林管理の不備やイノシシの増加を懸念する意見が相次ぎ、島根県や出雲市の担当者からは「令和6年度は巡視員や捕獲班の皆さんと協調し、徹底駆除の方針を継続するとともに破損した防護柵の復旧、餌場や林道の状況把握などを図る」とのコメントがありました。