平面図形の大問2024③ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

今年出された平面図形の大問の第3回です。

 

下の図のような五角形ABCDEがあります。角C、角D、角Eはすべて直角で、辺BC、辺DEの長さはそれぞれ10.5cm、33cmです。ACとBDの交点をFとするとき、三角形BCF、三角形AFDの面積はそれぞれ27㎠、432㎠です。このとき、次の問いに答えなさい。(東大寺学園2024)

⑴ 辺CDの長さを求めなさい。

 

右矢印 問題文にある情報を図に書きこむと次のとおり。 

ここでCD=▢㎝とすると△FCDの面積

  • △BCDの一部とみると =▢×10.5÷2-27
  • △ACDの一部とみると =▢×33÷2-432

とあらわせる。これらが等しいから

 ▢×5.25-27=▢×16.5-432 より

 ▢×11.25=405 だから ▢=36㎝

よって CDの長さは36㎝

 

⑵ 三角形ADEの面積を求めなさい。

 

右矢印 FGがCDと垂直に交わるようなCD上の点Gと、CAとDEをそれぞれのばしたとき交わる点Hを考える。

  • ここで△BCD=△BCF+△FCDだから 36×10.5÷2=27+36×FG÷2 より 189=27+18×FG だから FG=9㎝(=162÷18)とわかる
  • また△BCDと△HCDに注目すると2つの三角形は辺CDを共有しており、BC、FG、HDはどれも平行だから「和分の積」が使える形ができている 
  • そこでこんどはFGの長さを「和分の積」を使ってあらわすと FG=10.5×HD÷(10.5+HD)=9。これを解くと 10.5×HD=94.5+9×HD だから 1.5×HD=94.5 より HD=63㎝
  • こうして△HAEと△HCDは相似比30:63=10:21の相似形だとわかるから AE=¹²⁰⁄₇㎝(=36÷21×10)がわかる 
よって三角形ADEの面積は
 ¹²⁰⁄₇×33÷2=¹⁹⁸⁰⁄₇ 完了