デスマスクの旋律(1)
今回は皆様を霊界にご案内します(笑)。
「つのだじろう
」といえば、漫画家で心霊研究家、そしてドラマーである「つのだ☆ひろ
」(日本が生んだバディ・マイルスだ!?)の兄としても有名ですね。この本に収録されている「デスマスクの旋律(メロディー)」という作品を紹介しましょう。
「きみは音楽が好きですか? 深夜放送をじぶんでカセット・テープに録(レコ)ったりしますか?
これはミュージシャンやファンの中でごく秘かにささやかれている...恐ろしいカセットの話なのです!」
こんな冒頭文で始まるこの作品、100ページ近くにわたるボリュームを持ち、結構な読み応えがあります。作中、多少古い言い回しの言葉がありますが、修正はせずに、極力忠実に伝えてまいります(笑)。
さて、主人公の西神くんは学校と進学塾へも通っているロック好きの学生。レコード屋へ友人と買いに行くのは...
カセット、それもメタルテープです(笑)。1984年といえばまだカセット全盛ですからねぇ。そういえばTDKあたりが(作中ではSDK?)フレームまでメタル製という、重くて値段も高いメタルテープを発売していて、「ヘヴィメタルを録るならこのテープなのか?」と疑問に思ったりした覚えが...
新製品のメタルテープを購入した西神くんは、ちょうど発売記念セールということで抽選を引くことになりました。すると3等が当たり、賞品はミュージシャンの石膏マスクだそうで、好きなマスクを選べることに。
ここで登場、ロックの魔術師「デミ・アンドリックス」! 睡眠薬中毒で死んだ、すさまじいロック・アーティストなのです。西神くんはデミ・アンドリックスの石膏マスクを選んで持ち帰り、さっそく家のオーディオのインテリアに飾ります。
ゴキゲンな西神くんは、購入したメタルテープにFM放送を録音。パーソナリティの声をはずして曲だけをマメに録音していきます。ジャニス・ジョップリン、ジム・モリソン...そしてテープのアタマに別番組からブライアン・ジョーンズをツッコみ、なまじなレコード買うよりマブいテープができあがりました(笑)。
翌日テープを学校に持っていき、みんなに聴かせて得意げな西神くんなのですが、進学塾へ向かう途中の電車内で異変が起こります。
カセットから、録ったおぼえの無いメロディが聴こえてくるんです!
学校でみんなに聴かせたときには入ってなかったはずの不気味なメロディ...不思議に思っている西神くんですが、ここでハクい「女の子(スケ)」に一瞬見とれた途端、電車の急停車にあい、頭から出血という怪我を負ってしまいました。
なんとか進学塾にたどりついた西神くんは、塾の友人にキズのことを聞かれたので、その女の子(スケ)のことを告げます。
するとどうでしょう。何たる偶然か、その子が同じ塾に通っていたんです!
ハクいかどうかは皆様の判断にお任せします(笑)。名前は春木桜子、彼女を狙っているダチ連中はガッポリいるそうなんですって!
