魔人の記 -751ページ目

第10話:ニヒロ機構~イケブクロ2:3/5

★3/5話 譲れないこと★

>緑のキーラをめぐり、フィフス・バベルたちは夜魔キウン3体と戦闘開始!

キウン1「クククッ…なかなか楽しませてもらったぞ」

キウン2「ここまでやってこれるとは、ただの賊にしておくのは惜しいがな…」

キウン3「キーラを渡せんのは変わりない。死んでもらうぞ!」

カハク「冗談じゃないわよ! あれだけめんどくさいことさせといて、今さらあきらめられるわけないでしょ!」

コダマ「そうだそうだー!」

光介「さっきも言ったが、コイツらには破魔系の魔法以外効かない! そこらへんは注意しといてくれよ!」

カハク「わかってるわ! あたしは順番回しと回復やったげる!」

コダマ「ボクはハマ使っちゃうぞー」

ウィルオウィスプ「ウォ ウォレハ キアイコメテ サシノメスゾ!」

光介「加えてコイツらは呪殺魔法も使う! それでウィルがやられる心配はないが、カハクとコダマは気を付けろ!」

コダマ「コースケもでしょー?」

光介「ああ。俺もヘタしたら呪殺されてしまう…呪殺無効のマガタマがまだないからな。こういう時は」

カハク「さっさとケリをつけるに限るわねっ!」

>フィフス・バベルたちは戦う!
コダマのハマによって、キウン1体を倒した!

コダマ「効いたよー★」

光介「ああ、よくやった! コダマは引き続きハマで攻撃していってくれ!」

コダマ「でも、ハマだと即死するかしないかだから、ダメージ与えられないよー?」

光介「それは俺とウィルが担当するから心配ない! 俺も1ターン目でフォッグブレスを2回かけ終わったし、気合いを込めて殴っていくぞっ」

ウィルオウィスプ「ウォレ ジュサツ ナンカ コワクナイゾ!」

キウン1「オマエは怖くないだろうが…」

>キウンのムド!
呪殺属性の単体即死攻撃!

キウン1「オマエのお仲魔は、どうかな?」

>ターゲットはコダマ!

ウィルオウィスプ「!」

コダマ「ボクそんなの食らわない~♪」

>コダマは避けた!

キウン1「クソ…」

ウィルオウィスプ「ウォレノ ナカマ ウォマエ ナンカニ ヤラレナイ!!」

キウン2「そうやってほざいてられるのも、今のうちだぞ…」

コダマ「ほざいてるのは、そっちでしょー?」

>コダマのハマ!
破魔属性の単体即死攻撃!

キウン1「ぐ、おおっ!?」

>キウン1を仕留めた!

コダマ「やったね★」

光介「よし、これで残るは1体だけだ!」

キウン2「クソっ! このままやられるわけには…!」

カハク「もうこれでアンタ1体だけよ! カンネンするのねっ」

光介「いくぞ! 集中攻撃だっ!」

キウン2「静寂の世界の邪魔など、させてたまるか!」

>キウンのムド!
ターゲットは…フィフス・バベル!

光介「なにっ!?」

キウン2「オマエさえ死ねば、他の仲魔はただの悪魔…勝手にどこかへ散らばるだろうよ」

>フィフス・バベルには、避ける時間がない!

光介「くそっ! これはヤバい!」

カハク「コースケ!?」

>しかし、呪殺は失敗した!

コダマ「ふぅー、びっくりさせないでよー」

キウン2「甘い」

>キウンの行動回数はまだ1回残っている!
ムドを再度発動!

ウィルオウィスプ「ナンダト!」

>ターゲットはまたもフィフス・バベル!

光介「2連続なんて、そんなのアリか!」

キウン2「死ねェェェ!!」

ウィルオウィスプ「コースケ!」

>フィフス・バベルは、避けることができない!

光介「こんなところで、終わってたまるか…!」

>呪殺…

カハク「コースケ…!」

>失敗!
フィフス・バベルへの呪殺は失敗した!

