『DUNE/デューン砂の惑星　PART2』はバトル編突入！これから面白くなっていく!?

『DUNE/デューン砂の惑星』の続編製作決定が報じられてから約２年。『デューン砂の惑星PART2』の待望のティーザートレーラーとポスターが解禁となった。

フランク・ハーバートの傑作小説をドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が巨費を投じて本格的に再映画化したSF巨編の２作目。原作の壮大な世界観を“しっかりマジメ”に映像化し、批評家、観客ともに高い評価を受けた前作はアカデミー賞作品賞、脚色賞などにノミネートされ、撮影賞、作曲賞、編集賞、美術賞、録音賞、視覚効果賞の最多６部門を制した。2021年10月に米国公開され、まだコロナ禍やHBO Max同時配信の影響もあったせいか興収は1億832万ドルにとどまったものの、全世界興収では4億200万ドルを売り上げ、1億6500万ドルの製作費（宣伝費除く）をなんとか回収。同年に続編製作のゴーサインが出た。

日本でも話題をさらった『DUNE/デューン砂の惑星』だが、興収は7億6000万円にとどまり、原作ファン、映画ファン以外の層を取り込む成績を残せなかった。IMAX認証のカメラで撮影された目を見張る壮大なシーンは映画的高揚感を高めてくれた一方で、原作１巻目の前半部分しか映像化していないため、シリーズ作品と知らずに観に来た人は「え、続くの？」「ちゃんとパート１と言って欲しかった」「戦が始まる前で話が終わった」「陰謀話に終始して退屈」「サンドワームしか見るところがない」「デヴィッド・リンチ版ほどの中毒性はない」といった否定的な声も少なくなく、Yahoo!映画は3．6点、Filmarksは3．8点。原作通りとはいえ、話が思ったほど盛り上がらなかった前作は“序章”であり、続編が“本章”と言ったほうがいいのかもしれない。「まだ話を終わらせていない」わけだから、ワーナーは何としてでも続編製作を実現したかったはず。

無事に撮影が終わり、ポストプロダクション中の『デューン砂の惑星PART2』はティモシー・シャラメ、続編では登場シーンが大幅に増えるゼンデイヤ、レベッカ・ファーガソン、ジョシュ・ブローリン、デイヴ・バウティスタ、ステラン・スカルスガルド、ハビエル・バルデムらが続投。加えて、『エルヴィス』のオースティン・バトラー、『ミッドサマー』のフローレンス・ピュー、『007／ノー・タイム・トゥ・ダイ』のレア・セドゥが新キャストととして参加している。引き続きメガホンを取っているドゥニ・ヴィルヌーヴ監督によると『PART2』は全編IMAX撮影したとのこと。前作以上にIMAX映えする世界観が期待できそうだ。

なおドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は３部作構想も練っているようだ。『PART2』では原作１作目『砂の惑星』の後半部分を映像化し、映画第３作では原作２作目『砂漠の救世主』を映像化したいとのこと。フランク・ハーバードが執筆した原作は６部作なので、壮大な『DUNE』サーガを映画化するには２本では到底足りない。ヴィルヌーヴは「原作をリスペクトするなら３部作でやるべきだ」とコメント（『PART2』でも次回を匂わせるような展開になるという）しているが、実現するかどうかは『PART2』の興行にかかっている。