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「7つの行動原則」研修は、新人研修でやるべきでしょうか?

久しぶりのブログになります。

 

おかげさまで、とても元気にやっております。

 

極真空手の方も、週2回くらいのペースで稽古に通っております。

空手自体はなかなか強くなりませんが、心身ともに、だいぶタフになってきた実感はあります。

以前は息があがった稽古終盤でも元気ですし、それどころか居残りで先輩との組手を志願するくらい元気です(笑)。

 

さて、今日の本題に入ります。

 

「『7つの行動原則』研修は、新人研修でもやるべきでしょうか?」

 

たまにいただく、このご質問への、〝2024年時点の“私の考えを述べさせていただきます。

「7つの行動原則」研修の展開をはじめた当初は、

 

「新人研修では、やらなくてもいい」

「新人研修では、あまり効果はないので、むしろやらない方が良い」

 

というのが、私の正直な考えであり、実際にプレゼンやカンファレンスなどの場でも、そのようにお伝えしてきたかと思います。

 

そして、そのココロは、

 

「『7つの行動原則』研修は『経験学習』をベースにしたプログラムである」

 

「つまり、『わかる』『知る』ではなく、『できるのか』『実際にやったか』からはじめるプログラムである」

 

でした。

 

実際に多くの企業様にもその考えをご理解いただき、入社3年目を中心とした、

 

「〝ある程度仕事を経験した″若手の研修」

 

として展開、定着してきました。

 

では、2024年の今、私はどう思っているかというと、

 

「『7つの行動原則』すべてを伝える必要はないが、そのエッセンスは、キャリアのスタート時点でも伝えた方がいい」

 

に変わってきております。

 

では、何が変わったのでしょうか。

 

一番の変化は、

 

「現場のOJTの様子が、大きく変わった」

 

ことにあります。

 

まず、どうやら、上司も先輩も、以前と比べてとてもやさしくなったようです。

 

研修に参加した若手に聞くと、

 

「拍子抜けするくらい上司が優しい」

「怒られることも、叱られることも、ほとんどない」

 

といったコメントが本当に多くなってきました。

 

そうです。「やさしい」とも言えますが、現場のOJTが、

 

「薄く」「弱く」

 

なってきてもいるのです。

 

正直、今の上司は、「パワハラ」などと言われてしまうことを、若手が思う以上に気にしています。

 

ですから、若手の教育に、ある種、「おっかなびっくり」でかかわっています。

 

ということで、若手が、「仕事という競技」から外れた、私の言う「しなくていい努力」を重ねていても、よく言えば優しく見守り、悪く言えばそのまま放置されることが以前よりも増えているのです。

 

「7つの行動原則」研修を展開しはじめていた当初の〝前提“は、

 

「『仕事とは何か』といった本質的なことも、OJTで、多少は(少なくても「点」では)教えられている」

 

でした。

 

実際に、研修後のアンケートでも

 

「上司がおっしゃっていたことが、やっと線になり、つながりました!」

「仕事ができる先輩が言っていることが、やはり原則だったのだと確認されました!」

 

などというコメントが多く見られたのです。

 

ところが、最近は、そのようなコメントを見ることが、ほとんどないのです。

 

「仕事とは何か、など、まったく考えないで3年間″作業”をしてきた自分がいました。」

「この二日間、とにかく、目からウロコのことばかりでした!」

 

といったコメントを多く見るようになっています。

 

薄く、弱くなった現場のOJTですが、中でも特に、

 

「仕事とは何か」

 

といった本質論は、まっさきに削られてしまっているようなのです。

 

振り返れば、そのような話は、私は昼のオフィスではなく、夜の居酒屋などで聞いたような記憶があります。

 

「若手を連れて飲みに行く!」

 

こんな機会も、いいか悪いかは別にして、実際に大きく減っています。

 

若手以上に、上司側も、

 

「飲みになど誘っても、若手に嫌われるだけ。」

 

と、とても遠慮していますし。

 

そして、もうひとつ、コロナを機に広まった「オンライン」という働き方も、現場のOJTを大きく変えている可能性があります。

 

どういうことかというと、オンラインでは、

 

「現行犯での指導」

 

が難しいのです。

 

同じ空間でデスクを並べていると、彼・彼女が、

 

「お客様と電話でどのような話をしているのか」

「どれくらいオフィスにいて、どれくらい外回りしてるのか」

「メールや書類作成ににどれくらいの時間をかけて、どのレベルのアウトプットをしているのか」

 

ということが、いやでも目に入ってきます。

そして、

 

「この話し方は、いかになんでも問題だな。」

 

と感じたら、その場で(現行犯で)、介入して、OJTを始めることができます。

 