キウン2「2連続のムドが失敗だと…!」

ウィルオウィスプ「……」

キウン2「…ハッ!?」

>キウンが見た先には、ウィルオウィスプがいる。

キウン2「誰かと思えば、ウィルオウィスプじゃないか…そうだ、オマエも俺と同じ混沌を愛する悪魔だろ、そうだろ?」

ウィルオウィスプ「…タシカニ ウォレ カオスナ アクマ」

キウン2「な、なあ、助けてくれよ、頼むよ。そしたら総司令に言って、お前を特別にニヒロの幹部にしてやるから!」

ウィルオウィスプ「……」

キウン2「ほら、俺、キーラ守るくらいの悪魔だから、ニヒロの中じゃ顔が広いし、総司令にそう頼んでやることもできる! ここの連中を部下にできるんだぞ? いいだろ?」

カハク「アイツ…いきなりウィルに何言ってんの!?」

キウン2「なあ、頼むよウィル! 俺はこんな所でやられるわけにはいかないんだ…創世をきちんとこの目で…」

ウィルオウィスプ「ウォレ…ヲ」

キウン2「…え?」

ウィルオウィスプ「ウォレヲ ウィルッテ ヨンデ イイノハ」

キウン2「…え? え?」

>ウィルオウィスプは気合いを込めた!

ウィルオウィスプ「ウォレノ ナカマ ダケ!」

光介「ウィル、頼むっ! それで最後だ!」

ウィルオウィスプ「キウン! ウォマエハ ウォレノ ナカマジャ ナイゾ!」

キウン2「く、くそぉぉぉぉぉぉ!!!」

>ウィルオウィスプの気合い付き九十九針!
キウンに大ダメージを与えた!

>キウンは倒れた…

キウン2「最弱の…クセに……この、俺、を………!」

ウィルオウィスプ「ウォレ タシカニ ヒトリジャ サイジャク」

キウン2「ただの…鬼火の、ぶんざ、い……で………!!」

ウィルオウィスプ「デモ ミンナト イッショナラ サイキョウ! ウォマエ サヨナラ」

キウン2「………」

>最後のキウンは消えた…

光介「ウィル!」

カハク「ウィル! 大丈夫? 変なことされなかった?」

ウィルオウィスプ「ウォレ ゲンキ ハツラツ! リポビタンC!」

コダマ「なんか違う気がするけど、なんにもなくてよかったよー♪」

ピシャーチャ「…(ざわざわと嬉しそうにしている)」

ウィルオウィスプ「ウォレヨリ コースケ ダイジョウブ ダッタカ?」

光介「ああ。さすがにムド2連発には肝を冷やしたけど…運が良かったみたいだ」

ウィルオウィスプ「コースケ ブジ ウォレ ウレシイ!」

カハク「あたしもうれしっ☆」

コダマ「ボクもー」

光介「こ、こら、お前たち…!」

>仲魔たちは、フィフス・バベルに群がってきゃっきゃしている!

