昼間は暖かかったですなあ。ご近所をゆらりとめぐるには打ってつけでありましたよ。

まあ、夜になって大きな揺れがあって「これは?!」なんつうふうに驚かされた日で、

怪我をされたりした方は早く回復されますように。

 

ところで、日中の散歩では立川市へ。先月に健康づくりウォーキングマップのAコースという市の南側、

多摩川に近いあたりを歩きましたので、今回は市の北側、Cコースとやらをたどってみたのでして。

 

 

コースの本来は西武拝島線・多摩都市モノレールの玉川上水駅を発着する周回ルートになりますが、

住まいからの移動の便によりモノレールで玉川上水駅のひとつ手前、砂川七番駅方向からのアプローチです。

 

砂川七番の砂川といいますのは、在日米軍立川基地の拡張計画に対して住民が大反対運動を繰り広げたという

砂川闘争」で知られた地名でありますね。モノレールの通る広い芋窪街道を外れて西へと向かいますと、

相変わらず農地の残る中をしばらく進んでいきますと、阿豆佐味天神社に到着となります。

 

 

「1950年代の砂川闘争では、住民や学生らの米軍基地拡張反対運動の拠点として使用された」と

Wikipediaに紹介されていますけれど、今ではすっかり住宅地といささかの農地に囲まれて静かな佇まい。

由緒としては、寛永六年(1629年)あたりが砂川新田と開発された折に、村の鎮守として勧請されたとか。

 

 

社殿は元文三年(1738年)頃の建築と言いますから、木造建築がよく残っているなあと思いますね。

ご存知のとおり、立川周辺は戦前から軍都とも言われるくらいに軍関係の施設が多く、

空襲にも晒されたことでしょうに。

 

ところで、こちらは天神社ですので当然にして合格祈願が多いのかと思いますとそうでもなく、

立川水天宮とひとつ境内になっているせいか、もっぱら安産祈願の方で知られるようで。

さらには絵馬に目を向けますと、なぜだか猫の絵柄が目立つのですな。

 

 

猫好きの方々の間では「猫返し神社」として霊験あらたかであるとか。

なんでも愛猫がいなくなったとジャズ・ピアニスト山下洋輔が祈願したところ、

数日して願いがかない、帰って来た!「猫返し神社」とは山下の命名なのだそうでありますよ。

 

ちなみに山下洋輔は立川市在住で、「たちかわ交流大使」なるものに就任し、

阿豆佐味天神社でソロ・ライブを行ってりもしているのだとか。

近隣ながら、あれこれ全く知りませんでしたなあ。

 

とまあ、かような阿豆佐味天神社を後にしばし北上しますと、玉川上水に行き当たります。

が、小平のあたり、例えば平櫛田中美術館の近くで見られるこれまでに馴染みある風景とは

護岸のようすが異なっています。どうもいささか味気なさを感じるような…。

 

 

 

とはいえ、ここからしばらくは上水沿いに冬枯れの道をたどるわけですけれど、

折しも小休止タイムかなという頃合いに発見しましたのが、こちらのお店でありました。

 

 

 

こぢんまりとしたテラス席で、ハンドドリップによるというブレンド・コーヒーと自家製スコーンを。

ほのぼのと暖かい日ならではですなあ。

 

この後、冬枯れの道は玉川上水駅へと至りますが、コースはそこで水辺を離れることに。

住宅地と農地のモザイクが続くことになりますので、途中途中では農作物の無人販売所を見かけます。

ここではコインロッカーを利用した自動販売機になっておりました。

 

 

うまいことぴったりの大きさで白菜が収まっていたりもしましたけれど、荷物になってしまいますので、

取りあえず柚子を一袋買ってきましたですよ。これで100円です。

 

 

こんな土産も手にして、途中コーヒー休憩も含めて2時間ほどのご近所散歩。

コロナ下にあってはこのくらいのお楽しみが関の山とも思うところながら、

冒頭にも触れましたように夜には大きな地震があって、ともすると散歩でさえできないようになったりすることも。

やはり何ごとにつけ「足るを知る」ことが必要ですかね…。