体系的に学ぶ携帯電話のしくみ
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携帯電話って不思議に思いませんか? 電波でデジタル化した音声を送受信しているということはわかります。でもよく考えると、どうも納得できないことがいくつかあります。 たとえば、電話の双方で「もしもし」といっても通じますよね。よく考えると、電波を発信している間は受信できないはずですよね。 この本を読むと様々な携帯電話にまつわる「謎」が解けていきます。わかりやすい説明で高度な内容を幅広く解説しています。あまりに興味深く、1日ほどで読んでしまいました。 電波のしくみや基地局間の通信といった少し難しいしくみの話しのほか、おサイフケータイ、ワンセグ、プッシュトークまで解説があります。料金体系についても解説があり、この本に載っていないのは「予想外割」ぐらいかもしれませんね。 目次より 第1章 携帯電話の歴史と市場動向 第2章 各種サービスの概要と特徴 第3章 通話と通信のしくみ 第4章 携帯電話の技術としくみ 最初の携帯電話であるショルダーホン100型 は重量3kgで、連続待ち受け時間が8時間と、今の携帯電話からは考えられないようなものです。しかも、これは1985年に発売されたものですから、20年ほど前のことなのです。 今後どのように進化するのでしょうね。 |
情報ってなんだろう
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情報リテラシーについて書かれた本です。ネットで検索中に発見しました。岩波ジュニア文庫ですので、学校の図書館にあると思い、探してみるとありました。 教科「情報」をコンピュータの授業だと思っている人に、是非読んでもらいたいと思います。情報の持つ意味や特性について読みやすくまとめられています。 情報が現代社会に与える影響や、自分の得た情報を適切に利用することの重要さがわかれば、WordやExcelの実習ばかりやっていてはダメなことがよくわかります。
私はWebやblogで情報発信をしています。それぞれのページや記事に価値があるかどうかは私は考えず、身の回りに起きたことや、自分の取り組んでいることを愚直に情報発信をするようにしています。 このことを「情報の価値は受け取った人が決める」から、自分は価値判断をせずに発信するようにしていると説明しています。この考え方は間違っていないと、この本を読んで思いました。 061023入手-061101読了 |
電子黒板で授業が変わる
電子黒板の紹介と活用事例など、電子黒板を中心として、教育の情報化について紹介されています。 私は電子黒板(スマートボード)を使って授業をするようになって4年目になります。今では授業の効果を上げるための大切なツールとして、手放せない状態になっています。 海外や国内の電子黒板活用事例や、電子黒板の仕組みや特性などについて書かれています。私も気づいていなかった特性が書かれていて、ちょっと参考にしてみようかと思っています。 私の事例も紹介されています。もし書店で見かけたら(ってかなり大きな書店に行かないとダメですね)、のぞいてみてください。 目次より 1 電子黒板とは 2 電子黒板による授業 ・海外の学校の事例 ・国内の学校の事例(17例) 3 電子黒板の機能と特徴 ・電子黒板メーカー別製品紹介 4 電子黒板の導入例と利用の効果 ・海外での導入事例 ・国内での先進事例から ・導入を可能にする秘訣 5 今後の教育の情報化 ・今後への期待とあり方 ・教育の情報化に向けての国の施策 |
インターネットII
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インターネット
を読み終わり、続けてこの本を読みました。この本が出版されたのは1998年、Windows98が出た頃ですね。 やはり、この本も予言書です。現在置かれている状況や懸念される点などの背景がよくわかります。 ●情報が公開されることによって情報発信に責任が伴ってくる ●広告の送り手、受け手の「最適の相手の発見」はインターネットが強い分野 ●グローバル化・オンラインショッピングなどで「24時間働けるという問題」が起きる。 ●インターネットでは「利用者はみな被験者さまである」 ●電話よりFAXの方がインターネットになじむ ●車のワイパーのデータを集めると、雨の状況がわかる ●インターネットでもできる段階からインターネットだからこそできる段階へ 060915購入-061017読了 |
インターネット
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日本の「インターネットの父」とも言われる慶応大学の村井 純先生が1995年に書かれた本です。ある意味で「古典」かと思い読んでみました。 95年と言えば,Windows95が爆発的に売れて,インターネットに接続する環境が普及しはじめた時期です。この時期の本ですが,現在の事について的確に書かれていることが多く,驚きます。教育の話,常時接続の話,メディアの形など今の状況,今の課題がしっかりと予測されています。 「双方向性を持ちながらこれほど大きな規模を持つことができたのは,インターネットが初めてです」とあります。この時点では,企業のWebサイトを見ることが一般的だった時期に,双方向性の話です。利用者はブラウズ(見る)ことにしか意識がなかった頃に、インターネットが仕組みとして持っている双方向性について論じられているのです。 確かに今ではブログやSNS,掲示板やチャットなど,さまざまな双方向性を活かしたものが普及しています。 その他にもインターネットにまつわるいろいろな概念が理解できます。 060909購入-060915読了 |
体系的に学ぶ検索エンジンのしくみ
