朝の書評 -12ページ目

ひぐらしのなく頃に

ジェネオン エンタテインメント
ひぐらしのなく頃に 第1巻 初回限定版

292.描写を発見する・其の二
http://juji.hp.infoseek.co.jp/text/howto00292.htm

タイムライン

アミューズソフトエンタテインメント
タイムライン

278.そろそろ新人賞の獲り方を考えてみる・其の二
http://juji.hp.infoseek.co.jp/text/howto00278.htm

ギャラクシー★クエスト

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
ギャラクシー★クエスト

278.そろそろ新人賞の獲り方を考えてみる・其の二
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小説から遠く離れて

釈尊のさとり

増谷 文雄
釈尊のさとり
 またまたマイナー路線で大変恐縮でございます。「釈尊」というのは、お釈迦様の尊称であるようです。そしてこの著者は、お坊さんみたいです。この人が仏教界においてどんな地位の人なのか皆目知りませんけれども、釈迦族の王子、ゴータマ・シッダッタが菩提樹の木の下で悟りを開いたって話はなんとなく聞いたことがあります。
 そのとき、ゴータマ・シッダッタは何を悟ったのかについての研究を講演会で発表して、それを筆に起こしたもののようです。大体のところ、この著者が言うには、彼が悟ったのは、無知が執着を生み、執着が苦悩を生むから、真理を悟って執着をなくせば、苦悩もなくなる、ということのようです。なるほど、ごもっともって感じですよね。
 どうやら、仏教の開祖であるゴータマ・シッダッタは、どちらかと言えば哲学者のようなタイプの人で、仏教のそもそもの出発点は、キリスト教とかイスラム教とか、あるいは日本神道みたいなものとはかなり違うみたいです。
 ただ、哲学者が真理を探究するのに対して、ゴータマ・シッダッタは、迷いの生涯っていうんですか、煩悩から自由になることを第一に考えた人なんでしょうね。だから「一切皆苦」はペシミズムじゃなくて、すべての苦しみを根本的に取り除くという決意表明なんですね。ついでに「諦観」を辞書で引くと、諦めちゃうってのは二番目の意味で、「1.本質をはっきりと見きわめること」とありました。
 で、彼の言う真理とは何かっていうと、間違った考えとか考え方の歪みとか錯覚とかから執着が生ずるってことだろうと思いますが、以前に、認知行動療法による鬱の治療をテレビでやってましたけれども、気持ちが落ち込むたびにそれをノートに書いて、考え方の歪みを直すことによって鬱を直すらしくて、それって実はお釈迦様のやり方に近いのかなという感じを受けました。
 私のつたない個人的経験を紹介すると、妙に眠れない夜なんぞに、堂々巡りで過去のこれが失敗だった、あれが悪かったとずっと考え続けて、ふと、その考えはすべて論理的で正しいものであるけれども、今夜、心安らかに眠り、明日、しっかり仕事をして自分の人生を守っていくということには、まったく役に立たないどころか大いにマイナスである、と気付きました。でも気付いても、またグダグダ思い悩んでしまうことの繰り返しなんですけどね。迷いの生から抜け出すのにまったく修行が足りないんです。
 けれどもそんなときこれを読むと、二千五百年も前から人間は悩んできたのだとわかり、少し気が楽になるようです。わずか90ページの薄い文庫本で、話し言葉で書かれてあるので読みやすいです。また気が滅入ったときに取り出して再読すると思います。

墨攻

酒見 賢一
墨攻
 いくらなんでも更新しなさすぎな過疎ブログへようこそ。どんどん読んでどんどんレビューしたいんですが、めっきり本を読むのが遅くなりまして、買って読んでない本がたくさんあるんですが、死ぬまでに読みきれるかどうか自信がありません。
 それならせめて過去読んで面白かった本を紹介しようかと考えたのですが、引越しなどで処分したり実家の物置に入れてもらったりで、手元にそう多く置いてないんですよね。それも最近までダンボールに入れてまして、大した量じゃないんですが、さすがにひどいだろうということで本棚に入れ直しました。タイトルが一覧できるようになりまして、その中からいくつか紹介してみたいと思います。
 まずはこれ、「墨攻」。これを読んだのは十年以上前ですねえ。薄い文庫本なんで、なんとなく引越しのときも持って来てしまったんでしょう。これは、そう言えば、カナダに旅行に行くときに、飛行機で読もうと思って持っていって、結局行きの飛行機では読まず、宿泊地で夜にひどく疲れてでも眠れなくて、これを手にとって読み始めたら、すごく面白くて、疲れを忘れてそのまま最後まで読みきってしまったのでした。懐かしいなあ。
 巻末の解説も覚えてます。諸子百家の中の墨家は、城を守るのに秀でていて、墨守という言葉が残っているそうですが、それを下敷きにして、タイトルを墨攻にしたそうで、そういう教養のある人が見ると、このタイトルは面白いのだそうです。
 去年映画化されたんですか、その前に漫画化もされたようですが、そちらは見てないんですが、確かにこれだけ面白ければ映画化も当然でしょう。

