老年看護学のアセスメントで個別性を出す方法 | 実習記録に振り回されない看護過程の学び方

老年看護学のアセスメントで個別性を出す方法

いつもありがとうございます。
ナースの先生、ローザン由香里です。




老年看護過程

アセスメントに個別性が出ていない、と言われたけど、どうやって個別性を出せばいいのか、わからない。。。


個別性って、なによ?って話、ですね。


老年期の患者さんのアセスメントにをするとき、もれなく、ゼッタイに忘れてはいけないのは「老年期の特徴を踏まえてアセスメントをする」ということ。


どういうことかというと、例:「老年期の場合、呼吸器系にはこんな特徴がある」ということを考慮して、呼吸のアセスメントをする、ということ。


老年看護学の実習では、これは必須。
呼吸のアセスメントだろうが、循環器系のアセスメントだろうが、活動のアセスメントだろうが、かならずそれぞれの項目に、「老年期の特徴」が関係していないかどうかをチェック!する必要があります。


ということは、学生さんがの誰もが承知で、↑これについては、「できている」ことが多いです。


んが!


そこに「個別性が出ていない」惜しいアセスメントが意外に多いです。


個別性が出ていなくても、アセスメントの内容は間違いではないんですねー。


なぜなら、受け持ち患者さんが老年期の方であれば、老年期の特徴を踏まえてアセスメントすることで、その内容は当てはまる可能性が高いからです。


ただ、アセスメントというのは、患者さんの現在の状態を判断するものなので、当てはまる「かもしれない」ことばかりでまとめてしまうのは、アバウトすぎます。


例をあげてみますね。


《呼吸について》
一般的な老年期の特徴:
加齢とともに咳反射の低下が起こるため、咽頭から食道へと嚥下されるべき食物や唾液が、誤嚥しても、咳によって喀出することができず、誤嚥性肺炎などの原因となることがある。


個別性:
患者は、むせなく食事や水分を摂取していたが、誤嚥性肺炎を診断された。これも、老年期の特徴である、咳反射の低下によって、誤嚥が生じた結果であると考えられる。


===

一般的には、こうである。
なので、患者もそうである。


という判断は、あまりに乱暴です。^^;


なので、
一般的には、こうである。
患者の場合、このような様子から、↑そこれにあてはまるといえる。
なので、患者もそうである



といった具合に、一般的な特徴の中で、患者さんにあてはまる事柄を加えることで、判断の信ぴょう性が増します。


思い込み、とか、決めつけ、とかではなく、情報をもとに判断した内容だよ、ということでですね。


これが、「個別性」を出す、ということです。


老年看護学の実習で、一般的な特徴を捉えることができていて、個別性が出ていない、と指摘されたときは、アセスメントすべての内容を書き直す必要はありません。(ホッとしたでしょ。^^)


一般的な特徴に、その中で患者さんにあてはまる事柄について、患者さんの個別の情報(実際の様子、反応、発言など)を加えると良いです。


老年看護学の実習でのアセスメントのポイント
*老年期の特徴を踏まえたアセスメントをする

*↑老年期のの特徴でのうちで、患者さんにあてはまるものを述べて、個別性を出す

これからは、高齢者がどんどん増えます。
受け持ち患者さんが高齢者である、という比率も高くなっていくことが考えられますね。


このことを知っておくと、アセスメントでムダに悩まずに済みますね。^^






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