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GoogleやYahooなどの検索エンジンのしくみや歴史がよくわかる本です。 インデックス作成の仕組み、PageRankやアドワーズ広告の仕組みなどがわかりやすく解説されています。 gooはGoogleのインデックスを使っていますが、gooの検索窓に入力された日本語を独自の日本語解析で解析し、Googleに引き渡しているそうです。 ヴァイオリンとバイオリンのように表記揺れがあるものは、gooで検索すると両方とも拾えるようです。 検索エンジンを授業で活用するときに、話しのネタになるような内容が多数あります。検索エンジンの特徴を理解して、キーワードを工夫したり、検索オプションを使って上手に活用したいですね。 |
メディアとのつきあい方学習―「情報」と共に生きる子どもたちのために
タイトルにも「子供たちのために」とあるように,小・中学校向けの内容になっていますが,今の高校生自体が充分な情報教育を受けていないことを考えると,充分に参考になる事例や考え方が紹介されています。 「メディアとのつきあい方学習」を としています。情報教育の3つの目標でいうと、「情報社会に参画する態度」の部分にウエイトが置かれています。 いくつか文中で気になった言葉をあげてみます。 共感できるところが多数あります。自分のやっていることも間違ってないなと思えるところもあります。 何年かたって、小学校できちんとこういったことを学んできた生徒たちに、高校で「情報」として何をすべきなのか、今から考えていく必要があると思います。 この本を書かれている堀田先生は私と同じ時期に同じ大学に通っているんですよね。20年ほど前にすれ違ったりしているかもしれません。 |
無線LANアクセスポイント+カードセット BUFFALO WHR-G54S/P
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無線LANカードとセットでルーター内蔵の無線LANアクセスポイントが1万円を切る価格ですから、安くなったものですね。 AOSS機能がついているので、簡単な操作でセキュリティ設定ができます。自宅にいても、外に出ても、セキュリティ設定をしていない無線LANアクセスポイントがたくさん見つかります。これなら、詳しい知識がなくても容易に設定できると思います。 PSPにも簡単に設定できます。 セキュリティ設定をすると、同時接続数は12台になると明示してあります。大変良心的だと思います。 ある程度無線LANセキュリティについて詳しい人には、このAOSS機能はかえって面倒にも思えるかもしれません。 AOSSを利用すると、いくつかの機能を選択することができなくなります。アクセスポイント推奨の方法だけしか使えません。これが気になる人には気になるかもしれません。 でも、気になる人はもう少し上級のものを買うべきなんでしょうね。 |
日本沈没
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もう何十年も前に読んだので、上下まとめてさっと読みました。 なぜ、わだつみ号からケルマディック号に変わったのかがどうしても思い出せなかったのですが、その辺がすっきり理解できました。 ずいぶん昔(1973年)の本ですから、そのまま映画化できないだろうと思われる部分もあります。どのようになるのか、ちょっと気になります。 世界と日本の関わり合い方、国民の安全を確保するという国の仕事、大きな災害に対する準備、メディアのあり方など、今の世の中でも考えるべき事柄がたくさんちりばめられています。 「観測網といったって、鯨にのみがたかったようなものですからね。」という一文が気になりました。阪神淡路大震災をきっかけに各地に震度計が設置されたと聞きますが、震度計だけで地球の様子はわかるのでしょうか? これだけネットワークが普及して、情報化社会になりました。センサー技術も進んでいます。もっと細かなたくさんのデータを集めて解析するなどのことをしてもいいんじゃないでしょうか。 日本は地震の多い国です。日本が技術開発しないことにはできないことだと思うのです。 |
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実践に学ぶ情報教育
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取り上げられている実践は小学校のものが主体で、直接事例が役に立つようなケースはあまりありません。しかし、この本のタイトルにあるように、「実践に学ぶ」構成になっていて、その実践の持つ意味や考え方は、いろいろな形で参考になり、考えさせられるものです。
情報という教科は非常に分野が幅広く、場合によっては私よりも生徒の方が詳しいことも十分に考えられます。情報科の教員になるとき、「パイロットからナビゲーターになるんだな」という感じがしましたが、上に挙げた学習スタイルの変化を感覚的に感じたのだと思います。
Webの進化によって、学びたいことを自分で(しかも無料で)学ぶことが可能になってきています。これは情報科という教科に限らず、他の教科でも可能になっています。先生に聞くより、専門家のWebサイトを調べた方がより詳しくわかります。情報化社会の進展で、このようなパラダイムシフトが起こっているのです。
情報教育を正しく理解して、正しい情報教育を目指して授業をしている「情報科の先生」はどれぐらいいるのでしょうか。コンピュータ利用教育ばかりやっている情報科の先生もたくさんいらっしゃいます。 コンピュータの普及が進み、利用教育の必要が無くなる可能性だってあるのです。そんなとき、情報科はどう生き残るのでしょうか。高校生にしかできない、高校生の時期にしかできない「情報教育」を考えていかないと、情報科という教科が無くなってしまうと思います。 |