PACERSは輝いていた…
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Qimonda

DRAMのスポット価格が上昇し、在庫循環が例え一時的であっても上昇局面となったという機運が生まれた。
日の丸半導体の雄、エルピーダメモリーは株価上昇を演じ、
半導体メーカーの損益改善期待がSPEメーカーへの受注回帰期待を呼んだ。



PACERSは輝いていた…-DRAM Spot Price


しかし、一連の流れは死に行く企業の断末魔が生み出したモノであると考えるべきなんだろう。

前々から言われていたことではあるが、Quimondaが息絶えた。
銀行団からの融資を取り付けたという報道はあったものの、株価は破産に向ける同社の状況を織り込んでいたのであろう。

以下の解説では、供給能力の減少で、DRAM価格が上昇するとされているが…

[Reuters]DRAM価格、独キマンダ破たんで上昇に転じる可能性=調査会社



PACERSは輝いていた…-Qimonda


破産を目前にした企業にとって、何が何でも必要なものはCash。
たとえ、採算ラインを割っての販売であっても、商品を売ればCashがもらえる。
半製品は製品化し、在庫は放出する。即、Cashが得られる市場が望ましい。

スポット市場には、そんなQimondaの想いを乗せた製品が一気に放出されたのであろう。
もちろん、「需要の減速」が止まっている訳ではなく、そんな想いを受け止めることは出来ない。
結果、スポット価格は値下がりを続けるのみ。


そして、そんな玉も終わりを告げる。
Qimondaの手元には十分な資金は残らず。破産の憂き目となった。
一気に放出される玉がなくなったスポット市場は、やや落ち着きを取り戻して、上昇。
断末魔の投売りが終わったことは、確かに需給バランスにはポジティブなんだろうが、だからといって今後上昇していく保証はどこにもない・・・


これって、今の株式市場も同じこと。

需給懸念が後退したって、市場に出回っている「カネ」は明確に少なくなっている。
アメリカは信用乗数が1を割っている。
金融機関は当局の保護が欲しくて、銀行になろうとしている。
B/Sは規制によって、縮小を余儀なくさせられることが分かっていても、そうせざるを得ない。



1930年代、金本位制によって金融緩和の手段がなく、デフレを伴う恐慌を助長したという論がある。
現在は資本市場が発達し、何より金本位制ではないのだから、恐慌にはならないなんて論もある。
でも、あるじゃないか・・・
BIS規制は、現在の金本位制じゃないだろうか。・・・ちょっと、飛躍かな?


1930年代、スパイラル的なデフレ状況から脱却する有効需要刺激策は、ニューディールなんかではなく、第二次世界大戦であった。
現在の有効需要刺激策はなんだろう?
まさか、戦争じゃないだろうな・・・


運用者とスポンサーの相場

[Bloomberg]M・ショールズ氏のヘッジファンド:最大ファンドの解約を一時停止



運用成績地自身も良くなかったようだが、一気に押し寄せた解約の波が最後の引き金を引いた。

通常、ヘッジファンドは解約停止から復活することはない。ノーベル賞受賞者がまたしても。

まぁ、ボラティリティがこんなにも急速に拡大したら、ブラック=ショールズ式じゃ対応できないか…



運用者はスポンサーから受託した資金で、マーケットというモンスターに対峙する。

そして、同時に運用者はスポンサーとも対峙していることを忘れてはならない。

運用者が許容できるリスクであっても、スポンサーには許容できないリスクであるかもしれない。

運用者に対する評価が変わらなくても、スポンサーの都合で入出金が発生するかもしれない。

運用者が一番リスクを取りたいときに、スポンサーは一番カネが必要なときになっているかもしれない。




そして、今回権威ある世界経済の見通しが、下方修正された。


[IMF]世界経済見通しアップデート  =========


IMF、世界経済の急激な減速を受け、新たな刺激策実施を要請

国際通貨基金(IMF)は、昨今の金融混乱を引き金とした、当初の予想を上回る著しい世界経済の減速に歯止めをかけるべく、世界各国に経済刺激策の実施を訴えている。 最新の世界経済見通しにおいて、IMFは「世界経済活動は急激なペースで鈍化しつつある」として、経済成長予測を大幅に下方修正した。
IMF、世界経済の急激な減速を受け、新たな刺激策実施を要請
国際通貨基金(IMF)は、昨今の金融混乱を引き金とした、当初の予想を上回る著しい世界経済の減速に歯止めをかけるべく、世界各国に経済刺激策の実施を訴えている。 最新の世界経済見通しにおいて、IMFは「世界経済活動は急激なペースで鈍化しつつある」として、経済成長予測を大幅に下方修正した。


