東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に「緊急事態宣言」が発令されました。政府は新型コロナウイルス対策本部会合で、大阪に端を発した新型コロナウイルス変異株の感染拡大について、ゴールデンウイークをはさむ4月25日から5月11日まで「まん延防止等重点措置」を一歩進め、大都市の感染が地方に拡大することを防止し、大多数が休日となる時期に対策を集中させてウイルスの勢いを抑え込む必要性があるとして、対象地域では飲食店の営業時間短縮や酒類、カラオケの提供禁止、床面積1000㎡を超える大型商業施設の休業要請、大規模イベントの無観客化などの対策を講じるとされていますが、感染の第1波から4波まで1年以上の時間が経過して、なお、政府の対策は、住民や事業者に対する『勧告』『要請』『自粛』を主とするもので、能動的なものはワクチン接種程度と然したる進化が見られないのは残念です。治療薬やワクチンの欧米頼みが続いているのは、『新型コロナウイルス』という『過去に例がない緊急事態』として医薬品の『緊急承認』を講じている諸外国と異なり、厚生労働省は日本製の医薬品に対する薬事承認のルールにこだわっているからで、批判が高じて、アメリカ食品医薬品局(FDA)で緊急承認されたワクチンや治療薬を特例承認し、莫大な代金を支払いしてなお、日本人の臨床治験を求めるなど、『不可解な状況』を続けています。遠紫外線のエキシマランプは言うに及ばず、「アビガン」や「イベルメクチン」などが諸外国で有効な治療薬として使用されながら、「『国難』におよんで、薬事法や承認ルールが壁となって国益を大きく損なっている」という意識が希薄な政治家の資質に疑問を感じます。
出雲市と松江市の市長選挙が終わりました。いずれも自民党が推薦した新人候補が他の候補に大差をつけて当選しましたが、結果は、住民が目先の行政課題に対する「イエス」「ノー」よりも権力の行使者としての準備・履歴を優先させたと見ています。ところで、島根県ではこの半年間で東部4市(松江市、出雲市、雲南市、安来市)の首長がすべて交代しました。安来市議会議長から市長となった田中武夫さんを除いて、松江市長に当選した上定昭仁さんは48才、雲南市の石飛厚志さんは54才、出雲市の飯塚俊之さんは55才で、宍道湖・中海圏域でも昨年7月に境港市長に当選した伊達憲太郎さんは61才、米子市長に再選された伊木隆司さんは47才で、大幅な若返り(平均68.6才→55.8才)や新旧交代は、社会がデジタル化やSDGsに向かう大きな変わり目にあることと無関係ではないように感じます。ただ、新型コロナウイルス感染症の流行は大都市の脆さを際立たせている半面、リモートワークや在宅学習の奨励が必ずしも『地方回帰』の流れとなっていない現実があり、都市圏との交流減少が地方の衰弱を増大させていることを見ると当面の対策と危機管理、コロナ後を見据えた対策をきちんと準備する必要性があることは自明です。ともあれ、首長の皆さんには、日本海側で稀有の人口集積(約65万人)の圏域をフレッシュかつ斬新な発想で力強くけん引してくださることを期待しています。
長岡秀人出雲市長は4月16日に任期を終え ます。長岡さんは昭和26年2月5日生まれ(70歳)で、岡山大学法文学部を卒業後に法務省に入省して法務教官を務めた後、昭和52年9月に帰省し、平田市職員となり、学校教育課長などを経て平成11年7月に48才で平田市助役に選任され、平成15年4月の市長選挙で当選し、第4代の平田市長に就任しました。平成17年3月に平田市が出雲市・佐田町・多伎町・湖陵町・大社町の2市4町と合併した後の新しい出雲市の市長職務代理者を経て、同年5月に出雲市助役(19年4月から副市長)に選任され、平成21年4月の市長選挙で現職の西尾理弘さんらに大差をつけて初当選し、今日まで3期12年に亘って出雲市長をつとめました。市職員の頃から相手方の懐に飛び込んで粘り強く交渉を進展させる手腕を高く評価されていましたが、市長として合併にあたる条件整備などで全国ワースト10にまで悪化した財政状況を立て直す一方で、出雲大社の大遷宮を機に「出雲(IZUMO)」のブランド化を進め、企業や学校の誘致によって日本海側の地方都市としては稀有の人口増を果たすなど、私たちが期待した通りの卓越した行政手腕を発揮されました。平田市の助役就任から22年間、365日・24時間の対応を求められる職にあって、家族との団らんや趣味を楽しむ時間は極めて限定的であったと推察しますが、退任直前のケガはご愛敬で、リハビリを含めて少し休息され、今度は文化や芸術、スポーツなどの分野で「出雲市の応援団長」としてご活躍を祈念するところです。