看護師の経験を積めば積むほど「できる」ことは減っていくよね?
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
看護師どうしで話していると、経験を積んだ人ほど「私たちが、患者さんやご家族にできることって、ほんのわずかだよね」と言う。人によっては、「ほとんどないね」とも。
経験を積めば積むほど、「できる」ことが増えるんじゃないか、そんなふうに思っていたけど。
できるようになる技術の数は増えるけど、知ってる知識も増えるけど、それが増えれば増えるほど、看護師として一人前に近づけば近づくほど、私たちに「できる」ことは、ほんのわずかだと気づく。
不思議な話。
患者さんやご家族にとって、看護師ってどんな存在なんだろう。
もっというと、「どんな存在でありたいんだろう」この想い次第で、この想いに縛られたり、励まされたりするものみたい。
Facebookでご縁をいただいたお医者さんのたまごさんの投稿。
ひとは優しくされたら元気が出るんだなあと
ひしひしと実感しています。
初めは早くお迎えが来ないかと嘆いていた患者さんが、先生方と話すうちに元気にならんとね。ってニコニコ笑顔になるんです。
患者さんも恐らくもっと話したい気持ちになるのかな。
先生方と話すだけで生きるエネルギーが湧いてくるそんな感じです。
写真は、レトロなレストランと帰り路の朝顔。
あなたは、どんな看護師で「ありたい」ですか?
先生や指導者にどう相談していいのかわからないとき
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
多分、こんなふうに言ってしまうとき、というのは、これを言うだけで精一杯なんだと思う。
もう十分に頑張って、それでもなんともならなくて、こう言うしか仕方がないところまで、来てるっていうことなんだと思う。
なのだとしたら、今あなたに必要なのは「助けて」と、声に出して助けを求めること。
「どうしたの?」
「大丈夫?」を待つんじゃなくて、「助けて欲しい」と、あなたから伝えること。
本当に助けが必要で、本当に助けて欲しいのなら、動くのは自分。
助けてもらう覚悟と、助けてもらう人への礼儀。
あなたが、本気で助けを求めていて、あなたが助けてくれると信じてる人に、声をかけることができたら、その人はきっと助けてくれます。
私も、相談や助けを求めるのが苦手です。つい、これぐらいは、とひとりで頑張ってしまう。そんな自分に慣れてしまって、どう相談していいのか、わからない・・・。
けど、どう相談すればいいのかわからない、のなら、どう相談すればいのかわからない、と相談すればいい。
そんな経験をしました。
これまでに、たくさんの方に助けてもらいました。
結果、
もっと早く、助けてって言えばよかった。
信頼できる人に、頼ってみてください。
あなたが力を貸してくれると信じて、助けを求めた人を信じる。
その人の力を借りて、「私はこれを乗り越えられる」と、あなた自身を信じる。
あとは、行動するのみ。
あなたが、1番のあなたの味方であってください。^^
個別性のある看護計画を立てるために大切なこと
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
最近、ますます「看護」について、考えるようになりました。
ご縁をいただく看護学生さんたちの、おかげです。
私がご縁をいただく学生さんたちは、社会人を経験された方が多いです。
これまでに、今とは異なる環境で、お仕事をされてこられた方々が、私のこれまでの常識とは異なる視点で、看護を学んでおられることが、本当に新鮮で、刺激的です。
看護の対象は、「人」です。
その人にあった看護ができる、ということは、どれだけその人を把握できているか、ということが大きく影響します。どれだけ偏りなく、多角的にニュートラルに、対象を捉えることができるか。
把握できているか、なんていうと、おこがましいですが、どれだけ関心を寄せているか、どれだけ気にかけているか、という感じでしょうか。
っで、自分は、その患者さんにとって、どうありたいか。
これまでは、患者さんに「何ができるか」ということばかり、考えてきたように思います。
これが、悪いこと、なわけではないのですが、相手のことを親身に想える人ほど、「何かできる」のレベルが高く、
何かができているのに、
相手は感謝しているのに、
相手は、心から喜んでいるのに、
それでは、だめだ。
これでは、まだ足りない。と
「できなかったことにしてしまう」ことがあります。
本人は、自分を責め、
相手は自分の感謝の想いが届かないと、悲しむ、という・・・
誰もハッピーになれない事態。
そんな経験を重ねて「何ができるか」が、いちばん大事なことではないんじゃないのかな、と思うようになり、
学生さんたちと話す中で、自分を見つめ直す機会をいただき、「やり方」ではなく「あり方」を考えるようになりました。
どう、ありたいか。
私たちは、患者さんに必要な看護が何かを判断して、それを行うことが仕事です。
ただ、行う看護によって、最大の成果を出すには、「やり方」ではなく、「あり方」が大切になると思うのです。
どんなやり方なのか、の前に、
看護師として、人として、こんな存在でありたい、こんな自分でありたい、この想いが、あなたならではの「やり方」を生み出すのかな、と。
それが、あなたらしい看護なんじゃないかと、思うのです。
個別性のある看護とは、立て方や書き方を覚えるのではなくて、>>>こういうことを、話してもらえる関係になることで、だんだんとできるようになっていくものなんじゃないかな、と思います。^^
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看護過程のアセスメントの書き方特集〜ダメ出しされやすいポイント〜
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
アセスメントをするための準備が整ったら、次は、データ(情報)を読み取っていきます。
データ(情報)を読み取るとは?
