『X エックス』 | ジョニー暴れん坊デップのA部屋

ジョニー暴れん坊デップのA部屋

マニアックな話題に特化してます・・・

 

 

・eiga.com 作品情報 『X エックス』

■解説

 史上最高齢の殺人鬼夫婦が住む屋敷に足を踏み入れてしまった3組のカップルの運命を描いたホラー。1979年、テキサス。女優マキシーンとマネージャーのウェイン、ブロンド女優のボビー・リンと俳優ジャクソン、自主映画監督の学生RJとその恋人で録音担当のロレインら6人の男女は、新作映画「農場の娘たち」を撮影するために借りた農場を訪れる。6人を迎え入れたみすぼらしい身なりの老人ハワードは、宿泊場所となる納屋へ彼らを案内する。マキシーンは、母家の窓ガラスからこちらをじっと見つめる老婆と目が合ってしまい……。出演はリメイク版「サスペリア」のミア・ゴス、「ザ・ベビーシッター キラークイーン」のジェナ・オルテガ、「ピッチ・パーフェクト」シリーズのブリタニー・スノウ。「サクラメント 死の楽園」のタイ・ウェストが監督・脚本を手がけた。

2022年製作/105分/R15+/アメリカ/原題:X/配給:ハピネットファントム・スタジオ/劇場公開日:2022年7月8日

公式サイト

■スタッフ

監督  製作 タイ・ウェスト ジェイコブ・ジャフク ケビン・チューレン ハリソン・クライス 製作総指揮 サム・レビンソン アシュリー・レビンソン ピーター・ポーク スコット・メスカディ デニス・カミングス カリーナ・マナシル 脚本 タイ・ウェスト 撮影 エリオット・ロケット 美術 トム・ハモック 衣装 マウゴシャ・トゥルジャンスカ 編集 デビッド・カシェバロフ タイ・ウェスト 音楽 タイラー・ベイツ チェルシー・ウルフ

 

■キャスト

■特集 

超ヤバい、でもなんか快感…“怖さの向こう側”をぶっ観せる究極のエクストリームライド・ホラー!

 この映画で最も怖いのは、この老いまくった殺人夫婦! というか、夫ハワードの初登場シーンは「ライフルを構えながらカップルを招き入れる」なので、ハワードがヤバい奴なのかと思いきや……本当にヤバいのは、いろいろあって妻パールのほうだったから恐れ入る。ネタバレになるうえに、できるだけ多くの観客に初見でこのショックを味わってほしい(こんな気持ちになるのが自分だけなのは嫌)ので、詳述は避ける。しかしながら、鑑賞の準備を始めているそこの“あなた”は覚悟しておいたほうがいい。この世で一番怖いのは、幽霊でも怪物でもなく、このじいさんとばあさんなのだ――。

 終盤には史上最悪の俯瞰映像が刻まれており、脳がぶっ飛ぶような衝撃シーンが都会のコンビニくらいの頻度で出現してくる。「ホラー映画の恐怖には、まだこんな種類の恐ろしさがあったのか」、そう震撼するはずだ。

 公式ホームページには「Xの意味」についてこう書いてある。「X――それは、秘密のX、極限のXTREME、快感のXTC、未知なるXFACTOR・・・?」。

要は、秘密・極限・快感・未知を示す、ということ。すごいのは、それらの要素が個別に観客へ迫りくるのではなく、いっぺんに押し寄せる点だ。

 スクリーン上には“生”と“性”と“聖”が混ざり合う過激な展開が映し出され、観る者の全身に根源的な恐怖と本能的なカタルシスが駆け巡る。怖い、ヤバい、でもなぜか気持ちいい……。

一度乗ったら降りられない、わけのわからない快感を味わえる“エクストリームライド・ホラー”は、大勢で観に行けば楽しさがMAXになるはずだ。

ああ……鑑賞前後で、いい意味でも悪い意味でも、人生が変わってしまったように思う。ともかくすさまじい……。

[怖い、だけじゃない]70'sファッションが映える! 画面の隅々も“カワイイ”!

 性別問わず“カワイイもの好き”はチェックして欲しいのが、画面を彩る1970年代感。主人公ミアが着るボーダーのチューブトップなどのファッションから、冷えたレモネードを注ぐ水差しといった小物など、印象に残るレトロでキュートなモチーフが多数登場する。ここは文字情報だけでなく、画像を見てもらえればより感覚的に分かると思う。

[評価もめちゃ高い]辛口批評サイトも大絶賛! 手掛けたのは、あの「ミッドサマー」のA24

 本作が全米公開されるや否や、熱気に満ちた高評価が続出。ホラー界の重鎮作家スティーブン・キング(「IT」「シャイニング」など)や、「ベイビー・ドライバー」「ラストナイト・イン・ソーホー」などのエドガー・ライト監督が、まずもって熱い支持を表明した。さらにさらに、辛口で知られる世界的人気批評サイト「Rotten Tomatoes」でも! 96%フレッシュで「今年最高評価のホラー映画」(2022年4月19日時点)に!

