第7回:お勧めのパワースポット・聖地のご紹介:「出羽山」今も息づく東北修験の聖山 | 上祐史浩

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お勧めのパワースポット・聖地のご紹介:第7回

出羽山:今も息づく東北修験の聖山

 


 お勧めのパワースポット・聖地の第7回は「出羽」です。山形県にある「出羽三山」は、月山・羽黒山・湯殿山の総称であり、日本有数の修験道の聖山です。

 

 そこでまず、①出羽に関する文献からそのご紹介をし、そのあとに、②2017年7月29日から30日まで、私たちが実際に出羽に行った時のレポートをご紹介します。


 最後に、③出羽を含めたひかりの輪のパワースポット・聖地巡りの思想や、聖地巡りの際に行うと心身の健康に良いヨーガ歩行瞑想に関する記事をリンクしてご紹介します。
 

 

 

文献からの出羽のご紹介
 

◎出羽三山について

 出羽三山は、月山・羽黒山・湯殿山の総称で、古くから東北を代表する聖地として、日本屈指の霊場として知られたとびきりの聖地です。
 日本には、古より、山、川、木、石、動物などを神仏と考えお祀りするなどして大切にする考えがありました。 特に、高くよい形の山は、いのちの源であると同時に、魂の静まる場所、神聖な場所として敬われてきました。 東国33国の総鎮守として、九州の英彦山、熊野三山と並び称された修験道の伝統を持っています。中世には「西の伊勢参り、東の奥参り」とうたわれ、全国から多くの人々が集まりました。そして、いま現在も、羽黒山修験道の山伏の修行の地として、多くの修験者、参拝者を集める生きた聖地です。
 出羽三山を巡る修行は、古来より、死と再生、生まれ変わりの行とされてきました。

◎羽黒山 正観世音菩薩=観音浄土:現世の浄土を表すとされます

 標高418m。山頂に鏡池があり水の湧く聖地。天然記念物に指定されている樹齢数百年の杉の生い茂る森は、霊気あふれ、とても清々しい心持ちがします。
 蜂子神社、巨大なかやぶき屋根の三神合祭殿があり、羽黒山(稲倉魂命)、月山(月読命)、湯殿山(大山)の出羽三山の三つの山の神がお祭されています。
 羽黒山では、とそう行を行います。

◎月山 阿弥陀如来=阿弥陀浄土:過去の浄土を表すとされます

 標高1984m。月山は、古来、朝廷をはじめ幅広く庶民に篤い崇敬を集めてきた霊峰です。
 高山植物や池などの風景のとても美しい山で、月山では、八合目より、とそう行を行います。
 古くから、うさぎは、月山神のお使い・月の精とされ、悪運から逃れる力があると伝えられており、月山入り口には大きなうさぎの像があります。
 月山にお祀りされている、月を象徴する神「月読命」は、天照大神の弟神で、夜、海、魂や死後(命の再生や蘇り)の世界を司り、天下泰平、国土安穏、産業発展、五穀豊穣、大漁満足に霊験あらたかとされています。死後の世界を司るところから、祖霊の鎮まる山としても崇敬を集めています。

◎湯殿山 大日如来=寂光浄土:未来の浄土を表すとされます

 標高1500m。中世に、出羽三山の「総奥の院」(最も大切な場所)とされ、古より、「語るなかれ、聞くなかれ」と守られてきた神秘のご神体があります。想像を絶する存在感があります。
 湯殿山では、例年滝行を行います。

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出羽山レポート:2017年7月29~30日

※同行したスタッフのレポートです

 

 

2017年の7月29日、今年も、山形県の出羽三山の修験道修行に参加しました。これは通常のひかりの輪の聖地・自然巡りのプログラムとは異なります。

羽黒山、湯殿山、月山で構成される出羽三山には、聖徳太子の時代に発祥したとされる羽黒山修験道(山伏修行) があり、その現地の先達(指導者)の方の下で、修験道の研修を行うプログラムです。

 

それは、聖山の自然の中に朝から晩まで没入する大変濃密な体験でした。ではご紹介します

 

 

 

 

 

まず、先達の引率の下で、羽黒山の参拝に向かいました。山の麓にある杉並木の石畳を登って山頂に向かいます。

 

 

 

 

 

            爺杉です

 

 

 

 

  ここが山頂です。様々な社屋があります。

 

 

 