光介「ちょ、嬉しいって思ってくれるのは俺も嬉しいけど、キーラ取らなきゃ…」

カハク「あ、そうだったわね」

コダマ「これだよねー?」

光介「ああ…これで緑のキーラをゲットだ。残るキーラは2つ!」

カハク「ここが一番めんどくさいトコだって言ってたけど…あとはどんな感じなの?」

光介「マガツヒ貯蔵庫であんなふうに邪魔されることは、もうないんだ。自分でスイッチを操作して、その先を進んで宝物庫へ行くだけだよ」

コダマ「ボスはー?」

光介「もちろんいるけど、そんなに強くない。キウンさえ片付けてしまえば、ここはもうすぐ突破できるんだよ」

カハク「そっか、それならイライラさせられずにすみそうね」

光介「じゃあ、行こう」

ウィルオウィスプ「………」

>ウィルオウィスプは、キウンが消え去った場所をじっと見ている。

光介「ウィル?」

ウィルオウィスプ「…? ア」

光介「どうか、したのか?」

ウィルオウィスプ「キウン ウォレニ タスケロ イッタ」

カハク「それっぽい話は聞こえたけど…それがどうしたの?」

ウィルオウィスプ「デモ ウォレ サシノメシタ」

カハク「当たり前じゃない! 敵なんだから」

ウィルオウィスプ「キウン ヤマ。 ウォレ ゲドウ。 シュゾク チガウケド カオスケイノ アクマ」

カハク「……」

ウィルオウィスプ「コースケ ウォレ フシギ」

光介「…ん? なにが?」

ウィルオウィスプ「キウン プライド ステテマデ ウォレニ タスケ モトメタ。 ソレ ナゼダ?」

カハク「そんなの、命が惜しいからに決まってるじゃない。今までさんざん邪魔してきたクセに、ヤバくなったら助けろなんて、虫がよすぎるわ」

ウィルオウィスプ「ウォレモ ソウ ウォモッタ。 デモ ナントナク… チガウ キモ スル」

光介「……」

ウィルオウィスプ「キウン サイゴマデ ニヒロ ウラギラナカッタ。 ウォレタチノ ナカマ ナルトハ イワナカッタ」

光介「確かにそうだね」

ウィルオウィスプ「ニヒロ ソンナニ イイトコ ナノカ? ウォレ ナンダカ ワカラナイ…」

カハク「なによアンタ。もしかしてニヒロがいいトコとか思ってるんじゃ…」

光介「カハク、ちょっと待ってくれ。そういうわけじゃないんだよ」

カハク「…そうなの? あたしには、ウィルの気持ちが揺れてるように思えるわ」

光介「キウンは最後まで、ニヒロ側の悪魔として戦った。命乞いをするのでも、俺たちの仲魔になろうとするんじゃなくて、ニヒロ側にウィルを引っ張り込もうとした」

コダマ「同じことなんじゃないのー?」

光介「いや、違う。キウンにとって、ニヒロという場所は…きっと、俺にとってのお前たちのような場所だったんだろうって思う」

カハク「…ゴメン、ちょっと意味がわかんないわ」

光介「俺たちは、いっしょにいることでこの世界を生き抜くことができてる。お互いが、大切な存在だろ?」

カハク「うん」

コダマ「そだよー」

ウィルオウィスプ「ウォレモ ソウ」

光介「キウンにとっては、ニヒロっていう場所がそうだったんじゃないかっていうことさ。失いたくない場所だったんだよ、きっと」

ウィルオウィスプ「ダカラ ウラギラナカッタ ノカ?」