たまらず西神くんは彼女に話しかけますが、どういうことか、彼女は同じ電車には乗っておらず、2人が通学で使う電車はまったく路線が違うのです。何度聞いても彼女は「知らない」の一点張り。西神くんは「授業フケてどっか行ってたとか、バレちゃ具合悪いからバックレてるんだ!」と悪態付きます。
家に帰ってテープを確認してみますが、やはり不気味なメロディが入っています。ここから西神くんの不幸が徐々に始まっていくのです。不気味なメロディを聴くと、必ずどこかに春木桜子の姿があり、そしてケガを負うとか、とにかく悪いことが起こるようになりました。それも彼女は家の2階の窓や、水の中など、ありえないところから現れてしまうので、この子は幽霊じゃないかと疑うようになります。友人たちにその事を告げても、だれも信じてくれず、「西神はラッパ吹いてる」とシカトされていきます。カセットのメロディのことを言っても、だれも聞いてくれません。
幽霊だとウワサされる春木桜子も冗談じゃありません。西神くんに誘われるがまま、家に行って例の不気味なメロディを聴いてみるということになりました。しかし、何たることか、彼女にはそのメロディは聴こえないのです! 打ちひしがれる西神くんでした。
それからも西神くんの不幸はさらにエスカレート、生爪を剥がれたりと痛々しい状況になります。
春木桜子をしつこく問い詰めると、友人たちにはリンチにあい、彼女も泣き出す始末。
それでも疑うことをやめない西神くんは、例えば夢遊病とか、彼女自身が認識していないうちに行動を起こしているのではないか? と考えるようになります。そこで彼女の家の近くの病院をあたっていく作戦に出ました。(なぜか)春木桜子の写真を持って聞いて回るのですが、数件回ってもなかなか手がかり無し。最後に訪れた精神科病院で、やっと彼女のことを知る人がいました!
しかしここで衝撃の事実が!
そう、彼女は3年前に亡くなったというのです!
春木桜子は幻か? 不気味なメロディの正体は? そしてデミ・アンドリックスって何?(笑)
...これでやっと50ページ分くらいかな...
結構長いです。次回に続きます。
ステージ配置について
地味メタボリXでは、昨年末ごろから、ライヴにおけるステージ上の配置についてこだわってみています。
上の写真では分かりにくいかもしれませんね。どういうことかというと...ちょっと説明しましょう。
最近のライヴ会場のステージでは、下のような機材配置になっていることが殆どだと思います。
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Drum
B.amp G.amp
-----客席------
それが、かつてジミのステージでは下のような配置になっているんです。
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G.amp B.amp
Drum
-----客席------
うーん。こう書くと違いが分かりにくいですね(笑)。
なにげにGアンプとBアンプを左右入れ替えていますが、大事なのはソコではありません(笑)。
つまりポイントは、ドラムキットがアンプより前面に配置されているんです。
ジミのステージ写真で、このような配置は数多く確認できます。
ジミに限らず他のアーティストでも、この時代はドラムキットが前面にある写真をよく見かけます。おそらく、昔はPAシステムがまだ発展途上であり、ドラマーがGアンプ・Bアンプより後ろに配置されると、フロントへの出音がモニターできなかったのではないかと推測されます。
時代と共に、ドラマーの位置はアンプより後方に変わっていったようですが、それにはおそらくPAモニター機材発展の歴史と、フロントマンが自由に動き回れるように...という意図もあってのことかも知れません。
でも、ドラマーだって脇役ではありませんから、後ろに追いやるというのは如何かとメタボリ番長は思ってしまいます。
地味メタボリXがこの配置を始めに要請したのは、昨年末の本町マザーポップコーンでのことでした。いざドラムを並べてみると、「まるでドラムクリニックみたいやな!」と皆で失笑。確かに近年のステージ配置から比べると、ドラマーが目立って見えるんですよね。
しかしこの配置、実践してみると、色々利点があることが分かりました。
(1)ギタリスト&ベーシストにとっては、ドラムキットがすぐ隣にあるので、叩く音がよく聞こえる。
(2)ドラマーにとっても、アンプの音が後方からダイレクトに聞こえてくる。
(3)メンバーの位置関係が近くなり、演奏にガッツが入り一体感がでる。
