9月10日、第496回島根県議会9月定例会が開会しました。初日の本会議では会期を10月9日までの30日間とし、令和7年度島根県一般会計補正予算(第3号)など予算案17件と使用料及び手数料の額の改定等に関する条例など条例案3件および令和5年度決算の認定など一般事件案11件の知事提出議案31件を上程し、令和6年度決算の審査を行うための決算特別委員会(中村芳信委員長)の設置を決定しました。補正予算の主な内容は、省力化投資に関わる支援の追加に3億円や半島部の震災対策に8億3,300万円、県産の酒米確保支援に1億1,100万円、国民スポーツ大会の競技力向上事業に4,590万円などのほか公共事業費の追加に19億8,300万円、決算剰余金の活用による県債の繰り上げ償還や基金積み立てに115億5,200万円など、総額152億円が計上されています。丸山知事は、提案説明に際し、退陣を表明した石破首相への労いを述べた後、参議院選挙の結果による国政への懸念に言及し、物価高騰や最低賃金の引き上げに伴う国の支援策の遅れを指摘しました。9月11日には全員協議会が開催され、知事提案の議案内容に対する詳細説明と8月に開催された全国議長会の報告がありました。今期定例会の県政一般に関する質問および提案に対する質疑は、9月18日に各派代表質問、9月19日から9月29日までの6日間が一般質問および一問一答質問で、園山繁議員は、物価高騰対策や公立病院の経営状況などについて質疑を行う予定にしています。

 自由民主党島根県支部連合会(絲原德康会長)は、党本部総裁選挙管理委員会から令和7年9月2日付文書において「党則第6条第4項に基づく総裁選挙実施の要求に関わる意思の有無について」の意見照会を受け、9月5日に開催した役員会では県連所属の国会議員から意見の披歴があり、9月8日午前10時から常任総務会を開催し、参議院選挙の総括を行った上で、総裁選挙の実施に関わる協議を行うことしました。組織内には、「結果責任を問うべき」との『理』を説く意見と「隣県で参議院の合区選挙を進めた同志として擁護すべき」とする『情』を説く意見が交錯し、容易に結論を得ることは困難で、組織の軋みを憂慮する事態となっており、組織の分断を招きかねない党本部の意見照会は甚だ迷惑な事態と感じます。自民党では、過去、国政選挙の敗北には、時の総裁が責任の一切を背負って辞任し、出直しすることが通例でしたが、衆参の選挙の敗因が派閥の政治資金をめぐる問題に端を発した国民の政治不信にあり、必ずしも総裁に責任を求めるべきではないのとの意見が根強く、石破総裁は物価高やトランプ関税の対応など国政の課題に遅滞なく取り組まねばならないとして続投を明言されました。しかし、昨秋の衆議院総選挙での与党の過半数割れという結果は、自由民主党が掲げる政策の主軸と主体性を失わせ、今夏の参議院選挙で新興勢力を含む野党に惨敗を喫した一因とする総括があり、総裁交代を求める意見の高まりもあって、9月7日、石破総裁は、議院内閣制の下で政権を構成する責任を有する第一党の党首として「国政の推進に不可欠な組織の一体性を維持すべき」として総裁辞任を決断をされました。こうした石破総裁のご決断には満腔の敬意を表するところであり、この間のご労苦を心からお労いする次第です。島根県民としては、望むらくは再び官邸の主として復帰し、政治信条とされる「地方創生2.0」の推進に力を発揮していただきたいと思うところです。

 

 9月2日は第2次世界大戦終結後に東京湾上に停泊した戦艦「ミズーリ」甲板で、ソ連代表も参加して、日本が降伏文書に調印した日ですが、この日、竹島領土権確立島根県議会議員連盟(会長;福田正明島根県議会議員)の北方領土視察が行われ、9名の県議会議員と山根健太郎竹島対策室長が北海道根室市を訪問しました。航空機のバードストライクによる遅延などにより当初の旅程は大幅に変更されたものの、早朝、根室市役所に石垣雅敏市長を表敬し、意見交換したことをはじめとして、納沙布岬の北方館・望郷の家や歯舞漁業協同組合、道立北方四島交流センターなどを視察しました。、前日の雨が上がった日本最西端となる納沙布岬では、眼前に歯舞群島や国後島、択捉島を望むことができ、北方館・望郷の家では、江戸時代に幕府とロシアの国境画定交渉や樺太千島交換条約、日露戦争後のポーツマス条約、第二次大戦時のヤルタ協定やポツダム宣言受諾後のソ連による北方領土への侵略などについて説明をうけました。歯舞漁業協同組合では、僅か1.8km沖が国境線のため、60年ほど前から先人の努力によってコンブ漁を行うための民間協定が締結されて現在に至っていることや道立北方四島交流センターでは、コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻で旧島民の墓参や北方4島住民と道民のビザ無し交流が中断されているとの説明がありました。北方領土については、政府に北方対策本部が設置され、返還要求運動や広報啓発活動に一定の取り組みがされていますが、さほどの進展はありません。竹島問題に政府の関与はほとんどされておらず、外交交渉による解決への道筋は極めて困難ですが、あきらめることなく、かつ、臆せず、粘り強く国内啓発と世論喚起を続けることが肝要と感じました。