光介「さっき、ウィルが俺たちを裏切らなかったように、ね」

ウィルオウィスプ「ソウ カ…」

光介「この世界でのほほんと生きてて、マガツヒを食らいたくなったら弱いヤツを襲う…そんな悪魔たちと戦うことも多いけど」

カハク「……」

光介「ここにいる連中は違う。ニヒロを、氷川を守るっていうことは、彼らにとっては『譲れないこと』なんだよ」

カハク「ゆずれないこと…」

ウィルオウィスプ「……」

光介「でも、俺たちだって進まなきゃいけない。みんな一緒に、生きていかなきゃいけない。それもまた、譲れないことだろ?」

カハク「それはもちろんそうよ」

ウィルオウィスプ「ウン」

光介「これから先、そういう『譲れないこと』がぶつかって戦うことが何度もあるんだ。割り切れなくて、納得もできないだろうけど、それは乗り越えなきゃならない」

ウィルオウィスプ「……」

光介「戦うことで生まれる割り切れないもの…それを乗り越えることが、勝った者の義務だと俺は思う」

カハク「…勝った者の、義務…」

ウィルオウィスプ「…ウォレ」

光介「ん?」

ウィルオウィスプ「ウォレ イマ ハッキリ ワカッタ キガスル」

カハク「何が、わかったの?」

ウィルオウィスプ「ウォレ イマ キモチ モヤモヤ。 デモ ソレヲ ノリコエルノガ サイキョウ!」

光介「……ああ」

カハク「…」

ウィルオウィスプ「ウォレ サイキョウダカラ メソメソシナイ マエニ イッタ。 コレカラモ ソレ カワラナイ」

光介「最強だもんな、ウィルは」

ウィルオウィスプ「ウォレ メソメソシナイ! ソシテ クヨクヨシナイ! ソレガ サイキョウ!」

カハク「ウィル…」

光介「メソメソしたり、クヨクヨしたり、いろいろあるのが生きるってこと…でも、それを乗り越えて進まなきゃいけない」

ウィルオウィスプ「ウォレタチ ミンナ タノシイセカイ ツクル!」

光介「ああ。気持ちがしんどい時は、みんないるんだ。打ち明けて、聞いてもらえばいい」

ウィルオウィスプ「イマミタイ ニ カ?」

光介「うん。俺もカハクもコダマも、ピシャーチャだっているさ。いつもはマイペースなコダマだってそこで体育座りして聞いて…」

コダマ「すぴー」

光介「あ、寝てたのか」

ウィルオウィスプ「ウォレ コダマ ネテテモ イイ。 ソレガ コダマ」

光介「ウィルはずいぶん、大人になったんだなあ」

ウィルオウィスプ「デモ ハナチョーチン ダシタ バツ! コレ ウォシウォキ!」

コダマ「んー?」

ウィルオウィスプ「クラエ!」

>ウィルオウィスプは、コダマをくすぐり始めた!

コダマ「っきゃー!? いきなり、なん…きゃははははははははは!!!」

ウィルオウィスプ「イケブクロノ オカエシダ!」

コダマ「ちょっ、やめてよー! 寝ててゴメンってばー! にゃはははははは!!」

>コダマはくすぐられて悶絶だ!

コダマ「ね、ちょっ…! やめ…!」

ウィルオウィスプ「ウォレノ ヒギ オモイシレ!」

コダマ「くすぐりの秘技って、意味わかんな…ぎゃはははははははは!!」

>コダマはくすぐりから逃げようとする!
しかしウィルオウィスプは着実に追い詰める!

