気象庁は大気の状況が不安定で線状降水帯が発生し、8月3日に山形県、8月4日に新潟県にそれぞれ『大雨特別警報』を発令しましたが、記録的な大雨によって秋田県と山形県、石川県では国が管理する3河川、青森県と秋田県、山形県、福井県では県が管理する14河川が決壊、氾濫し、橋の崩落や土砂災害、住宅の浸水、農地の冠水、断水など大規模な災害の発生が伝えられています。今年は全国的に梅雨入りが例年よりも10~20日遅く、梅雨明けが20~25日早い年で、梅雨前線の活動による豪雨の発生は少ないように感じましたが、全般的に気温が高いため積乱雲の発生によって亜熱帯地域のようなシャワー様の驟雨が見られた地域もありました。今回の大雨は新潟県関川村で24時間雨量が560。0mmを観測したとのことであり、『凄まじい』と形容する猛烈な雨だったようですが、昨年の7月に本県でも1時間に100mmを超える雨によって雲南市や出雲市でかなりの災害の発生が報告されたことを想起させます。ただ、梅雨や台風と直接かかわりが無いと思われる時期の線状降水帯の発生による「ゲリラ的豪雨」は驚きで、日頃から気象通報に関心を寄せる必要性を感じます。

 コロナ感染の発覚から2年6カ月が過ぎた7月31日、政府は、ようやく急増している第7波感染の収束後、新型コロナウイルスの感染症法上の扱いを季節性インフルエンザ並みに引き下げる検討を始めたと報道されました。全国の1日あたりの新規感染者数は連日20万人を超え、保健所や感染症対応の医療機関の業務は逼迫している理由は、新型コロナウイルスが感染症法上の扱いで結核などと同様に入院勧告や就業制限などの措置がとれる「2類相当」とされているためですが、従前から、重症化や死亡数が極めて低く「早期に5類へ変更してウィズコロナに舵を切るべき」との声がありました。島根県でも6月下旬から感染が拡大しており、未だ収束の方向は見えませんが、人々の往来で拡散したウイルスが家庭内に持ち込まれ、ワクチン未接種の子どもたちを介して保育園や学校などに感染が広がっていることは否定できません。徹底した疫学調査や幅広い検査の実施で感染を食い止めてきた島根県の体制も感染急拡大には対応困難となっており、感染の把握に時間を要する事態は患者の隔離や濃厚接触者の行動制限を有名無実化しつつあります。このままでは、保育園や放課後児童クラブなどの休園や施設閉鎖が相次ぐおそれがあり、保育園や学校、職場、家庭で容易く検査ができる検査キットの準備を進めていただき、『感染したら一定期間の自宅待機をする』というルールで、ウィズコロナへの切り替えを急いでいただきたいものです。

 「若者にとって魅力のある産業のありかた」を調査テーマに掲げている島根県議会の農林水産商工委員会(田中明美委員長)は、7月26日から3日間、若者の雇用確保と人材育成の秀逸事例について現地調査を実施しました。調査先は常滑市の㈱テルミック(田中秀範代表取締役)、岡崎市の岡崎森林組合(眞木宏哉代表理事組合長)、京都市の㈱クロスエフェクト(竹田正俊代表取締役)、宇治市の佐原農産㈱(佐原範靖代表取締役)の4か所で、金属加工業のテルミックは、蓄積したデータを活用して少量多品種展開を図り、コロナ禍で落ち込んだ受注をリモート営業によってV字奪回させており、岡崎森林組合は、近年、市街地居住の新卒女性や異業種の若者の雇用による「3K職場からの脱却」を進めています。工業デザインのクロスエフェクトは、C-MAXシステムという光造形技術の応用で医療用臓器モデルプロジェクトに取り組み、『モノづくり大賞』で総理大臣賞を受賞するなど全国的に注目されている事業所であり、佐原農産は、伏見トウガラシの年間出荷の実現で価格形成力の向上と実需者の信頼を確保している農業法人です。テルミックとクロスエフェクトは、ITやDXに対応したオープンファクトリー方式の社屋で、ともに、年間2,000件を超える視察やセミナーの受け入れを行っているとのことで、経営者の強い上昇志向と従事者に供されている洒落たカフェや広い休養スペース、ピカピカのトイレなどにも共通項がありました。意見交換で『やりがい』につながる『社会的評価』が実感できる環境をつくることが従事者の定着と技術力の進歩に必要な要素と聞きましたが、DXやVX、AIなどの先端技術を活用する企業の従事者には、『仮想と現実のオン・オフが必要』で、若者の就業環境に「プラスαとなる要素」がカフェやラウンジだとすれば、いずれ『緑豊かな自然環境』や『清浄な空気』『広い空間』など「田舎の財産」が大きな魅力になるだろうと感じました。