新人・若手からみても、同じ空間に先輩・上司がいれば、

 

「先輩!報告書書くのが、こんなに早いんだ!」

「なるほど!お客様の苦言に対しては、このような応対をするんだ!」

「まずアポ取ってから、それから提案書を作成するのか!自分は逆だった!」

 

などと、いわゆる「後ろ姿で」学ぶチャンスがあります。

 

しかし、オンラインでは、後ろ姿どころか、下手すると画面オフで前の姿も、なにも見えません。

 

リアルで会議をしていた時は、会議室からデスクまでの帰りの廊下で

 

「会議に出たら、少なくとも一回は発言したらどうか?」

 

などとすぐに指導することができました。

 

しかし、オンラインでは、「お疲れさまでした!」と言って、お互いにすぐに消えて、おしまいです(笑)。

 

そこで「One On One」の出番となるのですが・・・

 

「One On One」は、基本、

 

「若手からの、自己申告がベース」

 

になってきます。

 

何がうまくいっていないか、何に困っているのか、若手側からの問題の提示があって、話が始まることになります。

 

そして、その時、若手から、

 

「そもそも、『仕事は何か』がわかっていないのです!」

 

「『仕事という競技』に求められる『行動原則』を教えてください!」

 

などという問いが発せられる可能性は、残念ながら、ほぼゼロなのです。

 

 

この春、実際に、新人研修に立たせていただきました。

 

半日、1日、1.5日と、それぞれ長さの違うバージョンでの実施でした。

 

半日研修は、「『しなくていい努力』研修」です。

 

・私が実際にやらかした「しなくていい努力=仕事という競技では意味のない努力」のケースをいくつか体験してもらい

・「ビジネス体感アクティビティ」で、「頭でわかっても、実際に自分も『しなくていい努力』をする!」ことを体感していただき

・現場でも、まずその視点(「仕事という競技にあった努力」とは何か)を持って、キャリアをスタートする

 

という、「気づき」と「新たな視点」を主眼としたプログラムになります。

 

1日、1.5日のプログラムは、「『仕事の行動原則』研修」です。

 

「『しなくていい努力』研修」をベースにしつつ、

 

「『したほうがいい努力』=『仕事の行動原則』」

 

も伝えます。

 

具体的には、「7つの行動原則」の前半3つの行動原則、つまり、

 

【価値創出】【逆算】【守破離】

 

を、

 

「仕事では、勉強とはほぼ『逆』の努力が必要になる!」

 

という主メッセージを伝えるために、「逆算」という行動原則で伝えていきます。

 

「『しなくていい努力』研修」とは違って、行動原則に沿って、新入社員としての、具体的な

 

「したほうがいい努力」のトレーニングも実施します。

(行動原則に沿った「非言語力」「報連相」「聴く力」「PDCA」など)

 

 

「現場のOJTがますます弱くなったからさぁ・・」

 

などと、評論家のようなことを言って、ただ嘆いている場合ではないですよね。

 

私は、「ピンチはチャンス」だととらえています。

 

「仕事の行動原則」といった、本質を伝える手法としては、実は私は、そもそも、

 

「OJT」よりも、「OFF-JT(研修)」の方が、適性が高い!

 

と考えています。

 

「相手の立場に立ちなさい!」

 

これだけを言ったら、たしかに、特に今は、

 

「説教」「精神論」「押しつけ」

 

などと受け取られるリスクが高いです。

 

「なぜ必要なのか、それをやらないとどうなるのか、そうすると具体的にどんな良いことが起こるのか」

 

これらがセットになった、体系的なものでないと、特に今の若手には、伝わらないでしょう。

 

逆に言えば、そこが腹に落ちれば、正面からとてもきちんと受け取ってくれるのです。

 

そのためには、体系的な説明をする一定の時間と、仲間とのディスカッションと、「体感」があったほうが効果的なのです。

 

「仕事とは何か」

「仕事という種目にはどんな努力が必要か」

 

こういったことを、「体系化・言語化して」伝える時がいよいよきた!のです。

 

現場での、「後ろ姿」や、「点」での教育に、そもそも限界があったのかもしれないのです。

 

「仕事とは何か、仕事という競技にはどんな方向の努力が必要かを、新人研修できちんと伝える」

 

「その視点を持って、自らたくましく『セルフOJT』を行う」

 

「3年目に、経験学習をとおして、『7つの行動原則』をきちんと学ぶ」

 

「『7つの行動原則』を守り、破り、離れて、よりよい『仕事の持論』手に入れる」

 

今は、こういった形が、若手の人財育成のひとつのデフォルトとなっていく大きな転機であり、実はわれわれがパラダイムを変える、絶好の機会なのかもしれません。

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