 手掛けたのは「ミッドサマー」などキレッキレの作品を連発する最注目スタジオ「A24」。海外メディアも「楽しい恐怖のアトラクション」(Variety)、「狂ったように面白い」(Bloody Disgusting)と熱狂に次ぐ熱狂で、青天井の高評価も納得できる。

 パート2もすでに極秘で撮影されており、シリーズ化も確定しているため、この意味不明の楽しさはまだまだ長く続きそうだ。

■映画レビュー

評価:4.0「なんだこれは!?と異様な汗が噴き出した」牛津厚信

2022年7月10日・・・年々、変わり種のホラーが次々と生まれているが、それでも本作を見終わって「なんだこれは!?」と問わずにいられなかった。舞台は1979年のテキサスの田舎町(だが撮影はニュージーランド)。序盤から映画の中に二つの相反する要素がムクムクと立ち上がる。一つは若者たちがポルノフィルム撮影に勤しむ姿で、そのノリはいかがわしさよりもむしろ『ブギーナイツ』に近い。もう一つは、牧場主の怪しい老夫婦。銃を手にする夫も危なければ、夢とうつつを彷徨う妻もまた危なし。そこには悪霊や超常現象的な何かが介在する訳でもないのだが、やがて「人間」という名の最も不可解な闇が二つの要素を絡ませ、阿鼻叫喚の惨劇へ引き摺り込む。ホラー描写に身構えながら、もっと胸えぐられるのは若さと老いという、ある種の避けられぬ運命がもたらす感情と肉体の叫びだ。何も知らずに臨んだ私は、老女役が誰か知ってまたビックリ。なんと怪しく、奥深い映画なことか。

※お洒落な部分が怖さを半減してくれる。これはやはり新感覚と呼ばざるをえまい。

 

●予告

 

・今成夢人オフィシャルブログ 『X エックス』をみました

  70年代を意識したホラー作品。脅かしやハッタリで驚かせるというよりも、じわじわと不穏な感じが見事な画面設計で嫌な予感として感じられてくる感じ。前半の溜めが一気に後半にやってきます。

 

 作品の冒頭に保安官が登場し、惨劇が繰り広げられたであろう殺害現場を見て、何故こうなったかが明かされていくのシンプルで見やすい構成です。私はこの作品を見て否が応でも「老い」というものを考えさせられました。人は老いるし、枯れていく。

 ポルノ映画を撮ろうとする一行が山奥のコテージに泊まりに来る。そこのコテージを管理している老夫婦が殺人夫婦だったというあらすじ。調子に乗っている奴らが死ぬというありがちな分かりやすいテンプレートでありながら、この老夫婦という設定は斬新かつハッとさせられます。

 老夫婦のビジュアルは100歳を超えているかのようにシワだらけのビジュアル。ポルノ映画を撮ろうとする一行とその若さとロマンスに、おばあちゃんも私もかつてそうだったのにと想いを馳せます。それだけ見ればシンプルな感情の流れに見れますが、これは猟奇的な雰囲気と老夫婦というビジュアルが一種のモンスター的存在としても見えかねないというビジュアルになっていることがミソです。怪物として特に特殊能力があるわけでもなく、ただ老いているという一点において特殊性が醸し出されている。腰が痛いから性行為は出来ないとお爺さんは言ったり、それでもポルノ映画一行を観るお婆さんは彼らの姿に想いを馳せずにはいられない。老夫婦がキスをしたり、あんなことをしたりするシーンは一つのハイライトです。それをグロテスクととるか、ロマンスととるかも観てる側に委ねられるような感覚。

 この映画の中にも宗教や信仰といったテーマも見え隠れしますが、やはりこの「老い」という要素の喚起力の強さには驚かされました。やがて人間は老いて、枯れる。肉体はある種のホラー性も帯びていく。そこにはしゃぐ刹那的な若者をどんな視点で見ているのか。身につまされる感覚がありました。ここは年増の女性を撮ろうとする一連のアダルトビデオ論にも繋がる部分です。徹底して70年代のホラーにオマージュを捧げていくような画面設計はさすがA24作品だと感じました。

 今の時代、もうどうやったって高画質に撮れてしまう時代だからこそ、どの画面設計を選択していくかというのが映画の作りの設定として必要な感じがしてきます。そこであの頃のホラー映画にフォーカスを合わせるというのはアリだなと思いますし、それだけで前のめりな選択のように思えます。スピンオフ作品も作られているそうなので、そちらも観たいところです。

※プロレスラー的発想はあんまりないのかな?「調子に乗っている奴らが死ぬというありがちな分かりやすいテンプレート」ワロス

 

●独自解説 気付きました?

