以前の記事の続きです。
今年の入試問題より条件整理の第3回です。
Aさん、Bさん、Cさんが、次のルールにしたがって
〜
までの整数が書かれたカードからDさんが引いたカードの数を当てるゲームをしています。
• 3人は、どの数が出るかをそれぞれ予想する。その後、Dさんがカードを1枚引く。このカードに書かれている数を、「当たりの数」と呼ぶことにします。
• 3人がそれぞれ予想した数と、当たりの数の差を計算する。この差を「予想の差」と呼ぶことにします。
• 予想の差が小さい人から順位が決まる。
• 予想の差が等しい場合は、同じ順位とする。
例えば、Aさんが30、Bさんが40、Cさんが60と予想したときを考えます。
当たりの数が33だったとき、3人の予想の差はそれぞれ3、7、27となるので、Aさんが1位、Bさんが2位、Cさんが3位となります。
当たりの数が35だったとき、3人の予想の差はそれぞれ5、5、25となるので、AさんとBさんが1位、Cさんが3位となります。
当たりの数が45だったとき、3人の予想の差はそれぞれ15、5、15となるので、Bさんが1位、AさんとCさんが2位となります。
このとき、次の各問いに答えなさい。(京都先端科学大学附属2024)⑴ Aさんが35、Bさんが43、Cさんが72と予想しました。
① 当たりの数が55だったとき、3人の順位を求めなさい。
② 当たりの数が39だったとき、3人の順位を求めなさい。
①当たりの数が55だったとき
- 線分図を書くと明らかにBが1位
- つぎにAとCを比べると当たりとの差はAが20(=55-35)、Cが17(=72-55)だからCが2位、Aが3位
②当たりの数が39だったとき
- 線分図より明らかにAが1位、Bが2位、Cが3位
⑵ Aさんが35、Bさんが43、Cさんが72と予想し、Aさんが1位、Bさんが2位、Cさんが3位でした。このとき、当たりの数として当てはまるものは何通りあるか求めなさい。
線分図にすると(1位は❶のように線分図上であらわすと)
- 「Aさんが1位、Bさんが2位」よりAとBの真ん中より左に当たりがあればこの条件に合う。AとBの真ん中は(35+43)÷2=39だから(39だとA、Bどちらも1位となってしまうので)上は38まで。下は1以上
- このとき「Cさんが3位」の条件にも合っている
よって当たりの数としてあてはまるのは1から38までの38通り
⑶ Aさんが35、Bさんが43、Cさんが72と予想し、Bさんが1位、Cさんが2位、Aさんが3位でした。このとき、当たりの数として当てはまるものは何通りあるか求めなさい。
線分図にすると
- 「Bさんが1位、Cさんが2位」よりBとCの真ん中より左に当たりがあればこの条件に合う。AとBの真ん中は(43+72)÷2=57.5だから上は57まで
- 「Cさんが2位、Aさんが3位」よりAとCの真ん中より右に当たりがあればこの条件に合う。AとCの真ん中は(35+72)÷2=53.5だから下は54まで
よって54から57までの4通り
⑷ Aさんが20、Bさんが30、Cさんが▢と予想し、当たりの数が27でした。その結果、Cさんは2位でした。▢に当てはまる数は何通りあるか求めなさい。
まず「Cさんは2位」となるとき「Aさんが20、Bさんが30、…、当たりの数が27」だからBさんが1位と決まる
- Cさんは1位でないから▢は(当たりの数27を真ん中の線として左右対しょうとなり)①30より大きいか、②24より小さいことがまず決まる(30や24だとBさんと同点1位となってしまうためこれらはふくめない)
(●はその数をふくみ、〇はふくまない)
- ここにCさんは3位ではないことも考え合わせると▢はさらにしぼられて①30より大きくて34以下か、②20以上で24より小さいと最終的に決まる(34や20だとAさんと同点2位となるがこれは問題ない)
よって□にあてはまるのは20~23の4通りと31~34の4通りの合計で8通り ![完了](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/522.png)
![完了](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/522.png)