☆興味深いエッセイを読んだ♬
・GINZAMAG 『古畑任三郎』はグルメドラマと言えるのではないか
Netflix配信開始で盛り上がっている『警部補 古畑任三郎』。三谷幸喜が脚本を務めたこの人気シリーズについて、ドラマを愛するライター・青島せとかと、イラストレーターのオカヤイヅミが食べ物の観点から前後編で振り返ります。
印象的な菅原文太×モスバーガー
『古畑』において、食べ物は登場人物のキャラクターを表現するという役割を発揮することもある。5話『汚れた王将』では、棋士である米沢八段(坂東八十助、のちの坂東三津五郎)が、対戦が行われるホテルで和定食を食べるシーンがある。その際、米沢八段の納豆の食べ方が語られる。それは、納豆に醤油を入れる前にかき混ぜるというもの。理由は「水気が少ない分、より粘り気が出るから」。この食べ方は、5話を貫く彼の合理的な性格を表している。
ベテラン棋士の米沢八段は、若き天才にその座を脅かされる。類型的だが、藤井聡太が登場した今となっては、まるで現実の将棋界をそのまま写しているように見える構図だ。その若き天才棋士・中谷(角田英介)が同じくホテルのレストランで母親に世話をされながら食べているのは洋定食。クラシックな和定食とモダンな洋定食。この対比も、両者の立場や性格を表しているように思える。
第1シリーズの最終回となった12話「最後のあいさつ」では、張り込み中のベテラン警視・小暮(菅原文太)に古畑がモスバーガーを差し入れる。「張り込みの時は握り飯と相場が決まってた」「こじゃれてるなぁ」とモスライスバーガーきんぴらを頬張り、「覚えておこう、モスラバーガー」とつぶやく小暮。調べたところ、モスがライスバーガーを発売したのは1987年。放送当時はすでに7年経っているから新商品という感覚ではないだろうが、それでも今よりも奇抜な印象は強かっただろう。「でも食べてみたら意外とうまい」という存在だったことが想像できる。
長年警察でひたすら悪と対峙してきた男。セブンスターを吸うヘビースモーカー。「モスを食べたことがない」というエピソードは、そういった小暮のキャラクターを補強するものだ。演じる菅原文太がモスを食べるというミスマッチの面白さも、このシーンを印象深いものにしている。
ハンバーガーへの並々ならぬこだわり
前編でも触れた第1シリーズ最終話で、先輩刑事(菅原文太)にモスバーガーを勧めた古畑任三郎(田村正和)。第2シリーズの第1話にも、ハンバーガーに関するシーンが出てくる。『古畑任三郎』の第1シリーズと第2シリーズは、ハンバーガーで繋がっていたというわけだ。名作と名高い第2シリーズ1話「しゃべりすぎた男」。明石家さんまをゲストに迎えたこの回で、古畑の食に対するこだわりが炸裂する。ホットスナックが充実しているタイプのコンビニでハンバーガーのカスタマイズについて、店員にクレームを入れているのだ。「ピクルスはね、真ん中に1枚とそれを囲むように4枚、計5枚花びらのように、どっから食べてもピクルスに当たるようにしてほしいんだよ、これじゃ当たらないよ。はい、作り直し」
今の時代にしてみれば、カスタマーハラスメント、カスハラと言われかねない振る舞い。そんな無茶な注文を受ける店員を演じているのは斉藤暁。第2シリーズは1996年放送。『踊る大捜査線』(1997年)で、スリーアミーゴスの一員として斉藤が一躍知名度を上げることとなるのはこの1年後のことだ。「ここのチェーン店はバーガー類、けっこうイケる」と芳賀刑事(白井晃)に教える古畑は、ジャンクに対しても真剣だ。そんな古畑だから、おいしくないものに出合った時の悲しみも大きい。そしてそれが事件解決の糸口になることも少なくない。(中略)
番組内で、『古畑任三郎』に食べ物シーンが多いことについて、シリーズ演出の河野圭太がこう語っている。「警察署のシーンや捜査会議のシーンを出さないよう三谷さんが決めていた。すると事件現場以外で捜査を進行させるシーンは必然的にレストランなどの施設になり、食べ物が出てくることが多くなった」。
『古畑任三郎』は、それだけ斬新なドラマだったのだ。フジテレビではこの後、警察組織に焦点を当てた『踊る大捜査線』シリーズがスタートする。古畑の食事シーンは、次々と新たな切り口のドラマを生み出した1990年代フジテレビドラマの独創性を象徴する要素の一つだったのかもしれない。
※確かに、現代のホワイト化社会では、古畑さんってハラスメントの塊なようにも見えてきますねぇーw
●【同時視聴】『警部補 古畑任三郎』を一緒に観よう!第9話から【羽渦ミウネル】
※モスバーガーのくだりが好き♪この時代、モスバーガーはトレンドだったんかなぁ~?記憶にないけども。
・note 森﨑紡 休日の朝に観る『古畑任三郎 最後のあいさつ』が、あまりにも贅沢すぎた話。
休日の朝、少し遅く目を覚ましたあとに観る『古畑任三郎』。ゆっくり始まる一日に、重厚な最終話の余韻が静かに染み込んでいきます。第12話「最後のあいさつ」は、軽やかな推理劇の奥に苦さを残す名エピソードでした。
この回でとりわけ印象に残るのは、犯人である小暮警視(菅原文太)の圧倒的な存在感でしょう。愛する孫娘を奪われた深い悲しみと、法で裁けなかった憎き相手への怒りが、その静かな表情の奥から滲み出ていました。感情を派手に爆発させるのではなく、抑えた声や佇まいからこそ苦悩がひしひしと伝わってきます。休日の朝には少々重い題材かもしれませんが、その分だけ胸に深く突き刺さるものがありました。
古畑の推理が静かに冴える
