島根県立大社高等学校の国語教師で野球部監督を務める石飛文太監督の「若者の可能性は無限大」とするコメントの通り、兵庫県西宮市の甲子園球場で開催されている第106回全国高校野球選手権大会の島根県代表の大社高校の躍動は、多くの人々に感動を与え、改めて「スポーツの力」を見せつけました。大社高校は、8月19日の準々決勝で鹿児島県の神村学園に屈したものの、試合内容はほぼ互角の展開で、地方の公立高校が私立の強豪校を相手に93年ぶりのベスト8の快進撃に心から祝福と労いを贈りたいと思います。ところで、島根地方最低賃金審議会(藤本晴久会長)は、8月16日、岩見浩史島根労働局長に対し、島根県の最低賃金を物価高や地域間格差の是正を踏まえて、現行の904円から58円引上げて1時間あたり962円に改正することが適当であるとの答申を行いました。異議の申し立て等がなければ、10月12日から適用されることになりますが、島根県の引き上げ額は国の審議会で示された目安を8円上回る過去最大の引き上げ額となっており、県内の事業者の多くは規模が零細で、価格転嫁が進んでいない状況下での最低賃金6.4%の引き上げが人件費(労務費)コストの上昇に直結することは自明で、賃上げを奨励する政府に対し、所要の支援措置を求めたいと思います。
8月11日、第106回全国高校野球大会は1回戦4試合が行われ、第3試合に島根県代表の島根県立大社高校が兵庫県代表の報徳学園と対戦しました。報徳学園は2年連続選抜大会準優勝の強豪で、今大会でも優勝候補の一角とされており、大社高校は32年ぶりの出場で、傍目には報徳優勢との観測がありましたが、大社は1回表の攻撃で、タイムリーヒットと敵失で2点を先行、7回に追加点を取り、エースの馬庭投手が1失点で完投して、昭和36年以来63年ぶりの勝利をあげ、甲子園に「宇迦の遠山雲低く」で始まる校歌を響かせました。大社高校の石飛監督は勝利インタビューに「選手の力は無限大」と答えていますが、緒戦はパリオリンピックの女子レスリング50キロ級で圧倒的な実績をひっさげながら、まさかの敗北を喫した須崎優衣選手に象徴的なように、慎重さが硬さになり、受け身に回った途端、相手の勢いに押されてしまうことは珍しいことではなく、大社ナインの臆せずに立ち向かう姿勢が勝利を呼び込んだもので、次の諫早創成館高校との2回戦が楽しみです。ところで、世界の200以上の国や地域、難民の選手団が世界中から参加したパリオリンピックはが閉幕しました。日本は、レスリングや柔道、体操、フェンシングなどに加えてスケートボードやブレイキンなどのニュースポーツ、馬術や飛び込み、近代5種などに歴史的な快挙もあって、金20、銀12、銅13の合計45個のメダルを獲得し、アメリカ、中国に次いで3位となりました。参加したすべての選手の皆さんの健闘をたたえるとともに、次の開催都市・ロサンゼルスに向けた新たな歩みに期待したいと思います。
島根県は、7月9日からの大雨による被災家屋の補修や生活再建に必要な家電製品や家具の購入費用、生活機能サービスや雇用維持に欠かせない中小企業の事業継続などを支援するため、7月30日付で総額37,940千円(制度融資にかかる債務負担行為171,250千円)の補正予算を知事専決しましたが、出雲大社と日御碕を結ぶ県道大社日御碕線の中山池内における大規模崩落によって不通となっている路線について、地権者の協力と土木工事関係者の努力によって7月31日には緊急車両の通行が可能となり、8月3日からは生活機能の維持に必要となる燃料輸送や医療介護などの指定車両を追加し、8月11日からは日御碕地区の住民が使用する車両と災害発生時に日御碕地区に残置されていた観光・宿泊客の車両を指定車両として通行を許可すると出雲市から発表されました。今回の通行路は鉄板や仮設土嚢を敷設した仮設道で、警備員が24時間体制で誘導・監視をするとのことで、一般車両の通行はできませんが、民家の敷地内や農地の使用を許諾していただいた関係者の皆さんに心から感謝を申し上げます。今後は、県道の応急復旧、本格復旧に向けた取り組みが加速するものと思いますが、半島部にとって、複線の動線確保が孤立解消の要諦であり、国、県、市の連携によって1日も早い道路啓開と複線化の実現を期待します。