JR西日本米子支社の松岡俊宏支社長は、島根県江津市と広島県三次市を結ぶ三江線(全線延長108・1㎞)について利用者数の低迷を理由に今月末までに国土交通省中国運輸局に廃止届を提出することを沿線6市町の「三江線改良利用促進期成同盟会」の臨時総会で表明しました。三江線の廃止については昨年の10月にJRの意向が表面化して以降、沿線6市町を中心に第3セクターや上下分離方式による鉄道運行の存続やバス代替などが検討されてきましたが、JR西日本は「三江線の鉄道事業はどのような形態でも行わない」としており、1年後の廃止が確実となりました。三江線の利用者数は近年、開通時の10分の1まで減少しており、輸送密度はJRの運行中の路線で全国最下位となっています。今後は廃止後の代替交通手段の確保の観点からバス輸送への移行が検討されますが、当分の間はJR西日本が運営に関与するとしても、沿線の高齢化と人口減少の状況を鑑みれば採算を維持することは難しく、JRによるバス路線維持は時限的と考えられます。島根県は広島県と連携して当該地域の公共交通のあり方に対する基本方針をまとめ、通勤・通学はもとより地域の生活の足を確保するための方策を示す必要があります。

9月1日は「防災の日」。1923年(大正12年)91日に発生した関東大震災にちなんで「政府、地方公共団体等関係諸機関をはじめ、広く国民が台風高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備する」ことを趣旨として1960年(昭和35年)に制定されました。今年は東日本や北海道が台風の通り道となっていますが、91日は「二百十日」で、台風被害の代名詞でもあります。関東大震災は神奈川、東京、千葉、茨城、静岡までの広い範囲に甚大な被害をもたらし、190万人が被災、105千人余が死亡あるいは行方不明になったとされていますが、地震の発生時刻が昼食の時間帯と重なったことから、136件の火災が発生し、東京の約43%を焼失させたとも言われています。ちなみに、小生の曽祖父は横浜の長男宅に滞在中に倒壊した建物の下敷きになって死亡した震災被害者の一人です。ところで、震度7(マグニチュード7.9)の地震は関東大震災の後は70年後の『阪神淡路大震災(1995)』ですが、『新潟県中越(2004)』『東日本大震災(2011)』『熊本地震(2016)』と、どんどんインターバルが短くなっており、「防災に対する日頃の備え」を徹底したいものです。

国土交通省は2017年度から各社が負担する国内線着陸料を引き下げる方針と報道されています。国内線航空運賃の割引を促進し、訪日外国人の国内線利用を拡大するため現行から15割の引き下げを図るとのことで、航空燃料税の軽減措置(燃料1キロリットルあたり26000円から18000円に引き下げる時限措置)も3年間延長する方向とされています。国内の空港は28の拠点空港(民間会社が運営する成田、中部、関西、大阪の4空港と羽田や広島など国が管理する19空港、旭川など地方公共団体が管理する5空港)と出雲など地方公共団体が管理する54の地方空港、調布などの7の飛行場、美保飛行場など8の共用空港に分類されますが、航空機の離発着が多い拠点空港は比較的安定的な運営状況ですが、地方空港のほとんどは航空路線の維持のために着陸料の引き下げを行っており、自治体の財政負担で収支を均衡させているのが実態です。人口が減少傾向にある日本の活力を維持させるためのインバウンド(外国人観光客受け入れ)拡大は大賛成で、地方の活性化にも大きな貢献をすると考えますが、それは「外貨を得る」ことによってその目的が果たせるのであり、日本政府や自治体の財政支出によって成り立つのでは『本末転倒』です。国土交通省は、料金引き下げによって失う利益と受け入れ拡大によって得る利益について合理的な説明をしていただきたいものです。