光介「…あらら」

>ウィルオウィスプとコダマは、フィフス・バベルから少しずつ離れていく。

光介「…まあ、しばらくはほっといていいか。落ち着いたら、残りのキーラを探しに行こう」

カハク「……」

>カハクは、その様子をじっと見ている。

光介「どうした?カハク」

カハク「…あたし、正直今まで…いろいろ考えてるのはあたしだけだって思ってた」

光介「…」

カハク「コダマはいつもあんな感じだし、ウィルはただのケンカ友だちだと思ってたから…でも、そうじゃなかったのね」

光介「ウィルの意外な一面を見た…ってとこ?」

カハク「うん。あたし、さっき『ウィルの気持ちが揺れてるみたいに思える』なんて簡単に言っちゃった。なんだか恥ずかしいわ」

>カハクの表情は、少し落ち込んでいる。

カハク「ねえ、コースケ」

光介「ん?」

カハク「残りのキーラを取りにいくのは、アレが落ち着いて…」

>今もくすぐり、くすぐられているウィルオウィスプとコダマを見る。

カハク「あたしがウィルに謝ってからで、いい?」

光介「…ああ、もちろんいいよ。ちゃんと待ってるから」

カハク「ありがとう」

>カハクは、嬉しそうに宙返りをした。

>その後、くすぐりは収まる。
カハクは、ウィルオウィスプにちゃんと謝った。

カハク「ウィル、ごめんね。気持ちが揺れてるなんて、言って…」

ウィルオウィスプ「ウォレ キニシテナイゾ。 デモ アヤマッテクレテ アリガトウ」

>お互いに頭を下げた。

ウィルオウィスプ「コースケ ノコリノ キーラ トリニイクゾ!」

光介「ああ。それじゃ、いっちょがんばってこーかっ!」

仲魔たち「おうっ★」

>4/5話へ続く…


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第10話:ニヒロ機構~イケブクロ2:2/5

★2/5話 みたらし団子とイジワルスター★

>フィフス・バベルは、ニヒロ機構ターミナルへ戻ってきた。

コダマ「おかえりぃ!」

光介「お待たせ! みたらし団子、手に入れてきたよ」

コダマ「わーい!」

カハク「…これが、みたらし団子…」

ウィルオウィスプ「コースケ コレ ドコデ ゲット? ウルィ?」

光介「ギンザ大地下道のガラクタ集めマネカタにもらおうと思ったけど、さすがに食べ物は保存がきかないだろうから…」

カハク「だから?」

光介「ターミナルから続いてる、別の世界から持ってきたのさ」

カハク「別の世界…?」

光介「まあ、言ってみれば受胎が起こる前の東京みたいな感じなんだけどね」

コダマ「ね、ね、まずは食べようよー! ボクもう、ガマンできないよー!」

光介「あ、そうだね。んじゃ食べようか」

>フィフス・バベルは、みたらし団子を2パック取り出した。
1パックにつき、団子が3本入っている。

光介「タレが落ちるから、気を付けて食べてな」

コダマ「はーい!」

カハク「タレって、茶色いのね…」

ウィルオウィスプ「イタダキマス!」

ピシャーチャ「…(ざわざわと嬉しそうに団子を手に取る)」

>フィフス・バベルたちは、みたらし団子を食べた。

コダマ「おいしーい!」

カハク「おいしいわ!」

ウィルオウィスプ「ンマイ!」

ピシャーチャ「…(ざわざわとうまさを表現している)」

光介「そっか、喜んでもらえてよかったよ。カハクとウィル、ピシャーチャは初体験だと思うけど…」

カハク「全然問題ないわ。っていうより、おいしい!」

ウィルオウィスプ「ウォレノ ヨソウヲ コエル ウマサ!」

ピシャーチャ「…(ざわざわとうまさを表現している)」

光介「あはは。 ターミナルで食べる、っていうのがちょっと風情がないけど…まあ、おいしいっていうんなら問題ないか」

カハク「甘辛いってこういう感じなのね…あたしてっきり、わさびや辛子と砂糖を混ぜてるのかと思ったわ」

コダマ「そんなことしたらマズいに決まってるじゃないかー。これがみたらし団子だよー、おいしいよー★」

ウィルオウィスプ「コダマノ ハイテンションノ イミ ヨクワカッタゾ! チョコトハ マタ チガウ ウマサダナ★」

ピシャーチャ「…★(ざわざわとうまさを表現している)」

>フィフス・バベルと仲魔たちは、みたらし団子を堪能した。

光介「…あ」

>フィフス・バベルは団子が入っていたパックを見る。
1体1本だったので、団子はまだ1本残っている。

光介「あと1本残ってるけど…お前たち、どうする? 俺はもういらないけど」

コダマ「…!」

>1本の串には、団子が3つ刺さっている。

コダマ「これじゃ、団子1個ずつってわけにもいかないねー」

