2022年、1月〜3月期の「3ヶ月ワークショップ」。
いよいよスタートしました!!
今期は、
▶︎ベーシック
▶︎アドバンス
▶︎作品取組
の3クラス。
まず、先立って1月7日(金)にスタートしたのは、ベーシック クラス。
今期のベーシックは、15名の方々が集まってくださいました!!
3ヶ月ワークショップ:ベーシック クラス(2022年1月〜3月期)
▲15名の勇者たちを乗せて、“演技” という宝島へ出航です!!
その、第一回目。
前回から引き続き参加してくださっている方には、早速シーンワークを開始。
そして、初めての皆様には。
まずは、演技メソッドの土台から丁寧に積み上げていく作業を行いました。
「演技とは、行動である」
(コンスタンチン・スタニスラフスキー)
「演技の基礎は、行動のリアリティーである」
(サンフォード・マイズナー)
これら、演技法の父たちの言葉を丁寧に紐解くと。
そこから引き出されるのは、「基礎は、リアリティー」というワード。
つまり、
「演技とは、嘘をつくことではない。
『本当に、実行すること』だ」
という、最も重要なことを、いくつかの簡単なワークを用いて理解していただくところからスタート。
その結果。
全員が、一切演技をすることなく、「行動」を起こす……。
▲ベーシック クラス、スタートしました!!
では、これから。
ちょっとしたゲームを行います。
ぜひ、一緒にやってみてください。
今、あなたがいる場所で。
「赤いもの」を探してください。
そして、いくつ「赤いもの」を見つけられたか、数えてみてください。
ただし、制限時間は、10秒。
それでは、どうぞ!!
▲10秒以内に、赤いものをいくつ探せるか、やってみてください!!
終了〜!!
……いかがでしょう?
あなたはきっと、「赤いもの」を探すために、キョロキョロしたり。
その数を、指折り数えたりしたのではないでしょうか。
これが「演技」です!!
あなたは、「探す」という行動を起こしましたね?
もう一度、言います。
あなたは、「行動」を起こしましたね?
先ほどの、スタニスラフスキーの言葉。
「演技とは、行動である。」
演技=行動。
行動=演技。
つまりあなたは、すでに「演技」をしているのです!!
そして。
マイズナーの言葉。
「演技とは、行動のリアリティーである。」
あなたは、一切「演じよう」とせず。
本当に(リアルに)行動しましたね??
この時点で、演技メソッドの土台はきちんと実行されているのです!!
▲わーい、第一段階、達成!!
……って、こんな簡単でいいの??
……信じられないかもしれませんが。
演技とは、こんなに簡単なものなんです。
もし、これがどうしても理解できないのなら。
「演技」に対しての思い込み、固定観念が、すでに強固に出来上がってしまっているかもしれません。
演技とは、「演じよう」として行うものではありません。
「どう探そう?」などと、プランを立てなくても。
あなたはこうして、自然に、そして非常にリアルに、「探す」という行動=演技をやってのけてしまいました。
マイズナーは、
「演技とは、自然発生的に行われるもの」
だと言いました。
「探す」という行動を、「どう探そう?」とプランニングすることもなく。
「周囲から『赤いもの』を探す」という、具体的で実行可能な指令を脳に下しさえすれば。
あなたの身体は自然と動き。
行動=演技を、自然発生的に行うことができるのです。
▲モノを探す演技。
わざわざ「探してる風の演技」をしようとする必要なんて、ありません。
具体的に「何を探したいか?」を理解し、本当に実行すればいいだけです。
そうすれば、自然と身体は動き、それ相応の思いや感情が湧いてきます。
これが、キホンです!!
「でも、それって、役じゃなくて自分自身がやったことだよね?
演技って、役になることじゃないの??」
もちろん、その通りです。
しかし、まず土台として学ぶべきは。
「自分が、本当に行動する」こと。
これを学ぶことで、役と自分との境界線を消し去る(意識しない)訓練のスタートラインに立つことができます。
役になる、とは。
嘘をつくことではありません。
自分とは違う人間の行動を、強引に行うことではありません。
自分の心が動いていないのに、あたかも心が動いているフリをすることでも。
自分が信じていないのに、信じているフリをすることでもありません。
そうではなく。
気がついたら。
自分自身が、役と同じ行動を自然と実行している。
自分自身の心が、物語の中で、本当に動き。
役が信じるべきものを、自然と、自分自身も信じている。
そうやって、「役と自分との境界線をなくしていく」ことを、「役作り」といいます。
そもそも、境界線が消失していない状態というのは、結局、役に近づけていないということですから。
▲役と自分との境界線をなくすこと。
だから、役作りというのは技術が必要で、時間がかかり。
そして、それはプロの技となるのです。
境界線をそのままに、ただ「嘘をつくこと」が役作りなら、誰でもすぐにできてしまいます。
まずは、焦らず、そのスタートラインに立ち。
土台から、一つずつ、丁寧に積み重ねていくこと。
それが、演技法の訓練というものです。
(演技法に限らず、全ての「芸」や「技」は、そういうものですよね。)
こうして、スタートラインから一歩踏み出した受講生の皆さんには。
次に、ごく簡単な言葉を使って、相手を「見る、聞く」という内容に突入していただきました。
ここから、相手役とのコミュニケーションが始まります。
昨日学んでいただいたのは、「サブテキスト」や「状況」というものでしたね。
この「サブテキスト」が、リアルなコミュニケーションを生み出し。
「状況」が、自分自身が役へと変化していくために必要な要素となるのです。
▲焦らず、土台から一つずつ、丁寧に。
この「土台」の積み上げを、しっかりクリアできるかどうかが、これからの道を大きく分ける分岐点になります。
ここを踏み外してしまうと。
後で気がついたら、その進路は目標から大きく外れてしまっているという、悲惨な結果が待っています。
そこから引き返したり、軌道修正をかけるのは、本当に大変な作業です。
ところが、演技の学びというものは。
どうしても、道を外れたことに気づきづらかったり。
「もっとどんどん進んでも大丈夫じゃね?」と、先を急いでしまったりする。
でも、大抵。
ホラー映画の脇役キャラは、勝手に脇道に逸れたり、先を急いで。
結果、「退場〜!!」となりますよね。
そうならないように。
今は、とにかく焦らず、丁寧に。
それが、ハッピーエンドを手にする主人公が辿る道です。
▲焦って先を急いだり、勝手に脇道を逸れた脇役キャラクターの行手には……
大抵、こういうヤツが待ってます!!
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