「電力需給ひっ迫警報」は、発電所の故障や天候不順などで需給のバランスが乱れ、大規模停電が予測される場合に経済産業省(資源エネルギー庁)が発令するもので、東日本大震災の電力危機を踏まえて制度化され、本年6月からは警報に加えて「注意報」および電力会社が発出する「準備情報」が新設されました。「準備情報」は前々日の段階で、ピーク時の電力供給の予備率が5%を下回ると予想される場合に電力会社から、「注意報」は前日の段階で、ピーク時の電力供給の予備率が5%を下回ると予想される場合、「警報」は前日の段階で、電力会社相互の電力融通など、あらゆる需給対策を踏まえても、需給がひっ迫する電力会社のエリアで供給予備率が3%を下回る見通しとなった場合に、いずれも経済産業省から発表されます。6月27日、6月としては記録的猛暑が続き、需要に対して十分な電力供給ができない状況があるとして、東京電力管内で節電を呼びかける「電力需給逼迫(ひっぱく)注意報」が発表され、6月28日も継続されました。平成30年に地震に伴う火力発電所の運転停止によって、北海道でブラックアウトが発生したことは記憶に新しいところですが、「産業のコメ」と言われる電力の需給ひっ迫は、脱炭素化や原発の稼働停止などがあるにせよ、日本の国力低下を如実に示しており、政府は、節電を呼びかけると同時に国民生活の安定と産業振興の両面からしっかりとした電力の需給計画を示す責務があると感じます。