9月9日、島根県議会9月定例会は全員協議会および建設環境委員会が開催されました。建設環境委員会では5月4日に邑南町で発生した落石死亡事故をうけて設置された落石事故再発防止委員会の提言をもとにまとめられた道路防災計画について説明がありました。示された計画は「落石情報の収集」「正確な情報把握と点検実施」「対策工事の進め方と評価」「人材育成と技術力向上」「教訓・知見の共有と発信」の5項目を柱としており、具体的には県民を含めた道路ユーザーからの的確な情報提供を可能にする危険箇所番号表の設置や点検の実施、防災カルテの作成、緊急対策の実施、講習会や判定会の開催などが示されています。山崎道路維持課長は「計画の実施期間は第1段階を概ね10年とし、はじめの5年間は緊急対策期間として『落石履歴』『交通量』『緊急時の迂回路の有無』などを考慮して優先度の高い箇所を先行して対応したい」と述べ、委員から所要の予算を確保して着実な実行を求めるとともに国道や県道のみならず市町村道や農道、林道の危険箇所表示を併せて考慮すべきとする意見がありました。
9月8日、第455回島根県議会9月定例会が開会しました。初日の本会議には平成28年度島根県一般会計補正予算(第2号)など33議案が上程され、溝口県知事は提案説明の冒頭で、5月の落石事故と三江線問題に言及し、緊急の落石対策として10億円余を補正予算に計上するとともに三江線についてはJR、沿線自治体、広島県と協議してバス運行による持続可能な交通プランを作成する方針を示しました。また、「新興国経済の減速、英国のEU離脱など経済の先行きに注意が必要で、国の経済対策に連動した補正予算の追加提案を予定している」と述べ、当面の産業振興対策に多くの時間を費やしました。結びに「錦織圭選手など島根県出身選手のリオ五輪での活躍や全国総体での中高生の上位入賞は県民の大きな喜び」と述べましたが、トーンは低く、これも溝口カラーなのかなと感じました。この日の本会議では平成27年度の決算審査を行うための決算特別委員会の設置が決まり、岡本正二議員が委員長に選出されました。今議会での県政一般に関する質問および質疑は代表質問が9月15日、一般質問が9月16日から27日までとなっており、今のところ25人(代表質問2人、一般質問10人、一問一答質問13人)の議員が質問予告を行っています。本会議終了後に開催された自民党議員連盟の総会で、参議院議員選挙における選挙区の合区を解消するよう求める決議と意見書の提出が提起され、了承されました。
大阪府は関西空港で発生した麻疹(はしか)の感染者が9月4日時点で計34人となり、急速に感染拡大が懸念されると発表しました。麻疹、水痘(みずぼうそう)、結核の3つは空気感染するため、インフルエンザなどの一般的な呼吸器感染症と異なり極めて感染力が強いのが特徴です。特に麻疹は「R0*」が12~18とされ、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症すると言われます。麻疹は10~12日の潜伏期間を経て鼻水、のどの痛み、咳など風邪と似た初期症状の後に、烈しい発疹と高熱が顕われ、重篤な場合は肺炎や脳炎などの合併症で死亡することもあります。麻疹は特効薬がないため、ワクチン接種によって免疫をつけることが不可欠で、予防に勝る治療はありません。世界保健機関(WHO)西太平洋地域では、2012年までに麻疹を排除することを目標に決め、日本では2006年6月からは、1歳児と小学校入学前1年間の幼児を対象としたMR(麻疹・風疹混合)ワクチンの定期接種が始まっています。また、2008年度から5年間の時限措置として、中学1年生と高校3年生相当年齢の者に対する2回目の予防接種が予防接種法に基づく定期接種として導入されたものの、20~30代の10%以上が予防接種を受けていないため、感染しやすい人がまだ多く残っており、このまま感染が拡大すれば「日本は渡航することが危険な国」とされるおそれがあります。
*RO(基本再生産数);ワクチン接種などを受けていない、感染しやすい人が集まっている集団に、ある感染症をもった人が入ってきた場合に、感染症をもった1人が平均して何人に感染するのかを示す数値で、「R0」が1であれば、1人から1人に感染させるということを意味し、10であれば、まわりの10人に感染させることになる。