1994年の国民生活基礎調査で664万円であった1世帯あたりの収入は、直近の2024年が524万2,000円円と発表されました。生活状況については「大変苦しい」とする回答が26.5%で「やや苦しい」の33.1%を合わせると「苦しい」が59.6%となっており、18歳未満の子どものいる世帯では65.0%、高齢者世帯は59.0%で、物価高や燃料費の高騰の影響などで生活の苦しさが増している状況が顕著になっています。その一方で、2024年度の国民年金保険料は月額16,980円で、年間203,760円になり、高校の授業料が実質無償化されたとは言え、全日制高校の学習費支払総額は公立で年間512,971円、私立で1,054,444円とされており、大学生となれば年間100~500万円の負担が生じるとも言われています。つまり、若年世代の経済的負担を軽減しなければ、少子化対策の要諦となる結婚子育て対策どころか勤労意欲の低下によって国力の減退が避けられない状況になっていることは明白で、この問題にかかわる不満が内閣の不支持の数値に表れており、期待が国民民主党やれいわ新撰組に対する若年世代の支持となっていると考えます。こうした中、アメリカのトランプ大統領による相互関税の発動が現実のものとなり、株価は急落し、景気の減速や輸出産業の収益悪化が懸念されています。石破首相は与野党の党首会談を呼びかけましたが、国政の状況は相変わらず「森友」「統一教会」「政治とカネ」の蒸し返しが続いており、国会議員各位には「この国をどう立て直しをするつもりなのか」を私たちに語っていただきたいものです。

 4月6日、出雲市長および市議会議員選挙が告示されました。市長選挙に立候補の届け出をしたのは現職の飯塚俊之さんのみで、無投票で2回目の当選が決まりました。市議会議員に立候補の届け出をした人は現職23人、新人16人の39人で、28歳から81歳まで多士済々の顔ぶれとなっており、4月13日の投・開票日まで定数30をめぐって激しい選挙戦が展開されそうです。出雲市は平成17年の合併から20年となり、山陰12市で唯一人口をキープしてはいるものの、人口が増加している市街地と高齢化、過疎化が進む周辺地域との二極化が進行しており、定住基盤や活力の低下を食い止める必要があります。2期目の当選を決めた飯塚市長は、当選報告会で「人口減少に抗う施策の推進が市政の最大の課題であり、産業、文化、教育、福祉、医療など様々な見地から必要となる政策の遂行が必要だが、出雲市で生まれた若者がこの地域の支え手となってくれるために、この地域の魅力をしっかりと伝える努力をしていく」と力強く抱負を語りましたが、市議会議員の候補者の皆さんには市政にかける思いを街頭でしっかりと訴えていただきたいと思います。

 3月31日、令和7年度の政府予算は、参議院で高額療養費制度に関わる再修正が行われ、衆議院の同意を得て成立しました。一般会計の歳出総額は過去最大の115兆1978億円で、政府原案には物価高対策や賃上げ促進など経済の好循環実現に向けた費用を計上したと説明されましたが、衆議院の採決段階で維新が高校無償化の費用、国民民主党が基礎控除の引き上げ、立憲民主党が基金の縮減などを求めて修正を行い、参議院では高額療養費制度の負担上限額引き上げが見送りされました。当初予算案の修正は29年ぶりで減額修正は70年ぶり、参議院での修正は現行憲法下で初めてとのことで、石破首相は。「熟議の国会の成果」と胸を張りますが、予算審議の多くの時間が商品券配布や企業・団体献金廃止などの政治家の行動に関わる問題に費やされたことは残念と言わざるを得ません。自民、公明の与党にとっては予算の年度内成立が政権運営の最優先課題としても、国会は1日も早く「政治とカネ」の問題に決着をつけて、少子化や経済対策、とりわけ高止まりしたコメの価格をはじめ物価高対策、ガソリンの暫定税率廃止、トランプ関税、国防など、国家の重要政策に関わる論議を深めてほしいものです。