7月20日に投開票された第27回参議院議員通常選挙の全議席が確定し、政権与党の自民党、公明党の当選議席は47に止まり、与党はさきの衆議院選に続いて参議院でも過半数を失う結果となりました。鳥取・島根選挙区では自民党が公認、擁立した出川桃子候補が289,250票を獲得して全選挙区で1位となる得票率で圧勝しましたが、今回、自民党は全国で比例代表の得票を前回の1,826万票から1,281万票に545万票も減らしたため12名の当選に止まり、佐藤正久幹事長代理や山東昭子元参院議長、宮崎雅夫前農林水産委員長など有為な現職議員が相次いで落選しました。政治とカネが争点とされた昨年の衆議院選挙では終盤になっての2,000万円問題で失速して敗北し、物価高騰対策が争点とされた今回の参院選は、ほとんどの政党が消費税減税を主張する中で、政権政党として「将来への責任」を理由にこれを拒否し、「コストカットから経済成長への転換」を主張する戦略が腰折れして「2万円給付」を打ち出したことが直接の敗因で、選挙中の「運の良い」発言が追い打ちをかけました。マスコミの評論には、LGBTや夫婦別姓、女系天皇など、一連の左傾化論議が「岩盤保守層」の離反を招き、参政党や国民民主党にシフトしたとありますが、昨年の総選挙以降、法案や予算を中途半端な妥協で成立させた国会対応によって、自民党は自らの政策の主軸を失ない、与党への不信を増幅させていると思います。石破首相は参院選後の続投を明言していますが、であるならば、早急に衆参の多数を形成する新たな政権の枠組みをつくるべきであり、「政策ごとの部分連合は政権党の主体性を失わせる『負けの因』」であることを認識すべきです。

 7月12日、小澤工業㈲の小澤友三会長がお亡くなりになりました。満81歳でした。小澤さんは旧平田市十六島町の出身で、自らが創業した左官事業所を県内有数規模に育て上げる一方で、永年に亘り島根県左官工業協同組合理事長として左官の技術継承と就労環境改善に尽くされ、平成28年春の叙勲で双光旭日章の栄に浴されました。また、島根県技能士連合会の代表として島根県職業能力開発協会の運営にあたり、技能研修や技能検定の実施に取り組み、毎年2月に行われる島根県職業能力開発促進大会での表彰式典では島根県知事とともに優秀技能者の顕彰にあたられました。小沢さんは敬虔な日蓮宗の信徒の一面があり、旦那寺である十六島町の福田山妙本寺の前住職である吉田亮善師とともに寺門興隆に大きな役割を果たされました。小生とは、吉田師を通じて知り合い、40年を超える親しいお付き合いをさせていただきましたが、眼鏡越しの優しい眼差しと「シゲさん、シゲさん」と呼びかける声が脳裏に浮かびます。ここにあらためて小澤友三さんのご逝去を悼み、今日までのご交誼に感謝申し上げ、心からご冥福をお祈り申し上げます。合掌

 鶴保庸介参院議員が7月8日に和歌山市内で参議院議員候補の応援演説を行った際、二つの生活拠点を置く「二地域居住」が昨年の能登半島地震をきっかけに進展したという趣旨の説明をする中で、「運のいいことに能登で地震があった」と発言したことは、被災者や復興にあたっている人たちの心情を軽視するとして大きな批判を受けています。鶴保議員は、参議院議長に予算委員長の辞職届を提出したとのことですが、島根県連が7月10日と11日に開催した地域支部幹部との情勢検討会では、この時期に修正が利かない不用意な発言には厳しい処分を行うべきであるとの意見が続出しました。自民党本部は森山裕幹事長が厳重注意を行ったと報道されていますが、酷暑の下で劣勢が伝えられている与党への影響は計り知れないほど大きいと言わざるを得ず、参議院選挙を必至で戦っている自民党の候補者や関係者からは大きな怒りの声が上がっています。この上は、党本部が主導してしっかりとしたコメントを発信しなければ、衆院選や都議選よりもさらに悲惨な結果となる可能性があり、自民党島根県連は、絲原德康会長と園山繁幹事長の連名で党本部の小渕組織運動本部長あてに抗議文を送付しました。