先日は「男はつらいよの日」にかこつけて、我が"寅さん体験"と共に、観賞した併映(同時上映)作品まで言及した。当時は二本立てが当たり前で、今思うと大変贅沢な時代だった。
さて、全50作のうち最終作のみ"ロードショー公開"(当時一本立て上映をこう呼んでいた)で、それ以外に併映作品があったわけだが、49本ともなると、とても一シリーズではまかないきれない。それでも晩年の『釣りバカ日誌』のように、併走するシリーズも『サラリーマン専科』や『為五郎』等あり、その中でも異彩を放っていたのが、ザ・ドリフターズの『全員集合』シリーズだろう。
ドリフの映画は、松竹の『全員集合!!』シリーズ全16作品と、東宝の『ドリフターズですよ!』シリーズ全5作品が制作された。両社通じての最終作『正義だ!味方だ!全員集合!!』の公開が1975年の12月なんで、まだ怪獣映画くらいしか劇場観賞していなかった(時期的には『ゴジラ対メカゴジラ』『メカゴジラの逆襲』辺り)小学生時代の私が、映画館でドリフ映画を観賞するはずもなく、初見はテレビ放映だったと記憶している。一番印象に残っているのが、高校時代にテレビで観た『大事件だよ全員集合!!』(公開は1973年)で、その馬鹿馬鹿しさ、可笑しさたるや、トラウマ級の面白さだった(^^ゞ 何故"トラウマ級"なのかというと、その放送日は確か水曜日で、その日は授業の柔道でしこたま腹筋をさせられ、腹の筋肉がバキバキになっているところに、強烈な馬鹿馬鹿しいギャグが襲いかかり、笑う度に腹筋に激痛が走り、文字通り"泣きながら笑って"いたからだ。そんなある種「地獄」のような体験から、「ドリフ映画=悪魔的な面白さ」という思いが脳裏に刻み込まれた(^^ゞ

一方の東宝作品の方は、我が家に初めてビデオデッキ(それもベータマックス)が訪れた学生時代に、里帰りの折に『ドリフターズですよ!冒険冒険また冒険』(公開は1968年)をテレビ観賞したのが唯一の体験だが、確かに面白かったものの、松竹の『全員集合!!』シリーズと比べると、いささか物足りなかった。それは、松竹という映画会社の気性からは信じられないくらい、『全員集合!!』シリーズの方に"笑いの毒"を感じたからかも知れない(^^ゞ ちなみに件の『冒険冒険また冒険』は、その放映時に録画して、そのテープは未だ保管しているが、如何せん上述の通りベータマックス。デッキを失って久しい今となっては、再生は不可能だ(T_T)

『全員集合!!』シリーズの方は、BSの「BS11」(「ブンブンイレブンイレブンブン~♪」!(^^ゞ)が、数年前に全作品放映という奇跡のような企画をしてくれたおかげで、全話録画出来た! 本当に有り難い話だ! そのうち数話は楽しませてもらったが、まだ未見の作品もある。いつレコーダーにトラブルが発生するかわからないので、早いうちにディスク化せねば、と常々思っている。それもこれも"コピーワンス"なんて悪意に満ちたシステムの弊害だ(これがなければ取り合えすコピーが出来るのに……💢)。
この映像は、両社通じて第一作『なにはなくとも全員集合!!』のオープニング。流れる主題歌「ビバ・ノンノン」はかの大ヒット曲「いい湯だな」の元になった曲らしい。実にノリがいい曲だが、レコード化はされていないみたいだ……
『全員集合!!』の"笑いの毒"に触れるにつけ、改めて思うのは、今の世のメディアに対する"コンプライアンス"の弊害だ。イヤなら観なければいい。地上波だってチャンネル選択の自由があるんだし。そもそもメディアは、純粋なモラルよりも、その相手の影響力ばかりで規制したり野放しにしたりする。かつてのジャニーズ事務所タレントの「メンバー」呼ばわりだったり、黒澤明の映画に限っては"キ○ガイ"も"○食"も修正しないとか……やってることはメチャクチャだ。「角を矯めて牛を殺す」の教訓をもう一度噛みしめて欲しい。保身に走るな! 我が身が可愛ければメディアの世界から足を洗え!
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