8月8日は二十四節気の立秋。『暦便覧』に「初めて秋の気立つがゆゑなれば也」、七十二候の初候には「涼風至(すずかぜいたる)」とあるように、涼しい風が吹き始め、秋の気配が現れてくる頃とされています。確かに、苫屋で感じる朝夕の風は心地良いものですが、昨日、上京して要望活動に歩いた霞が関は、吐き気と目まいを覚えるほど厳しい暑さで、朝風、夜風ともに、とても秋の気配を感じるにはほど遠く感じました。暑中見舞いは、今日から「残暑お見舞い」に変わり、古今和歌集に「秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる」と詠まれるように、盂蘭盆を過ぎるころになると蜩のなく声が大きくなり、秋の気配が感じられるようになるはずです。まもなく、日本では夏休暇の帰省ラッシュの時期を迎えますが、今年は台風9号、10号のツイン台風の襲来が予測されており、海、山のバカンスを予定されている皆さんには、気象通報に十分留意され、くれぐれも事故に遭われませぬよう祈念するところです。  

 「TPO」は、「時(time)」「所(place)」「場合(occasion)」に応じた服装の使い分けのことを指す略語の和製英語ですが、近ごろは服装だけでなく、言葉遣いや立ち居振る舞いまで「場所柄を弁えろ」というビジネスマナー一般を表す言葉としても用いられることが少なくありません。昨日、小泉進次郎衆議院議員と滝川クリステルさんの結婚が発表されました。ビッグカップルの誕生を心から祝福するとともに心からご多幸をお祈り申し上げます。ただ、自民党のプリンスである小泉議員は、その一挙手一頭足が取材対象となるにせよ、結婚という私事の記者発表の場を首相官邸の「ぶら下がり」としたことは、やや不適切ではなかったかと思います。小泉議員は、近い将来、必ずこの国を背負う役割が期待される政治家であるだけに、つまらぬことで云々されぬようにTPOを意識し、公私の峻別を厳しく、あくまで「王道」を歩んでほしいと思います。

 

 8月5日、イギリスのミルトンキーンズ・ウォバーンゴルフクラブで行われていたゴルフのメジャー大会の一つである全英女子オープンで渋野日向子選手が優勝しました。日本人のメジャー大会制覇は男女を通じて1977年に全米女子プロで優勝した樋口久子さん以来42年ぶりの偉業で、昨年7月にプロテストに合格したばかりで、日本国外での大会出場が初めてのルーキーの快挙は、「スマイリング・シンデレラ」として世界中で大きく報道されています。ラウンド中に笑顔でファンとハイタッチし、気やすくサインの求めに応じ、フェアウェイでお菓子を食べてキャディーと冗談を交わす渋野選手の明るく爽やかなプレースタイルが、「紳士淑女のスポーツ」とされ、厳格な雰囲気を持つゴルフ発祥の地で、革命的な旋風を巻き起こし瞬く間に多くの新たなファンを獲得したとあり、「今年、最も愛される話題の1つを提供した」と絶賛されています。「笑顔」には自らや周りを幸せにする不思議な効用があると言われていますが、とかく『眉間にしわを寄せることが多い』面々にとって、克己・平常心を保つ秘訣であることを身を以て示した好例で、うだるような暑さの中、さわやかな風のような爽快感と清涼感を覚えました。