ね! このようにいい所づくめなんです。従来の配置だと弦楽器チームはドラムの3点(スネア、バスドラ、ハイハット)をモニターから返してもらったりする事がよくありましたが、そもそもアンプの出音が大きいので(笑)、ハウリングとの戦いになることが多々くありました。これで、モニターからの返しを抑えることが可能になる、という理屈ですね(ステージの規模とかにもよるんで、必ずしもとは言えませんが)。
しかしこの利点、特に(3)がバンドとしては大きなメリットかと(笑)。
各ライヴハウス様にも、こういうスタイルもアリって事を理解して頂くべく、地味メタボリXではこの配置を出来る限り推奨していきたいと思っています。
みなさんも機会があれば、ジミのステージ写真をこういう視点でチェックするのもイイのではないでしょうか。初期から後期にかけての殆どのステージで、こういう配置がなされていることに気が付くはずです。
炎のギタリスト ジミ・ヘンドリックス
ちょっと変わったDVDを紹介しましょう。これは2000年頃に製作された劇場未公開映画ということで、ジミの短い生涯をウッド・ハリスという俳優さんが演じる伝記モノとなっています。
映画の冒頭は1970年9月のイギリスでジミのインタビューシーンで、ジミの生い立ちから渡英、そしてデビューし成功していくいきさつを回想していくという形で始まっていきます。ジミ本人もそうですが、バンドのメンバーや関係者達もすべて役者さんです。ジミ本人の演奏シーンなんて決して期待して観てはいけません(笑)。
しかし、演じ方は半端無いと思いました。特にジミのしゃべり方やちょっとした仕草など、このウッド・ハリス氏は実によく研究したのではないかと思います。また、メンバーやマネージャー等、周りの人々も結構似ており、見てて楽しいです。ちゃんとチャス・チャンドラーの英語はイギリス訛りになっています(笑)。マイケル・ジェフリーも、写真でよく見るスーツにサングラスというファッション。あと、ミュージシャンでは、ちょっとだけしか出ませんがリトル・リチャードの髪型、エリック・クラプトンのもみあげ、バディ・マイルスの体型とキュートな上目遣いあたりがオススメに笑えますよ!
演奏シーンもモンタレーやウッドストックなど、衣装や機材も忠実に再現しています。サウンドの方は後からのカブせと思われますが、ギターの弾き方やステージアクションもきっちり演じています。例えばモンタレーでは「Wild Thing」の前のジミのMCとギターのフィードバック、でんぐり返りからギター燃やしと破壊シーンもあります。すごいのはカメラワークや照明も、ジミ本人のライヴ映像に忠実で、よくもここまでやったもんだと思います。
まあ、「そもそも本人じゃない!」ってのは置いといて、特に残念だったのは、ジミ本人が作った曲は一切使われていないところですね。「Purple Haze」や「Foxy Lady」は無く、カバー曲である「Hey Joe」、「Like A Rolling Stone」、「Wild Thing」、「All Along The Watchtower」といったところが使われています(ジミの演奏バージョンではありませんが)。恐らくこの映画、版権側からは公認されていないのでしょう。
でも「Star Spangled Bannar」は何といってもアメリカ国歌なので版権はありません。ちゃんとウッドストックの再現シーンで登場していました。ステージにラリー・リーが見あたらないのは、まあ許容します(笑)。衣装も野外のセットも再現、まさにウッドストックの名シーンが.....あれ?
何ということでしょう。ユニヴァイヴは調達できなかったのでしょうか。どうやらワウ→ファズ→ワウの順に接続しているようですが、これはどんな使い方をするのでしょうか(笑)。うーん、ファズフェイスが赤色なのまで同じなのに、これは大きなマイナスですね。
他には、本人映像アイテムが無いステージシーンも、なかなか考えられたうえで再現されています。クラプトンとの共演とか、バンド・オブ・ジプシーズの終焉(ジミが演奏できなくなるシーン)など。特に、黒人運動の指導者であったマーチン・ルーサー・キング牧師の死を追悼する、長いインストゥルメンタル演奏のシーンは印象深いものがありました。
色々頑張って忠実に再現しているので、ある程度ジミの映像を見た方は、この再現具合を確認できますし、ほとんどジミに触れたことの無い方でも、ジミのエピソードや生き様を知るための手ごろな資料として、楽しめる映画だと思いました。
できれば、ドキュメンタリー映画「ジミ・ヘンドリックス」を観てからの鑑賞をオススメします(笑)。こっちは本人映像ですので。













