3月10日、島根県議会は総務、文教厚生、農水商工、建設環境の4つの常任委員会が開催され、3月9日の本会議で付託された議案および陳情、請願の審査と所管事項調査が行われました。文教厚生委員会(田中明美委員長)では、丸山知事が掲げる「人口減少に打ち克ち、みんなが笑顔で暮らすしまね」を目ざすために策定された「島根創生計画」の中心施策となる子育て支援の拡充について審議が行われました。令和2年度を初年度とする新たな子育て支援は、合計特殊出生率2.07を達成するために「不妊治療の支援拡充」「子ども医療費の対象年齢延長」「放課後児童クラブの充実」などが盛り込まれていますが、提案には、厳しい財政事情にある島根県で新たな政策を実施するために既存の事業を見直しするスクラップアンドビルドによる財源捻出が不可避として、全国トップレベルにある小中学校の学級編成基準と学校図書館司書配置事業の見直しがありました。11月定例会から閉会中を含めて6回の委員会が開催された中で、学級編成基準については、市町村教委や学校現場から出された小学校1年生と中学校1年生への配慮を求める意見をくみ取って現状維持とし、新たに、様々な課題に対応するために40人の教員加配事業を構築する方針が示され、採決の結果、全会一致で執行部提案を了承することとしました。採決の後に、田中委員長から「①市町村教委の意向を尊重した教員加配とすること②教職員の長時間勤務解消に資する『働き方改革』を実施すること③地域の実情に応じた放課後児童クラブの運営支援とすること④子育て支援や小中学級の少人数編成基準見直しを国へ要望すること」の4点を委員会からの要望意見として委員長報告に盛り込むとの発言がありました。
3月9日、島根県議会2月定例会は本会議が開催され、はじめに、初日(2月18日)の本会議に上程された議案のうち、国が経済対策として通常国会で成立した補正予算で配分された公共事業や社会福祉施設の整備費など、総額13,235,000千円を追加する令和元年度島根県一般会計補正予算と国の漁場整備事業に伴う県負担金の変更の2件を全会一致で可決しました。また、事業費の確定に伴う県債の発行や基金の戻入、事業の次年度繰越による繰越明許費の設定など、総額24,851,000千円を減額する令和元年度島根県一般会計補正予算など20議案が追加上程され、議決された2議案を除く57議案と請願、陳情ととも に所管の常任委員会に付託されました。ところで、週明けの東京、ニューヨークなどの株式市場ては、新型コロナウィルスの感染拡大による経済への影響は不可避として株価の大巾下落があり、原油の先物価格が下降、外為市場では円高とリーマンショック以来の経済危機が懸念される事態を迎えています。自然災害などに起因する一時的なものと異なり、「いつまで」が不明であるため、不気味で不安が高まります。政府には予備費による限定的な応急対策だけでなく、早急に観光関連業界の救援やモノづくりのサプライチェーン整備など、本格的な経済対策を講じていただかなければ、「令和恐慌」は絵空事ではなくなります。
3月5日、島根県議会2月定例会は本会議が開催され、一問一答質問(2日目)が行われました。この日は加藤勇議員、田中明美議員(自民党議員連盟)、平谷昭議員(県議会自民党)、大国陽介議員(共産党)の4人が質疑を行いました。加藤議員は、「子育て支援の充実」について、田中明議員は、「若者の県内就職」「島根創生計画」などについて、平谷議員は、「ヘルスケアビジネス」「ギャンブル依存症対策」などについて、大国議員は、「新型コロナウィルス対策」「放課後児童クラブの支援拡充」「少人数学級編成の見直し」などについて、知事や関係部局長および教育長の見解を質しました。丸山知事は、多世代同居・近居家庭について「かつては当たり前であった多世代同居、近居の家庭が減少し、子育てや介護を家庭内で帰結できない状況が拡大し、社会や行政が担う部分が増大してる。限られた財源を新たに必要となる施策に予算配分するためには、支援の分野に変更・縮小が生じることは、ある面、致し方のないところ」と述べました。野津政策企画局長は、子育て世代へのアンケートについて「不妊治療の充実や乳幼児および学童保育支援のニーズが高く、病児・病後児保育のニーズはそれほどでもない」とし、犬丸総務部長は県職員の未婚率について「30~35才は概ね男子45%、女子35%、35~40才では35%と25%」、県内大学卒業生の県内就職について「島根大学は762人中228人(うち県内出身者は173人)、県立大学では497人中224人(193人)」と答弁しました。