=====


運用者にとっては、「今更ようやく?」的な反応が普通だろう。

むしろ、景気後退期入りがハッキリしたのだから、株を買わないといかんなぁ、といたことを考えているだろう。

通常の景気循環であれば、株は買うタイミングだ(今回は、グローバルにデフレになる危険性があるので、通常のパターンの投資が当てはまるのかは微妙だが…)。


スポンサーも、運用者と同じ反応であれば良いのだが、残念ながらそうではないだろう。

上記の経済見通しを踏まえて、ようやく動き出す方々もいるであろう。




これから年末にかけて、スポンサーの意向が相場に現れてくることになる…



チャートを眺めて

USD/JPY
USDJPY

EUR/JPY
EURJPY
USD Index

USDindex



円高は新聞紙面を賑わせているが、その裏でUSDが爆騰した。

為替は、円>ドル≫その他通貨の足元であった。

デ・レバレッジにより世界的なドルの決済資金需要が発生し、ドルが枯渇しかかるくらいの勢いであった。これも、ドルが基軸通貨ゆえの事態。解消されるポジションの大部分が米ドルで決済されるために、ドルが必要なのだ。需給によるPricingである。いずれは、ファンダメンタルによるPricingによって、不均衡が調整される。いずれドルも、巨額の財政支出・対外債務が意識されることになる。


長期的な均衡点がどの水準なのかは分からないが、この為替の動きはこれまでの前提を大きく動かしてしまう。もちろん、輸出価格が目減りするとか、「円キャリー」であった住宅ローン債務が拡大するとか、といった話もそうなのだが、通貨の錯覚で安く(高く)見えていたものが、まったく安くなくなる(高くなくなる)という事態が発生するのだ。まぁ、輸出価格もローン債務もその手も広義では、これに当たるが…


外人の目から見て、通貨の錯覚で安く見えていた日本のモノはなんだろう?

不動産じゃないかな…





しかし、よく動いた…徒然とチャートを並べるだけで、事の大きさがよく分かる。

チャーチストではないが、チャートを振り返ることは重要だと思う。


S&P500
S&P500

CRB
CRB



☆過去ログ

前提の激変



再編のお墨付きと、損出しのお墨付き

[Reutera]米PNCがナショナル・シティ買収で合意、総額56億ドル  以下、本分 =====


[ニューヨーク 24日 ロイター] 米地銀PNCフィナンシャル・サービシズ・グループ<PNC.N>は、同業ナショナル・シティ<NCC.N>を総額56億ドルで買収することで両社が合意したと発表した。

ナショナル・シティの株式を52億ドルで取得するとともに、一部ワラント保有者に現金3億8400万ドルを支払う。加えて不良資産救済プログラム(TARP)に参加し、財務省に77億ドルの優先株およびワラントを発行する。

1株当たりの買収金額は2.23ドル。23日のナショナル・シティ株終値の2.75ドルをおよそ19%下回っている。

ナショナル・シティ株主は同社株1株に対しPNC株0.0392株を受け取る。

買収手続きは年内に完了する見通し。


=====


国から注入された資金を用いて、他行を買収する。地銀の再編は、国家のお墨付きを得たということだ。

これからは合従連衡を即し、少しでも損出しのための体力を付けさせるというのが、政府の方針のようだ。

体力のないものは、市場から退出を迫られ、政府が適切と判断した受け皿にくっつける。

もはや、自由競争を楯に政府の介入を否定する声は聞こえなくなった。


投資銀行ビジネスの終焉と政府規制強化の萌芽によって、金融機関のビジネス・モデルはとてつもなく面白みのないものになってきている。つまり、自分のB/Sを規制の許す範囲で使うだけのビジネスである。所謂、BIS規制やソルベンシー規制の下で、粛々と頑張るしかない。オフバランスなんて、とんでもない。


