1月28日、島根県統計調査課は令和7年1月1日現在の推計人口が639,576人(前月比766人減)と発表しました。1920年に始まった国勢調査による島根県の人口は1955年の929,066人がピークで、昭和60年に80万人を、平成27年に70万人を割り込みました。県では、子育て支援やU・Iターン施策の充実、企業誘致、外国人雇用の拡大などを図り社会動態の均衡を図ってきていますが、出生と死亡の差異である自然減の幅が年間7,000人を上回り、さらに人口の多い団塊の世代の皆さんの年齢が進むことから、当分の間、人口減少は続くと考えられます。現在、令和7年度からスタートする「第2期島根創生計画」の策定が進み、最終案が2月定例議会に付議されますが、国による東京一極集中の是正や都市と地方の格差縮小などに有効な対策が講じられなければ、地方の疲弊が増高することは自明で、石破内閣の「地方創生2.0」の実効性が問われるところです。1月24日、第217回通常国会が6月22日までの150日間の会期で召集され、1月27日から論戦がスタートしました。一般会計総額115兆5415億円の当初予算が上程され、予算審議では府省庁を6つのグループに分けて「省庁別審査」を実施することが与野党で合意されたとあり、与野党逆転の政治 状況が建設的な「熟議」となるのか政治ごっこの「混乱」となるのかにも注目です。
40年ぐらい前になりますが、青年会議所に在籍しているころにLD研修(Leadership Development Program)に参加した折、「厳よりして寛なるべし」という言葉をいただきました。
出典は、中国明代に著された「菜根譚」で、「恩宜自淡而濃。先濃後淡者、人忘其恵。威宜自厳而寛。先寛後厳者、人怨其酷。」とするくだりがから発したもので、書き下しは、「恩は宜しく淡自りして濃なるべし。濃を先にし淡を後にするは、人其の恵を忘る。威は宜しく厳自りして寛なるべし。寛を先にして厳を後にするは、人其の酷を怨む。」であり、その意味するところは、「人に恩恵を施すには、初めはあっさりとしてから、後に手厚くすべきである。先に手厚くして、後であっさりとすると、人はその恩恵を忘れてしまうものである。人に威厳を示すには、初めは厳しくしてから、後にゆるやかにすべきである。先にゆるやかにして後で厳しくすると、人はその厳しさを恨むようになるものである。」となっています。
小生は長らく、人との接し方や研修プログラムの作成に欠かせない視点としてきましたので、そうした姿勢に「厳しい」「強面」との評価をいただいてきたと思います。近年は9人の孫の前で「好々爺」を演じてはいますが、やはり、「厳よりして寛なるべし」の姿勢は不変です。
しかし、この頃の社会は逆のパターンが多く、人当たりが良い、寛容な態度を示す人に評価が集まる傾向や厳しい上司を部下が敬遠、拒否する例が少なくないようです。政治の場で物事の本質に迫ることをせず、表面的な大衆迎合の意見が抜港するいわゆるポピュリズムの台頭は課題の解決どころか大きな禍根を残す結果を招きかねず、何としても避けなければなりません。
明けて、小生は『古稀』。数え年70才となりました。昨年6月に県議会議長を退任し、言わば議会の『長老グループの一員』となったわけであり、後進を育てるという意識が必要となりました。昨年は、島根県の自民党にとって春の補選に続いて秋の総選挙でも県都松江で後塵を拝するなど不本意な事象もありましたが、孟子の離婁章に「子曰、人有恒言。 皆曰、天下國家。 天下之本在國、國之本在家、家之本在身。」とあり、その意味するところは、「天下国家を論ずる前に、まずは自らを鍛え足許を固めなさい」と言うことで、難しいことに顔を背け、敢えて艱難にチャレンジをしようとしない世代を鼓舞し、島根創生が前に進むよう努力する1年にしたいと思います。
自由民主党島根県連(絲原德康会長)は自民党本部が『女性国会議員の比率を30%まで引き上げる』とする目標を掲げたことに呼応し、「アイリスプロジェクト」とする組織を立ち上げ、女性の政治参画の拡大などについて広報、啓発を行なう事業計画の策定に着手しました。日本は世界経済フォーラムが発表した2024年のジェンダーギャップ指数は146ヵ国中118位(政治分野113位)となっています。多様で包摂的な社会の実現には、無意識の偏見や思い込みから偏ったモノの見方をするアンコンシャス・バイアスを解消し、家庭や社会、企業での活動から「当然・・・」「・・・のはず」といった思い込みをなくすことが肝要と言われており、先人から受け継いだ伝統を守りつつ、自民党にアクティブ、ポジティブ、イノベーションといった新しいイメージを付加させたいとしています。計画期間 は10年間で、幹事長を座長とし、女性局と組織局役員が幹事となり、党員や市町村議会議員をはじめ一般有権者の皆さんを対象にロールプレイを取り入れた体験型研修や政治塾の開催、広報活動の実施などによって組織として特定のバイアスを取り払い、政治の世界の多様性を確立したいと考えています。