以前の記事の続きです。
今年の入試問題より数の性質の第5回です。
その1(東大寺学園2024)
45との最大公約数が1となるような1以上の整数のうち、小さいほうから345番目の数を求めなさい。
45=3×3×5より「45との最大公約数が1となるような1以上の整数」とは3の倍数でも5の倍数でもない整数のこと
- 3と5の最小公倍数15より条件に合う整数は周期15で同じ規則性であらわれる。そこで1~15を第1グループ、16~30を第2グループ、…のようにグループ分けして考える
- まず第1グループ(1~15)で条件に合うのは「1,2,4,7,8,11,13,14」の8個。そしてこのあとのグループも同じ規則性をくり返すから各グループの1番目、2番目、4番目、7番目、…、14番目の数が条件に合う数となる
- そして345=8×43+1だから「345番目の数」とはこの周期15を43回くり返したあとの第44グループで最初に条件に合う数ということ。つまり第44グループの1番目の数が求める数となる
よって(15×43=645より)第43グループが631~645だから第44グループ(646~660)の1番目の数は 646
その2(東海中2024)
十の位が2でーの位が4である4けたの整数のうち、8でも11でも割り切れるのは、2024と▢と▢と▢です。
まず「8でも11でも割り切れる」数はその最小公倍数88でも割り切れる。すると(2024が条件に合うのはわかっているので)その整数は
①2024+88×〇
②2024-88×〇
のどちらかの形であらわせる(〇は整数)
- このとき「十の位が2でーの位が4」だから88×〇は100の倍数でなければならない
- そのためには88×〇を素因数分解したとき5×2のペアが2組あることが必要(過去記事「0が何個続くか②」など)
- そこで88を素因数分解すると2×2×2×11だから〇を素因数分解すると少なくとも×5が2つあることが必要。つまり〇は25の倍数
したがって 88×25=2200 より(②の形の整数はないから)①の形で小さいものからさがしていくと
- 2024+2200×1=4224
- 2024+2200×2=6424
- 2024+2200×3=8624
が(2024以外で)条件に合う4けたの整数3つだとわかる。
よって▢=4224,6424,8624