 

●殺人鬼おばぁとパールのファーストコンタクト

※やっぱりババァのインパクトがこの作品の根幹なんだなあーー。

 

・シネマトゥディ ライター評価

◎相馬学・・・テキサスの農場を訪れた若きポルノ映画撮影隊6人が殺人鬼の恐怖に直面……という設定は『悪魔のいけにえ』直系ホラーだが、スプラッターを強化しつつ、ドラマはありきたりの展開を突破する。まず殺人鬼が高齢の老夫婦であることが面白い。加えて、老妻の若さに対する羨望を、底なしの心の闇としてとらえる。サイコな恐怖は惨殺のバイオレンスと密に結びついているのだ。ホラーの分野で台頭するもイマイチ、ブレイクしきれなかったタイ・ウェストだが、A24の製作下でやりたいことをやりきり、ひと皮むけた感がある。70年代ホラーへのオマージュもふんだんに盛り込まれ、お腹いっぱい。ホラーファンは、とにかく必見!

◎猿渡由紀・・・確信犯で作ったB級映画。この手の古い映画へのオマージュも見て取れる。成人向け映画を意味する「X」をタイトルに選んだことが示すように、前半はかなりポルノの要素が強い。その安っぽい感じがホラーとほどよく馴染んでいる。後半には強烈なバイオレンスが待ち構えており、スラッシャー映画っぽくなっていくのだが、そこまでじわじわと緊張感を高めていくやり方もうまい。静かなオープニングシーン、時々差し込まれる潜在意識に迫るような短いショットなど、ビジュアルもスタイリッシュ。しかし、びっくりして飛び上がりそうになるシーンはあっても、あまり怖くはない。

◎斎藤博昭・・・自主映画でポルノを撮影するチームというシチュエーションは、現代に設定したら難しかったはず。1970年代で描くことで、どこか自由で牧歌的ファンタジー感も漂い、ありえないレベルの殺人鬼にも説得力を与えるから、あら不思議。このところ70年代回帰の作品が目につくのは、何かと表現の自由に気遣う現代社会からの解放欲求も要因だったり?
 ホラー映画ファンならオマージュ発見の雨あられ状態だが、それらを強調しないで物語にスムーズに入れ込んだところに、監督の知的センスが感じられる。絶叫級の怖さというより、想像力を刺激し、納得のエグいシーンが提供される印象。ある重要な仕掛けは、2作目への伏線として大いに納得。

◎平沢薫・・・1970年代的アイテムのあれこれがギッシリ。その全部盛り感が楽しい。画面の色調は黄色っぽい当時仕様。基本的には、アメリカの田舎、人里離れた一軒家という『悪魔のいけにえ』に代表される当時のホラー映画の定番。そこに、家庭用ビデオ黎明期のポルノビデオの製作現場、女優を目指すストリッパー、意識の高い自主制作映画の監督、フリーセックスを実践するカップルなど、いかにも当時らしいアイテムが盛り込まれる。その中で、ここだけ'70年代ベッタリにならないのが、ミア・ゴス演じるヒロインの存在感。メイクもファッションも当時そのもので、眼差しは現在。これが'70年代に撮影された映画ではないことに気づかせてくれる。

 

●面白紹介映像

 

★感想:この↑ノリ好き(^^♪

 

☆オマケ 月替わり企画「日めくり」カレンダー 

4月は【スナフキン語録♪】

 

 

★4月9日(火)

『おやすみ いとしい子どもたち 空は暗闇 さまよう彗星

だれも知らないその行方 ゆるり眠りて 夢を見よう

さめては 夢をわすれよう 夜はすぐそこにある

空のかなたはこごえても 百もの子ヒツジ さまよう牧場』

◎「ムーミン谷の彗星」より。

 

・日生劇場で、舞台版『ムーミン』!この夏、上演決定!

 あの「ムーミン谷の夏まつり」が、人形劇になって登場!この夏、ムーミン谷の仲間たちが、日生劇場で生き生きと駆け回ります。

☆家族で楽しむ!心あたたまるステージ☆

 日本を代表する人形劇団・ひとみ座が、ムーミンやリトルミイ、スナフキンたちを生き生きと表現。珠玉の名セリフと優しい音楽に彩られた、心あたたまる舞台をお楽しみください。

 

日生劇場ファミリーフェスティヴァル 2024
パペット・ファンタジー『ムーミン谷の夏まつり』

上演日時 2024年8月3日(土)・8月4日(日) 11:00/14:30開演
会  場 日生劇場(東京日比谷)
上演時間 約1時間40分(休憩含む)

原作 トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の夏まつり』(下村隆一訳/講談社)

脚本 長田育恵  演出 扇田拓也(空 観)
出演 人形劇団ひとみ座

※「ムーミン舞台化」という文字を見て、ぞぞぞっ!と寒気を感じたのだったが、、、人形劇のようで一安心。ああー、実写化ムーミン、怖すぎーー!!

 

●パペット・ファンタジー 「ムーミン谷の夏まつり」

※それにつけても、ニョロニョロの多さよ。。。