・データ(情報)を解釈、判断する
・データ(情報)を分析する
・データ(情報)をもとに予測する
っで、このうちのダメ出しポイントになりやすいのが、2つめの「分析」
分析、というのは、データ(情報)から、なぜその状態、状況になっているのか要因を考えることをいいます。
例)
・体温が38度
→これは、基準値よりも<高い>です。分析というのは、なぜ体温が高いのか?その要因を探ること
・下腿に浮腫がある
→全身が正常に機能しているとき、浮腫はあらわれません。分析というのは、なぜ浮腫が出ているのか?その要因を探ること
・BMI(体重と身長から算出される、標準体重からの差を計算できるもの)が18
→これは、基準値よりも<低い>です。やせている、ということなんですが、分析というのは、なぜ標準体重に満たないのか、やせているのか?その要因を探ること
なんですね。
分析というのは、要因原因を確認する。
おっけ!何をすればいいのかはわかった!
っで、やってみると、
・どれが、患者さんに当てはまる要因なのかわからない
・要因、原因が見つからない
・要因、原因としてこれで、足りているのかわからない
などの疑問が出てくることがあります。
ここなんですよね。ヽ(;´ω`)ノ
わかると、できるの違い。
言い換えると、やってみて初めて気付く疑問、なので、これはやってみるまでわかりません。
あ、そうそう。
分析が甘い、というのは、「アセスメントが浅い」という表現で指摘されることも多いです。
アセスメントが浅い、と言われたことのある方は、次の対策必見!
がんばってやってみて、こんな疑問にぶつかったら・・・
対策の例をあげてみます。
・どれが、患者さんに当てはまる要因なのかわからない
→当てはまる可能性のあるものは、全部あげておきましょう。迷っていることについて、指導者に相談するといいです。相談するときには、「何に、迷っているのか」を添えると良いです。「どれが当てはまるのか、わかりません」と丸投げしないこと。
・要因、原因が見つからない
・要因、原因としてこれで、足りているのかわからない
→足りているかもしれないですし、足りていないかもしれません。それを自分で判断できないので、困っている。わけですので、
自信を持って「これでよし!」と思えるまで頑張って調べ続けるよりも、早めに指導者に相談するといいです。
ひょっとして、それで足りているのに、足りていないと思って、ない答えを探すのに、時間をかけてしまっているかもしれません。
2つめの「手がかりの見つけ方」を頼りに、ひとまず考えられる要因、原因をまとめたら、悩み続ける前に相談しましょう。^^
アセスメントをするうえで、大事なことは、<正解なアセスメントを提出できる>ことではありません。
アドバイスをもらいながら、少しずつ中身が充実することで、患者さんに適した状態の判断ができること。それによって、患者さんに必要な看護はなにかを判断できること。これが大切。
アドバイスをもらうのをためらって、いつまでも患者さんに必要な看護にたどり着けないよりも、たくさんアドバイスをもらうことで、結果として早くに、患者さんに必要な看護を判断することにたどり着けたほうがいいのです。
もちろん、なんでもかんでも、聞けばいい、ということではないのですが・・・
多分、私のブログにこられる、頑張り屋の学生さんは、相談できずに、自分でなんとかしようとして、困っていることが多いと思うんです。
自分で頑張ることも大切。
ただ、今の課題の先には「患者さんに必要な看護をする」という、看護学生としての課題があるよ、ということも、忘れてはいけないことを、お伝えしておきますね。^^
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「踏まえる」って、なにをどうすることですか?
ナースの先生、ローザン由香里です。
老年看護学の実習でアセスメントをするとき、老年期の特徴を踏まえてアセスメントするのは、鉄則ですよー、という話をしました。
その記事は、→こちら「老年看護学のアセスメントで個別性を出す方法」
が、そもそも、老年期の特徴って、どこでどう踏まえるわけ?という方へ。
アセスメントというのは、なにをすることを言うのか、というと、「患者さんの状態を判断すること」をいいます。
患者さんの栄養の状態がどうなのか?
患者さんの排泄の状態がどうなのか?
患者さんの活動の状態がどうなのか?
などを、判断するわけですが、良い状態であるとか、よくない状態である、と判断した後、
ほいでは、なんでそんな状態になっているの?ということを、確認するんですね。
(なぜ?を確認するのも、アセスメントの作業のひとつ、です)
なぜなら、原因となっている事柄がわかると、「原因となっている事柄」を減らしたり、なくしたりすることで、「よくない状態」を改善できる、という計画をたてることができるからです。
アセスメントをして、よくない状態なので、看護介入が必要だ、となったときの看護計画の中身が、
「原因となっている事柄を減らしたり、なくしたりすること」になる、ということです。
という作業の中の、「なぜ?を確認する」という場面で、老年期の特徴を使います。
要は、よくない状態になっている原因として、老年期の特徴が考えられる、ということです。
というわけで、勉強した「老年期の特徴」を使う場面は、アセスメントの中でも、栄養の状態が良くないとき、排泄の状態が良くないとき、活動の状態が良くないとき、など、なぜよくない状態なのか、【原因を考えるとき】です。
アセスメントするとき、老年期の特徴ををまとめたノートを、手元に開いて、作業を進めましょう!
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