以前の記事の続きです。
今年の入試問題から、多角形の角度を求める問題の第2弾です。
その1(滝川第二2023)
右の図の角㋐の大きさ(度)を求めなさい。
補助線を引いて向かい合う三角形を作り角を移すという定番の解き方になります。
次のように補助線を引いて三角形をつくる。
このとき補助線でできた三角形の角あと角いは、これと向かい合わせになっている三角形の2つの角と
角あ+角い=31°+37°
という関係にある(この2つの三角形の対頂角は等しいから)
よって ㋐=180°-27°-(あ+い)-50°=35°
その2(高槻中2023)
下の図のように、円周上にすべての頂点がある八角形があります。辺ABとBCとGHとHAの長さは等しく、また辺CDとDEとEFとFGの長さも等しいです。このとき、印をつけた角の大きさを求めなさい。ただし、下の図は正しいとはかぎりません。
「辺ABとBCとGHとHAの長さは等しく、また辺CDとDEとEFとFGの長さも等しい」ということは正八角形についても言えることなので正八角形のときも同じ角度になるはず。
よって正八角形の一つの内角の大きさとしてこれを求めると
180°×(8-2)÷8=135°
その3(豊島岡2023)
下の図のように正十角形ABCDEFGHIJがあり、ACを1辺とする正方形ACPQを正十角形の内側につくります。このとき、角CPEの大きさは何度ですか。
ACEGIを結ぶと正5角形(1つの内角108°)ができることに気づけば
角ACE=108°、角ACP=90°より 角PCE=18°
そして三角形CPEは二等辺三角形(AC=CP=CEより)だから
角CPE=(180°-18°)÷2=81°
その4(西大和学園2023)
下の図のように平行四辺形ABCDと、直角三角形PQRを、点Dと点R、辺ADと辺QRが重なるように組み合わせました。点Pと点Cを結んだところ、同じしるしをつけた角の大きさはそれぞれ等しくなりました。このとき、●のしるしをつけた角の大きさは□°です。
Pから補助線PSを平行四辺形ABCDの辺ABと平行になるように引く。このとき辺ADがPSと交わる点をT、PCと交わる点をUとする。
すると角PSC、角PTQはどちらも(角ABCと同位角の関係にあるから)●度。このとき△PTQと△PUQは合同なので角TPQは〇度。
ここで四角形PSCDに注目すると、これは辺PSと辺DCが平行な台形だから角DPSと角PDCの和は180°
とすると 〇×3+114°=180° より 〇=66°÷3=22°
よって ●=180°-90°-22°=68°