そうなってくると、種銭(自己資本)が厚いトコロが有利になる。

その喉から手が出るほど欲しい種銭を、政府が破格の条件で(アメリカ政府が大手金融機関に一斉注入した条件は、個人的には破格の条件だと思う)資金を入れてくれるなら、誰も政府の言うことに楯つかない。生かすも殺すも、政府次第…


政治のリスクは苦手なんだよな…




さて、公的資金絡みでもう一つ。

公的資金によって、金融機関は種銭を手に入れた。しかし、この種銭は必ずしも事業拡大のために用いられるとは限らない。そう、損出しの原資として用いることも可能なのである。これまで、損出ししようにも資本が不十分であった金融機関が、損出しする体力を付けたになる。できる範囲ではあるものの、積極的なB/S調整が始まるだろう。投げ売りできなかったものを投げ売りできる体力が付いたのだ。その投げ売りが他に波及する可能性も否定できない。「救済の負のフィードバック」とでも言おう。


ここからの金融機関の業績発表は要注意だ。

それから、金融機関のB/Sの中で、博打をしていた連中が飛ぶという事態も要注意。




自由放任経済の終焉

[FujiSankei]崩壊…目に見えていた 米金融危機でグリーンスパン氏、持論の敗北認める  以下、抜粋 =====


同日開かれた下院の監視・政府改革委員会に出席した同前議長は、長年にわたって持論としてきた自由主義理論に対して問われると、「欠陥があることを認識した」と吐露。

 さらに、「自由市場理論が例外なくうまく機能する事例を、40年以上も当事者として経験してきたこともあり、強い衝撃を隠せない」などと、現在の率直な心情を語った。

 その上で、デリバティブ(金融派生商品)の規制に対し自身がここ数年間反対の姿勢をとってきたことが「特に」誤りだったとの認識を示した。同前議長は2005年5月の講演で、「過剰なリスク志向を抑制するという点では、政府規制よりも民間による自主規制のほうがはるかに優れていることが実証されている」と自説を述べていた。

…… 中略 ……


また、公聴会の場で「数十年間うまく機能していた世界規模の経済システムのどこに欠陥があったのか」との問いを突きつけられた前議長は、金融機関が損失を防止するために、取引相手に対しての十分な監督をしていなかったことに、「決定的な不信感」を抱いていると繰り返した。サブプライムローン関連市場の「崩壊」は目に見えていた結果だったとも認めざるを得なかった。


=====


自由放任主義の精神的支柱が非を認めた。

学問の世界も、実務の世界も、進むべき道が変化した瞬間なのであろう。

「競争均衡にまかせておけば、総余剰は自ずと最大化する」

「それゆえ、規制によって競争を阻害してはならない」が、「規制で暴走を止めなければならない」へ…


結局、グリーンスパンが20年間「飛ばし」をしてきたことで、世界は繁栄してきた(ように見えた)のかな。

上手くいっていた投資も経営も、あらゆることは「飛ばし」に助けられた。こっかは上手くかなくなる。

少しの間でも繁栄の恩恵に与れたなら、良かったじゃないか。




ところで、本当に市場閉鎖したりしないだろうな…

市場が機能しなくなった時の恐怖は散々経験した上、過ちを上塗りするような当局者がいないことを願おう。

売りたいものが売れない恐怖が何をもたらすのか、ロシアとかの実証例から学習していることを願おう。

[Bloomberg]ヘッジファンド数百本破たんも、「市場閉鎖」あり得る-ルービニ教授



政治というリスク要因は絶えずウォッチしないといけないが、

予想できない上、「なぜその選択?」ということが多いから、難しい。正直、嫌いなリスクだ。

でも、嫌いなリスクでやられたくないから、しっかり注意しよう。


日本でも「まず解散」ありきで、なんでも反対の政党がいるしなぁ…






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