実習記録に振り回されない看護過程の学び方 -324ページ目
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援助計画に個別性を出す方法(1)

■援助計画に個別性を出す方法(1)


こんにちは、上田由香里です。


実施する援助計画に「もう少し個別性を出せるといいね」とアドバイスされたことはありませんか?


個別性のある援助計画とは、患者さんの特徴に合わせた援助計画。他の誰でもなく「この患者さん」に合った援助方法、内容。


自分の受け持ち患者さんの特徴に合わせた計画ってどうやって立てるの?


●「患者さんの特徴」に合わせて実施する時間帯を選ぶ


患者さんにとってちょうどよいタイミングで援助できるといいですよね。


【援助を実施する時間帯を選ぶ視点】


体調、気分などの自覚症状 


例)午前中は、いつも気分がすぐれないと患者さんがおっしゃるので、午前中は休んでいただこう。


観察によって確認できる症状(自覚症状以外の症状)


例)午前中は血圧が高いことが多いので、負荷のかかる援助は午後にしよう。


くすりの作用


例)午前中は利尿剤を内服するので、頻繁にトイレに行かれる。援助の途中でトイレの心配をしなくてもいいように、援助は午後にしよう。


患者さんの日課


例)午前中はご家族の面会があるので、ご家族との時間を優先していただこう。

例)午前中はリハビリを実施するため、時間のかかる援助は午後にしよう。


効果的に援助をおこなう工夫


例)午前中はリハビリを実施するため、リハビリによって身体の動きがスムーズになったあとに援助を実施しよう。



こうやって、実施する時間帯を援助計画の最初に盛り込むだけで、計画に「個別性」を出せます。


次回は、援助方法に「個別性」を出す方法をお知らせしますね♪


【関連記事】

援助計画に個別性を出す方法(2)


感想文にならない評価の書き方

■感想文にならない評価の書き方


こんにちは、上田由香里です。


ケアを実践したあとには、必ず患者さんへのケアの効果を確認しますね。


それを、看護実践を「評価する」といいます。


要は、自分が実践したケアが患者さんにとって効果的であったかどうかを判断するわけですね。


「患者さんにとって」という視点が大事なポイントです!


当たり前のことなんですが、評価をするとなるとこの視点を忘れてしまいがちなんです。


「患者さんにとって」という視点を忘れてしまったとき、評価が感想文になってしまいます。


例) 体位変換の回数が多かったため、患者さんへの負担になったと考えられる。


ケアの間に何度も体位を変えたことで、患者さんに負担をかけたんじゃないかという申し訳なさ、反省があるんですよね。


このように、自分の看護j実践を振り返ることはとても重要です。


それが次回の課題になりますもんね!


ただ、これは実践した看護を評価したことにはならないんですね。


「患者さんにとって」という視点を忘れてしまっているんです。


患者さんのことを想ってはいるのですが、主語は「私」なんです。


どういうことかというと、「患者さんの負担になったと考えられる」 


こう「考えている」のは学生さんですよね。


患者さんが、どのように思われたのかがわかりません。


ですので「そう考えた理由」を加えてみましょう。


患者さんがケア後に「疲れた」とおっしゃったとか、呼吸回数が増えたとか、苦痛表情が見られたとか、後半、患者さん動きに時間がかかるようになったとか。負担になっただろうなと思った理由があるはずです。


看護実践を評価するとき、効果的だった、効果的ではなかったと判断した「その理由」も合わせて記録する。


そうすると、感想文ではない看護実践の評価になります!




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