ウィルオウィスプ「ジャア ウォレノ ブン カハクニ ヤル」

カハク「えぇ? いいの?」

ウィルオウィスプ「オベイ ヨア マスター ト イウヤツダナ」

光介「レディファーストだろ…何がどう間違って、メタリカの曲の歌詞になっちゃってるんだよ」

ウィルオウィスプ「ソウダッタカ? ウォレ カンチガイ」

>ウィルオウィスプはそう言いながら、もじもじしている。

コダマ「んじゃ、ボクもカハクにあげるー★」

ピシャーチャ「…(ざわざわとカハクにうなずいた)」

カハク「え、でも…みんな、いいの?」

光介「みんなああ言ってるんだから、素直にもらっておきなよ、カハク」

カハク「う、うん…」

>戸惑いながらも、カハクは最後のみたらし団子を手に取った。

>そして食べる。

カハク「おいし~♪」

コダマ「よろこんでもらえてボクも嬉しい★」

光介「じゃ、カハクがそれ食べたら出発しよう。ニヒロ機構を、一気に駆け抜けるぞっ」

ウィルオウィスプ「……」

>おいしそうに団子を食べるカハクを見ながら、ウィルオウィスプはしばらくもじもじしていた。

>その後、ターミナルを出た一行は、中央広場に出る。
その真ん中には、キーラをはめ込むための台座が4つある。

光介「残り3つのキーラを集めてあそこにはめれば、氷川への道が開けるよ。まあ、それまでにいろいろと仕掛けがあるんだけどね」

コダマ「そういえば、前もそんなこと言ってたねー」

カハク「どんな仕掛けなの?」

光介「ここから先に進む扉があるんだけど、そこを進むとマガツヒ貯蔵庫に出る。そこにあるスイッチを操作して、キーラが保管されてる場所へ進んでいくんだ」

コダマ「スイッチかー。確かにめんどくさそーだね」

光介「心配いらないよ。俺はもうその仕掛けがどんなものかわかってるし、問題はボス…それも、これから行くボスだけだから」

カハク「そうなの?」

光介「ああ。まずは一番めんどくさいところから行こうと思ってるからね」

カハク「最初に、めんどくさいところから終わらせようってことなのね」

光介「うん。その方が後が楽だから…んじゃ、行こうか」

コダマ「はーい」

カハク「わかったわ」

ウィルオウィスプ「ウォ ウォレモ リョーカイ」

ピシャーチャ「…(ざわざわとうなずいた)」

>地下12階。
マガツヒ貯蔵庫で、夜魔キウンにスイッチを操作されてしまう。

>そのせいで、先に進めなくなってしまった。

カハク「なんなのよ、アイツ!」

光介「これが、めんどくさい原因さ…ここは最初、スイッチはみんな青なんだけど、キウンに操作されて結局全部赤にされちゃうんだ」

コダマ「進むにはどうしたらいいのー?」

光介「全部青に戻して進めばいいだけなんだよ。ただ、ぐるぐる歩き回らされるのもあって、最初はすごくめんどくさく感じちゃうんだよね」

カハク「そうなの…なんだかコースケが落ち着いてるの見たら、イライラしてるのがバカみたいに思えたわ」

光介「冷静になってみれば、実は意外と大したことないんだよ。だから、こうやって歩き回ってスイッチを戻していけば…と」

>フィフス・バベルは、キウンに操作されたスイッチ3つを青に戻していく。
先に進めるようになった。

光介「これでいい。あとは、もうちょっとだけキウンに付き合ってやらなきゃならないけど、まずは進もう」

カハク「コースケが言ってた通り、ここは確かにめんどくさいわね…でも、あとちょっとなんでしょ?」

光介「ああ。キウンを倒せばこのめんどくささも終わるしね。じゃあ、行こう」

>フィフス・バベルたちは先に進んだ。

>そして緑の宝物庫へ。
宝箱がある。

光介「これを開けると…」

>中身は空っぽだった。

コダマ「あれ?」

カハク「ここに、キーラっていうのが入ってるんじゃないの?」

光介「ここのは既に、キウンが持ち出してるんだ。さあ、外へ行こう」

>宝物庫から出た。
すると、何者かが現れる。

>それは夜魔キウンだった。

キウン「俺は、夜魔キウン…」

カハク「出たわね、イジワルスター!」

光介「確かに星の形してるけどなあ」

キウン「悪いがキーラは渡せない。あきらめるんだな」

>そう言い残し、キウンは逃げ去った。

カハク「コースケ!逃げたわよ!」

光介「もちろん追いかけるぞ」

>キウンの後ろ姿を追い、フィフス・バベルたちは少し広いスペースに出た。

カハク「…ここ、さっきも通ったわよね?」

光介「ああ。扉がたくさんあるけど、最初は全部閉じられてるんだ。だから書くのも省略してたんだけど…」

コダマ「最初は、ってことは、今は開いてるのー?」

光介「実はこの中のどれかに、本物のキウンたちがいるんだよ」