今回の対戦相手は、犯罪捜査の裏の裏まで知り尽くした警察内部のトップエリートです。だからこそ、古畑が現場の小さな違和感を拾い集め、少しずつ真実の糸口を手繰り寄せていく過程に、張り詰めたような緊張感が生まれていました。派手なアクションで押し切るのではなく、何気ない会話や状況に隠された矛盾を丁寧に見抜いていく手腕は、まさに古畑の真骨頂。眠気が残る頭でも、気づけばすっかり画面に釘付けです。
正義とは何かを考えさせる物語
もちろん、警察官である小暮警視の私刑は決して許される行為ではありません。しかし、その切実な動機を知ってしまうと、彼を単なる悪人として切り捨てることは到底できなくなります。大切な家族を失った絶望、法で裁ききれなかった悔しさ、そして刑事としての無念。それらすべてが複雑に絡み合い、観る者へ「正しさとは一体何か」を強く問いかけてくるのです。だからこそ、古畑の冷徹とも言える冷静さが一層際立って見えました。
最終話にふさわしい苦い余韻
第12話「最後のあいさつ」は、記念すべき第1シリーズの幕引きにふさわしい、非常に重厚なエピソードでした。犯人を華麗に追い詰める爽快感よりも、事件が解決したあとに漂う静かな苦味のほうが強く心に残ります。『古畑任三郎』というドラマが、単なる謎解きゲームにとどまらず、人間の弱さや抗えない哀しみまでをも深く描き出せる名作なのだと改めて実感させられました。朝の時間が、ほんの少しだけ深みを増すようなエピソードです。
※古畑任三郎のポリシー、頭脳労働担当で拳銃は持たない、という設定を見事に先輩刑事に褒めてもらうラストシーンがジンと来ます。まさにこれぞ最終回という結末。
※きんぴらライスバーガー、自分も最初食べた時の衝撃はすごかった覚えが・・・。
●渋い(冒頭シーン)
●モス差し入れシーン
●柿崎八凪のバラエティラジオチャンネル 「古畑任三郎超素人ガイド」第12回
※ほんとに視聴率って、悪かったんかなァーー?
★オマケ:本と名言365
7月17日(金)
◆解説
人生には色が必要だ。カーテンやテーブルクロスをモノトーンでまとめた空間も静穏で心地良いけれど、目にしただけで心にパッと光が射すような色と生活を共にするのも大いなる豊かさだろう。
「重版」という技法によるプリントで無地のテキスタイル(生地・布)に色や柄を施し、胸踊るようなカラフルな世界観を生み出すテキスタイルデザイナー、鈴木マサル。
〈マリメッコ〉のプリントファブリック「Kranssi」や「むす美」の風呂敷シリーズ、自身のテキスタイルブランド〈OTTAIPNU(オッタイピイヌ)〉の「harinezumi」、「吉井タオル」のタオルコレクション等々、その鮮やかな配色と時にクスッとするようなユニークなモチーフたちは、必ずやどこかで目にしたことがあるはずだ。
テキスタイルは1枚の絵画のように観賞できるものでありながら、身に纏い、顔や手を拭き、何かを包(くる)むことも、そして自ら包まれることもできる。それが紙上のグラフィックと異なる点であり、氏はテキスタイルを「2.2次元の世界」と表現する。0.2次元は布の厚みを意味し、その厚みが温かさや心地よさといった五感に直接訴えかける力になると言う。
や楽しさ、嬉しさなど、そんな形にできない感情を導くものをつくりたい。色や柄には気持ちを高揚させる力があるから」と語るのだ。これは鈴木氏自身が美大時代に大学の図書館で〈マリメッコ〉についての記事に出合い、フィンランドのテキスタイルに心惹かれたというルーツにも重なる。
「虹のような存在の生地をつくりたい。単純にきれいで、だけど特別な意味や機能は無く、でも見たらやっぱり気持ちがあがってしまう。そんな生地。」
なんと明確で濁りのない“初期衝動”だろう? この1冊には、そんな鈴木氏のプリント製作への強い思いが散りばめられている。
「会社で何か嫌な事があった帰り道に、衝動買いしてしまうようなものをつくりたい。」
使う人が見て「ワー!」という気持ちになるものができればOK。柄だらけで色だらけで、見るだけでドキドキするようなキラッキラに輝く生地をつくりたい、と語る鈴木氏。
氏のプリントテキスタイルはいわば日々の頼もしい相棒だ。鮮やかな色の重なりが色面の複雑さやアナログな味わいとなり、世代も性別も国境も超えた普遍的な美しさを生み出す。だからこそ、使い、身に纏う時、色がもたらす高揚感に無意識に包まれるのだろう。
◆人物像
すずきまさる
1968年、千葉県生まれ。テキスタイル デザイナー。多摩美術大学染織デザイン科卒業。1991年より粟辻 博デザイン室に勤務。1995年に独立し、フリーランスのテキスタイルデザイナーとして活動をスタート。2002年に有限会社「ウンピアット」を設立し、2004年よりファブリックブランド「OTTAIPNU」を主宰。自身のブランド以外にも「マリメッコ」「カンペール」「arflex」「ユニクロ」「Zoff」など国内外の様々なメーカー、ブランドからプロダクトを発表する。テキスタイルデザインを軸に、現在は家具や建築空間に向けたパターンデザインなど活動の場を広げている。東京造形大学教授。
◆関連情報
■細かすぎて伝わらない「虹 生地」関連動画~
●仙台】モッチモチ♡グルテンフリーのどら焼きを食べてみた
●ミニチュアで美しい虹のケーキ🌈 レインボーチョコレートケーキの作り方
※関連動画のみ、あとは省略ネ。
































































