 以下の写真に写っているのが、三神合祭殿と、その前の鏡池です。さらには、羽黒山開祖の蜂子皇子(はちこのおうじ・はちこのみこ)のお廟などでも、般若心経を唱えながら参拝しました。

 

 

           ご神体の鏡池

 

 

           三神合祭殿

 

 続いて、出羽三山開祖の「蜂子皇子」のお廟へ向かいました。

 

 

 

           お廟前で読経

 

  その後、羽黒山を後にして、出羽三山の一つ「湯殿山」へ向かいました。

 

 

     湯殿山の入り口の山門です。

   


 湯殿山の中には、滝場があります。その滝場で、滝行の禊(みそぎ)をしました。この滝場・滝行の特徴は、水の勢いが非常に強いこと、そして東北ですから水が冷たいことです。つまり、良い修行になります!(^^)!

 

 

 


 

 滝行の後、いよいよ湯殿山の中核である御神体に向かいました。その御神体は、滝行の冷水とは正反対に、暖かなお湯が噴き出す赤い巨石の岩によるものでした。

 この湯殿山から、人は生まれて来るという思想が伝えられていますが、正に大自然の子宮のようなイメージでした。しかし、残念ながら、そこは写真撮影は不可のためご紹介できません。


 こうして今日の巡礼・修行が終わると、修験道専用の宿である「宿坊」に戻りました。そこで出たお食事は、修験道の教えにしたがったもので、こんな感じの粗食です。

 

 

 そして、夜もなってまた、夜間「とそう行」という歩く修行を行いました。
 

 

 

 

 

           般若心経の読経

 

 途中、蛍の乱舞する田んぼと夜空の月星が美しく心が空っぽになりました。分かりにくいですが、金の糸が蛍の光です。実際はもっと光っていて綺麗でした。

 


 

 さて、翌日の7月30日は、早朝から、出羽三山の一つで、もっと長時間の登山となる「月山」への登拝です。 その八合目の様子が下の写真です

 

 

 

 

 

 

八合目の中宮と呼ばれる宮にて

 

 

 

月にちなんで大きなうさぎ

八合目にある入口の山門・鳥居です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下は、九合目に到着したところにある「仏生池」です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行者返し」という険しい道です

 

 

 

 

遠方の山並みまで見渡せる絶景となりました!

 

 

 

ここまでくるとかなり肌寒い中、残雪も見ながら登り続けます

 

 

 

 

 

 

 

遂に山頂に到着しました!

 

 

 

山頂を後して下っていく中で、こんなにお天気になりました

 

 

 

 

 

 以上、出羽三山・羽黒山修験道の研修体験のレポートでした。毎年、修験道修行に参加していますが、毎年色々な心の気づきがあります。

 

 修験道(の研修)では、頭で考えるのではなく、山に入って、自然に浸る中で、その人が「感じ取る」ことが重要とされるため、先達の先生から、言葉による詳しい説明は、殆どありません。 

 

 他の方の体験も参考にはなると思いますが、この修行は実際に参加してみないとわからない部分が多いものです。私は自然の音、色、あるがままの営みにとても新鮮なものを感じました。

 

 

 

 

   

 

 現代人に欠けがちなものを再認識できる非常に貴重な機会だと思います。先達の先生、ご参加の皆さま、ありがとうございました。また来年、みなさんとご一緒したいと思います。

 

 

◎以上でご紹介した場所は、以下の記事でもご紹介していますので、あわせてご覧ください。

・7月30~31日(土・日)出羽三山(山形県)山伏修行(2016年)
 

 

●参考情報 ※ご参考になれば

 

ひかりの輪のHPのパワースポット・聖地巡りコーナー

 ひかりの輪のパワースポット・聖地巡りに関する様々な情報が掲載されています。その思想、過去の訪問地、上祐代表の聖地巡りに関する講義などです。

 

 

 

ひかりの輪の聖地巡りの意味合い

 

 


ひかりの輪の聖地巡りの予定

 

 


聖地巡りに関する上祐代表の講義動画

 

 

自然の中で行うと心身の健康によいヨーガ歩行瞑想の解説

 

 

 

●お勧めの聖地のご紹介

 

■お勧めの聖地のご紹介

 これまでひかりの輪で訪れてきた多数の聖地の中から、特にお勧めするところを厳選して、ご紹介しています(ひかりの輪公式サイトへ)。

 

■聖地巡りレポート

 ひかりの輪で巡ってきた数多くの聖地を、美しい写真をつけてレポートした記事です(ひかりの輪副代表・水野愛子のブログへ)。