60.分節を構成する要素・其の三
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知られざる傑作

バルザック, 水野 亮
知られざる傑作―他五篇
 私はこれが初バルザックなんですけれども、そういう人にちょうどいいんじゃないでしょうか。バルザックの長編は図書館に行けばありますけれども、その分厚さや古い黄ばんだ紙や妙に丈夫に作られている装丁なんかを見るだけでおなか一杯な感じしませんか? その点、これは薄くて文庫で短編が六個入っていて、気軽に読み始めることができます。
 「砂漠の情熱」は、描写の力によって、美しい豹と女性の愛人のイメージが一体化しています。「ことづけ」は、若者とお金持ちの伯爵夫人との不倫を描いています。当時のフランスの時代背景はよく知りませんけれども、伯爵が、非常に若い女性を妻に迎えて、そしてその妻が、若い愛人を作って、伯爵のほうもそのことを薄々知っていて黙認しているかのように描かれています。後半、伯爵が貪欲に暴食する描写があって、特にプロットに絡まないのに妙に印象深いシーンです。「恐怖時代の一挿話」はフランス革命直後のお話で、当時は実際のところは恐怖時代だったんですね。「ざくろ屋敷」は、ストーリーは単純ですが、湖畔のそばの葡萄園の美しい景色の描写に圧倒されます。「エル・ヴェルデゥゴ」は、冒頭で前時代的と思ってそのまま感情移入できずに読み終わりました。巻末の解説によると、由緒ある爵位を子孫に伝えねばならないという観念が引き起こした残虐非道な行為が描かれているそうです。「知られざる傑作」も、当時の女性の貞操観念に芸術論を混ぜ込んで書かれてあるようでしたが、今ひとつ自分とピントが合いませんでした。
 いずれにせよ、バルザックの描写力の圧力というか腕力というか、そういったものの片鱗に触れることができてよかったと思います。いずれバルザックの長編にも挑戦してみたいと思います。


288.天地無用・其の四
http://juji.hp.infoseek.co.jp/text/howto00288.htm
305.ざくろ屋敷再び・其の一
http://juji.hp.infoseek.co.jp/text/howto00305.htm
文学は社会と関係がない
http://juji.hp.infoseek.co.jp/essay/bungakuhashakaito.htm

遥かな国遠い国

北 杜夫
遥かな国遠い国

298.今更PKディックを読む・其の二
http://juji.hp.infoseek.co.jp/text/howto00298.htm

クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い

20世紀SF・全6巻(河出文庫)

アイザック アシモフ, ブラウン, 中村 融, 山岸 真, Isaac Asimov
20世紀SF〈1〉1940年代―星ねずみ (河出文庫)
レイ ブラッドベリ, フィリップ・K. ディック, リチャード マシスン, ゼナ ヘンダースン, ロバート シェクリイ, 中村 融, 山岸 真, Ray Bradbury, Philip K. Dick, Robert Sheckley
20世紀SF〈2〉1950年代―初めの終わり (河出文庫)
アーサー・C. クラーク, ロジャー ゼラズニイ, ハーラン エリスン, サミュエル・R. ディレイニー, J.G. バラード, 中村 融, 山岸 真, Arthur C. Clarke, Roger Zelazny, Harlan Ellison
20世紀SF〈3〉1960年代・砂の檻 (河出文庫)

ジェイムズ・ジュニア ティプトリー, アーシュラ・K. ル・グィン, 中村 融, 山岸 真, James,Jr. Tiptree, Ursula K. Le Guin
20世紀SF〈4〉1970年代―接続された女 (河出文庫)
中村 融, 山岸 真
20世紀SF (5) (河出文庫)
グレッグ イーガン, ダン シモンズ, 中村 融, 山岸 真
20世紀SF〈6〉1990年代―遺伝子戦争 (河出文庫)

297.今更PKディックを読む・其の一
http://juji.hp.infoseek.co.jp/text/howto00297.htm