先月は『AKI AgentAngel』の制作・上映が余りにも慌ただしく、危うく2019年から続けてきた「月に一度は劇場で映画鑑賞」が途切れてしまうところだった。そこで月末を間近に控えた26日、仕事帰りにいつものイオンシネマ西風新都に足を運んだ。鑑賞した映画は『アンダーニンジャ』。演出は『女子ーズ』(!)の福田雄一監督。福田監督といえば、テレビドラマの『コドモ警察』『勇者ヨシヒコ』『親バカ青春白書』といった作品における、スラップスティックと言おうか、不条理とバカギャグが絶妙の均衡を保って展開する物語が自分にとっては弩ストライクで、好きな演出家の1人だ。『今日から俺は!』に於いても、昭和の世相をふんだんに盛り込んだ演出に好感をもった。
本作を鑑賞しようと思ったのは、確か年末に劇場で予告編を観たからではなかったか。もっともその予告編から本編の内容を把握できた訳ではなく、何か得体のしれない面白さを感じて、早くから鑑賞したいと思ってしまった。実際、先月も月末になってようやく劇場映画鑑賞が叶ったんだけど、当初は封切り間がないこの『アンダーニンジャ』を観るつもりが、娘も連れて行くことになり『366日』に変更になったいきさつがある(^^ゞ
そんなわけで、ギリギリながら自分の中では“鳴り物入り”で鑑賞した『アンダーニンジャ』だったが、観終わって、何と言おうか途方に暮れる自分があった。
まず、ストーリー展開が今ひとつ自分の頭の中に入ってこなかった。主人公・九郎(山崎賢人)は忍者組織NINの忍者で、謎の抜忍組織「UN(アンダーニンジャ」の動向を探るべく、講談高校に潜入する。この九郎を中心としたNINとUNの死闘が本作のメインなんだけれど、これは鑑賞後ネットの情報を得て書いているだけで、最初は九郎とUNの関係が今ひとつ掴めなかった。タイトルが敵対組織だなんて思わなかったもの。更に冒頭の九郎と大野(ムロツヨシ)とのアパートでの掛け合いは馬鹿馬鹿しいまでのしつこいギャグで、観客の笑いを誘っていたけれど、余りにも九郎の行動が不条理過ぎて、とても感情移入出来なくなってしまった。普通に考えてむかつくぐらい非常識な九郎の行動をギャグにするセンスは、『今日から俺は!』における、もはやイジメの域に達した三橋(賀来賢人)の非常識且つ卑怯な言動に匹敵して、どうも乗れなかった。同じ非常識さでも『勇者ヨシヒコ』みたいに設定世界自体が不条理であれはまだ観られるが、少しでも現実を匂わせる世界でやられたらたまらない。それもまた、本作に入り込めない要素の一つだった。
そして九郎の彼女然と登場する不良っぽくバカっぽい女子高生の野口。この役を演じるのは今や「大御所」「昭和の女性」の浜辺美波である。彼女「らしくもない」パッキンで、且つ「らしくもない」軽い演技を披露する。まあ後半になるにつれてその演技自体は重くなってくるんだけどね。それにしても、この役を浜辺美波にさせる意味があったのか。彼女にとっては新境地と位置づけたのか、実に嬉々として演じているんだけれど、なんかねぇ……私にとっては「浜辺美波の無駄遣いィ!」って感じたね。もっと新進気鋭の役者さんでもよかったんじゃないかな。少なくとも彼女をパッキンにしてまで演じさせる役でもなかったと思うよ。
思いがけなかったのは、UNの山田役で、我が“心の”「リアルアクションヒロイン四天王」の1人・山本千尋が出演していたことだ(後の3人は武田梨奈・清野菜名・山本舞香(^^ゞ)。しかも敵役にしてラスボス的な最強の女忍者を演じていた。その強さたるや「くノ一」なんて呼び名が似合わないほどの最凶ぶりであった。ただ、今までの『太秦ライムライト』や『BLACK FOX』等で魅せた、華奢ながら健気に闘う彼女のイメージを翻して、実にふてぶてしく、且つ感情移入を排した無機質ぶりが目立った。それに少し太った? なんだかしばらく彼女が山本千尋って気づかなかったよ。いずれにしてもこの役は、むしろ同じ「山本」でも山本舞香の方がツンデレで似合っていたかもしれない(^^ゞ 彼女の演技や雰囲気は称賛に値するにしても……
くノ一で言えば、NINの鈴木を演じた白石麻衣がよかった(^^ゞ 精悍でシャープな顔立ちを持つ彼女は、アクションヒロイン、それもクールな役柄が似合うって、前から思っていた。原作がそうなのかもしれないが、浜辺美波同様、パッキンでなくてもよかったのにって思うけど(^^ゞ(^^ゞ クールで大怪我を負っても物怖じしないキャラでありながら、どう見てもさえない歴史小説家・吉田昭和(佐藤二朗)を密かに慕っているという設定も心をくすぐる(^^ゞ 彼女はピンでアクションヒロインを演じて欲しいくらいだから、本作をステップに、映画でもドラマでもいいから、かっこいいヒロイン役で主役を張ってほしいものである。
忍者同士のアクションの物語と思いきや、いきなり講談高校校内における阿鼻叫喚の大殺戮劇や、講談高校地下の『トータルリコール(シュワちゃんの方)』の火星地下を思わせる一大空間、果ては宇宙の人工衛星に至るまで、後になればなるほどとてつもなくデカいストーリーに展開していく。そんな中で主人公の九郎と山田の死闘が繰り広げられるんだから、この作品が特上のエンターティナーであることは間違いないのだろう。そして涙を誘うラストも用意されている。でもなんだかスカッとしなかったなぁ……
福田監督は確かに好きな監督なんだけど、そのさじ加減一つで「おもろい」が「不愉快」に変わってしまう危うさがある。特に主人公の言動の不条理さのバランスが崩れたら、観ているこちらがおちょくられているような不快感を覚える。『コドモ警察』のように登場人物みんなが馬鹿馬鹿しかったり、『親バカ青春白書』のように登場人物みんなが優しかったり、『勇者ヨシヒコ』のように登場人物みんながいい加減だったりしたらいいんだけど、どこか正気なターゲットが中にまじっていると、途端本作や『今日から俺は!』のように、不快に感じる場面を観てしまうことになる。まあ飽く迄私感なんで、読み流してもらっていいけどね(^^ゞ
まあ、自分にとって『アンダーニンジャ』は期待したほどではなかったけど、それは個人の感想であって、作品自体は鴑を過ぎた欲張りなエンターティメント作品に仕上がっていたと思う。キャラも立ってたし、続編もあり得るかな❓
ミシンと手縫いどっちが得意?
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