「1 対 多数」のコミュニケーションについて | 堀田孝治公式ブログ★クリエイトJ=自分➡人財➡日本を創造する
2017-05-30 01:58:38

「1 対 多数」のコミュニケーションについて

テーマ:7つの行動原則を実践する

この4月から、息子も速いもので中学生です。


息子をさずかったとき、男親としてなにができるか、考えました。


衝撃をうけたのは、ソニーの盛田さんだったかだれか忘れてしまいましたが、そのご著書に書かれていた、


「男親の役割は、『人生は楽しい』という後ろ姿を見せ続けること」


といった言葉。


(俺の後ろ姿は、いったい・・・)


と真に衝撃をうけ、おそらく私が独立した理由のまちがいなく一つにはなっています。


もうひとつだけ、私が心掛けたのは、


「なるべくたくさんのことを経験させておこう」


ということでした。


空手、水泳、サッカーは教室で教わることになったので、キャッチボール、卓球、ゴルフ、スキー、バドミントンを時間を見つけては一緒にやりました。


そんな息子が選んだ、部活は、


「卓球」


でした。


先日、はじめての部活を終え、多少興奮した雰囲気の息子ほ、妻に、


「顧問の先生から、『守・破・離』と言うことを「教わったよ!最初は型どおり、きちんと反復することが大事だって!」


と嬉しそうに報告したそうです。


(それは・・・実はお前の父親の本に、詳しく書いてあるのだぞ・・)


そう思うと同時に、その大事な守破離を、いままで息子にちゃんと教えていなかった自分にハッと気づかされました(笑)。



さて、今日は、「1 対 多数」のコミュニケーションについて書きます。


私の最初の仕事は営業でした。そこで求められたのは、「1対1」のコミュニケーション力です。


お客様との商談、上司への報連相、開発の担当者への依頼・・・そうした1対1のコミュニケーション力の巧拙がが成否を分ける、そんな仕事だと思い、必死になってやっていました。


私の営業は、法人営業でした。


1対1の商談に全力を注いでいたある日、


(あっ! このバイヤーさんが、上司を説得できなければ、私の提案は採用されないんだ!)


ということに、堀田はやっと気づきます。


ということは、口頭でいくら熱く語っても、それがバイヤーさんの上司に伝わるとは限りません。


「バイヤーさんを説得する」


のではなく、


「バイヤーさんが、上司を説得できるようにする」


と視点を変えたとき、私はやっと文書の大切さに気付きました。


「バイヤーさんの上司に伝わるような文書」


を書きはじめてから、少しづつ成果が出るようになってきました。



30歳を過ぎた私は、総務部門の仕事をすることになります。


500人近い支店の全員に、文書で伝える、という場面がやってきました。


その時の、私の上司は、営業も、マーケティングも、人事も、なにをやってもとても仕事のできる方でした。


私が発信文書案を作って持っていくと、その上司は、私にこう言ったのです。


「この資料を、蒲田の駅前の、知らない誰かに見てもらって、ちゃんとわかるか聞いてみて?」


もちろん冗談ですが・・・目は笑っていません。


「あの・・・・どういうことでしょうか?」


オズオズと聴くと、


「文書というのは、知らない人が読んでも、何をしたらいいかが、ちゃんと伝わらなければ意味がないんだ。」


「つまり、文書を出した後、意見ではなくて『この文書がいったい何をいいたいのか』について質問が来るようでは、ビジネス文書としての役割をまったくはたしていないことになるんだ。」


「いいかい、500人に、ひとりづつ口頭で補足するようなことが起きたら、どうなる?だから、大きな組織で仕事をしていきたいなら、ちゃんとした文書が書けることが、必須なんだ。」


と教えてくれました。


そこから、まさに守破離の日々です。書いてはダメ出し、また書いてはダメ出し・・・・


あるときは、その上司は、笑いながら、こういました。


「よし、添削はしないから、その文書をそのまま発信してみろ! もし1件でも問い合わせの電話が来たら、お前の負けだからな!」


恐る恐る送信ボタンを押す私・・・・・・


結果、問い合わせの電話は、ゼロでした。


30代前半で、このような文書力を身に着けることができたことは、私の大きな財産です。


本当に、師匠に、場に、感謝です。



10人の人を説得したいとき、皆さまはどちらを選びますか?


①ひとりひとりサシで会い、口頭でひとりひとリ説得していく


②10人を読んで会議をし、資料を配り、その場で合意を形成する。



10人でしたら、たしかにどちらも選択できます。


でも、これが100人だったら、どうでしょうか?


①の選択が、あり得るでしょうか?



それは無理でしょう。やはり多くの人と仕事をしていきたいのであれば、文章力、プレゼンテーション力のどちらかは、理想はどちらもが、必要になってきます。

 

実際に、いろいろな人や場面に鍛えていただいた「1対多数」のコミュニケーション力のおかげで、私の今日の仕事はなりたっています。


研修はもちろん、本も、そしてブログも、基本、すべて、「1 対 多数」です。


あの30代前半の出会いがあったから成立しています。



ですが・・・・・・


今年になり、いまさらながら、こんなことを感じています。


それは、


「1 対 多数で、ちゃんと伝えられること」



「多くの人と、豊かな人間関係を構築すること」


は、あたりまえですが、まったく違う、ということです。


私は、年に1500人くらいの方に、研修をさせていただいています。


多くの人に、「7つの行動原則」はおかげさまで、伝わっていると自負しています。


しかし、だからといって、1500人との人間関係はできてはいません。


それとこれとは、また別の話なのです。



明日は、その総務の時のメンバーとの、飲み会です。


当時の先輩が、定年退職を迎えられたので、そのお祝いです。


人間関係は、1対1の積み重ねですね。


15年たった、しかも独立した私に声をかけてくださるなんて、ほんとうに有り難いです。


ひとりひとりとのつながりを、大事にしていきたいと再認識した、会の前日の私です。


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原村もステキですが、横濱も負けていません。

山下公園近辺はいま、花と緑と海が、とてもいいハーモニーです。


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