7月7日の夕刻から降り始めた雨は線状降水帯の出現によって未明から勢いを増し、出雲市から松江市にかけての島根半島地域では時間雨量が20mm~50mmに達する降雨が4時間も続いた地域では河川の氾濫、道路の冠水、家屋の浸水、土砂崩れなどの被害が相次ぎ、7月8日の午前8時に松江市と出雲市の全世帯にレベル4の避難指示が発出されました。2年前の令和3年の7月7日から12日にかけて「空(天上)に穴が開いたようだ」と形容された降雨で、出雲市から雲南市、安来市で記録的な大雨を観測し、甚大な被害が発生しましたが、今回も7日の降り始めから48時間で出雲市の鷺浦地区で301mm、大社地区や万田地区で285mmなどの雨量が観測され、社会福祉法人平田保育会のわにぶち保育所は7月8日の午前8時、光尾谷川の氾濫により床下浸水となり、消防団の皆さんに出動していただき、土のうを積み上げていただきました。また、一畑電車の運休や生活バス路線の全面運休をはじめ国道431号の美談町から矢尾町に至る地域や県道鰐淵寺線の西郷地内、主要地方道大社日御碕線中山地内、主要地方道斐川一畑大社線の塩津地内や猪目地内が通行止めになるなど生活交通に甚大な支障が生ずる事態となっていますが、農地の滞水が長引けば特産のデラウェアやシャインマスカットの収穫に影響が生じる恐れもあります。松江地方気象台は、明後日(7月11日)までは梅雨前線の活動が継続するとしており、先ずは、身の回りの安全確保を第一とする行動を心掛けたいものです。

 

 7月6日、島根県議会6月定例会は本会議が行われ、島根県公安委員会委員と島根県人事委員会委員および島根県収用委員会委員及び予備委員の任命同意など人事案件3件を追加上程して即決し、知事提出議案の「令和5年度島根県一般会計補正予算(第1号)」など17件と請願3件にかかわる常任委員長報告および議員提出議案の「地方財政の充実・強化を求める意見書」と「生涯を通じた国民皆歯科検診の実現を求める意見書」の2件を議了して閉会しました。改選後初めての定例会では、新人議員9人の当選によって議員の平均年齢が56.7歳となったこともあって、LGBTQやSDGs、女性活躍など新たな視点での質疑や丸山知事の2期目となる県政運営の抱負や人口減少に歯止めをかける『島根創生』にかかわる質疑、新型コロナウイルス感染症の法的な位置づけの変更に伴う社会経済活動の回復対策や円安、物価高騰で影響を受けている事業者支援などにかかわる質疑が多かったように感じました。丸山知事は閉会にあたり「人口減少に打ち勝つ『島根創生』の道程は極めて困難な課題だが、粘り強く政策を進めて行く考えである」と述べました。また、今議会から議員の議案に対する賛否を県議会のホームページで公表することとなり、早速、一覧表が掲出されており、本会議終了後には超党派で構成する日韓親善議員連盟の設置が提起され、26人の議員が加入しました。

7月2日、萩・石見空港開港30周年記念式典が開催され、島根県や山口県、両県の議会、萩・石見空港利用拡大促進協議会を構成する周辺自治体の首長や経済団体のトップおよび運航事業者の全日本空輸㈱の関係者などが顔を揃えました。萩・石見空港は昭和48年3月に整備構想が示され、昭和61年6月に事業計画を決定、昭和62年12月に国の飛行場設置許可を受け、建設工事に着手し、平成5年7月2日にエアーニッポン(全日空の子会社)を運航事業者として、羽田、大阪各1便の運航が始まりました。主催者として挨拶した島根県の丸山知事は「萩・石見空港は、高速道路の整備が遅れている島根県西部地域と山口県北東部にとって、首都圏や近畿圏にアクセスするための極めて重要な施設であり、今後も運航事業者のANAや周辺自治体などの皆さんと相協調して利用拡大を図る」と述べ、空港施設で来訪者の歓迎行事に協力してきた益田市石見神楽保存会(藤原博美会長)と日本犬益田柴犬育成会(柳尾教男会長)の2団体に感謝状が贈呈されました。また、今後の充実・発展を願い「未来へのバトンタッチ」として島根県立江津工業高校の生徒が制作した模型飛行機が丸山知事や園山島根県議会議長、平澤全日本空輸㈱常務取締役などから益田市内の小学校1年生から6年生の代表6人に手渡されました。空港内では石見神楽の上演やANAオーケストラによる演奏会が行われ、隣接する貨物倉庫とその周辺には飲食ブースや地域の特産品の紹介コーナーが設置され、多くの老若男女で賑わっていました。