ペアの作り方(場合の数2023⑩) | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

今年の入試問題から場合の数の第10弾です。

シンプルな良問であり変形パターンもいろいろ考えられそうで、類題が出されても対応できるようにしておきたいところです。

 

何人かの子どもたちが輪になっています。子どもたちの人数は偶数とします。2人ずつのペアを作り、ペアになった人と手をつなぎます。そのときに、手が交差しないようなペアの作り方が何通りあるかを考えます。例えば、子どもの人数が4人のときは、子どもに1から4の番号をふると、図1、図2のようになり、2通りです。

また、図3は、手が交差してしまっているダメな例です。

このとき、次の各問いに答えなさい。(晃華学園2023第3回)

[1] 子どもの人数が6人のときを考えます。図4のように、子どもに1から6の番号をふります。このとき、以下の文章の[ア]から[力]に入る数をそれぞれ答えなさい。ただし、[ア]と[イ]の順序は問いません。

1番の人は[ア]番、[イ]番、[ウ]番の人と同じペアになることができます。[ア]番、[イ]番の人とペアになった場合、残り4人のペアの作り方は、それぞれ、[エ]通りあります。[ウ]番の人とペアになった場合、残り4人のペアの作り方は[オ]通りあります。したがって、子どもの数が6人のとき、ペアの作り方は全部で[力]通りあります。

 

右矢印 1番の人がペアになれるのは両どなり(②⑥)か真正面(④)

  • ①②がペアのとき、残りのペアは(③④|⑤⑥)か(③⑥|④⑤)の2通り
  • ①⑥がペアのときも同じように考えて2通り
  • ①④がペアのとき、残りのペアは(②③|⑤⑥)の1通り
よって、6人のときペアの作り方は2+2+1=5通りだから
ア=2、イ=6、ウ=4、エ=2、オ=1、力=5

 

 

[2] 子どもの人数が8人のときを考えます。図5のように、子どもに1から8の番号をふります。

⑴ 1番の子どもが2番の子どもとペアになったとき、残り6人のペアの作り方は、全部で何通りあるか求めなさい。

 

右矢印 [1]で求めた6人のペアの作り方がそのままあてはまるから5通り

 

⑵ 子どもの人数が8人のとき、ペアの作り方は全部で何通りあるか求めなさい。

 

右矢印 小問⑴をヒントに考えると

  • 最初のペアを①②か①⑧に決めたとき…残り6人のペアの作り方はすでに見たようにそれぞれ5通りずつあるから5×2=10通り
  • 最初のペアを①④に決めたとき…残りのペアは(②③|⑤⑥|⑦⑧)と(②③|⑤⑧|⑥⑦)の2通り
  • 最初のペアを①⑥に決めたとき…同じように考えて2通り

これでぜんぶ(①③、①⑤、①⑦をペアにすると奇数人のところができてしまう)だから 10+2+2=14通り 完了