カハク「それを探せっていうの!?」

コダマ「間違えたらどうなるのー?」

光介「ハズレのキウンや、妖精ケルピーとかと戦うことになるんだ。でも、大丈夫。あいつらの場所は…」

>フィフス・バベルは、この場所に入ってから3つ目の、左側のドアを開けた。
そこには3体のキウンがいる。

キウン「そうだ…俺が正解だ」

光介「な?」

コダマ「コースケすごい!」

光介「記憶が残ってるとはいえ、ここは間違えることもあるからなあ。当たっててよかったよ」

カハク「なーに? もしかして当てずっぽうだったの?」

光介「半分は、ね★」

コダマ「でも結局当てたんだからすごいよ!」

カハク「そうね。あとはコイツらを倒すだけなんでしょ?」

光介「ああ! 今までめんどくさくされたお礼、たっぷりしてやろうぜ!」

カハク「わかったわ!」

コダマ「ボクもがんばるー♪」

ウィルオウィスプ「……」

光介「おい、ウィル。どうした? もう戦闘が始まるぞ!」

ウィルオウィスプ「ウ! ワ ワカッテル ゾ」

光介「どうしたんだ? ぼおっとして…みたらし団子で、腹壊したのか?」

ウィルオウィスプ「コ コースケ シンパイショウ! ウォレ ハラ ナイゾ! ダカラ コワレナイ!」

光介「まあ、そうだけど…大丈夫か?」

ウィルオウィスプ「ウォレ モーマンタイ! イツデモ イケルゾ!」

光介「そっか。じゃあ行くぞ! キウンは破魔以外の魔法が効かないから、そのつもりでよろしくな!」

カハク「じゃああたしは、順番回しと回復ね」

コダマ「ボクはハマでも使っちゃおっかなー」

>夜魔キウン3体と戦闘開始!

ウィルオウィスプ「ウォ ウォレ… コレ ナンダ…? ドキガ ムネムネ…?」

>3/5話へ続く…


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アラヤの岩戸、突破!

真Ⅲマニクロのト書きを書く合間に、ペルソナ2・罪も進めてます。

タイトルにもあるように、アラヤの岩戸を突破しました。
現在、廃工場で弱い悪魔たち相手に戦ってます。

このゲームでは仲間(人間だけのパーティなので)との合体魔法を使って戦闘を終わらせると、装備しているペルソナが変異するというシステムなので、

今はがんばって、みんなの初期ペルソナを改ヴァージョンに変異させてるトコですね。

しかしこの作品、ぶっ飛んでます。
ぶっ飛び具合が、ライドウ対超力兵団を思い出します。

噂が現実になる町を舞台に、ペルソナを駆って事件を追いかける主人公たち…いいですねえ、ペルソナ!って感じです。

出演されてる声優さんもかなりの豪華さで、嬉しい限りですね♪

でも主人公の達哉くん、子安武人さんなんですけどクールすぎる!
悪魔との戦闘を終わらせた後、

「力の差は歴然だ。恨むんなら、自分を恨むんだな」

っていうセリフを言うことがあるんですが、これ聞いた時クールすぎて爆笑しました(笑)

達哉くん!キミほんとに高校生ですか!?っていう。
さらに、ホントにクールならいちいちそこまで言わないけど!?みたいな(爆笑)

あとは、舞耶役の矢島晶子さんですか。
久しぶりに女性っぽい声を聞いた気がします。最近はクレヨンしんちゃんでしか声聞いてませんでしたから。

戦闘しょっぱなの「ちょめちょめタ~イム♪」にも笑わせてもらいました(笑)
なにが?なにがちょめちょめなの!?みたいな(爆笑)


アラヤの岩戸に行く前、敵の幹部?であるキング・レオと戦ったんですけど、この声が中尾隆聖さんで燃えましたね!

中尾さんといえば「にこにこぷん」のぽろりや、アンパンマンの宿命のライバル・ばいきんまん、忘れちゃならないドラゴンボールのフリーザなどなど、俺が子どもの頃から活躍されてる大ベテランですが、

やっぱり素晴らしい役者さんですよ★
聞こえる声は同じなのに、役によって全然変わりますからね!

最近は深夜の海外ドラマでも吹き替えをなさってるみたいですが、また全然違う味を出されてて。
やっぱり声優さんは特別枠ですな。

俺が一番好きな声優さんは大塚芳忠さんなんですけど、やっぱりあの方にしても「理想に燃えた悪」を演技される時が好きですね。

若本規夫さんと壮絶な「悪の対決」をしてもらいたいな、などとひとりで思ってたりします。野沢那智さんと三つ巴ってのもいいかも。
我ながらすごいキャスティングですが(笑)


ペルソナ2・罪のテーマで書くつもりが、なぜか声優さんトークになってしまいましたが、とりあえず現在はそんな感じですね。

全員の初期ペルソナを改ヴァージョンに変えてから、蝸牛山に向かおうと思います。