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一(いち)企業研修講師の「オンライン研修」実践記②

1.オンライン研修の「システム(ZOOMなど)」を、使いこなせるのか

 

2.オンライン研修に必要な「インフラ」は用意できるのか

 

3.ライブの研修と同等の「研修の質」を提供できるのか

 

この3つが、私が「研修のオンラン化」に関して抱いていた恐れ(不安)でした。

IMG_6898.jpg

 

前回は、この中の1と2を中心に、一(いち)企業研修講師としての実践記を記してきましたが、今回は、いよいよ、本丸の、

 

3.ライブの研修と同等の「研修の質」を担保できるのか

 

にできるだけ焦点をあてて、実践記を綴っていきます。

 

私はいままで、下記のような3回のオンライン研修を講師として実施しています。

 

①参加者は同じ会場に集まっていて、講師の私だけがオンラインで参加する企業研修(1日)

 

②80名くらいの参加者に対して1時間で行ったオンラインのオープンセミナー

 

③20名くらいの参加者と私が、それぞれの端末で参加するオンラインの企業研修(1日)

 

神の配慮なのか、

 

参加者間はほぼライブと同じ関りができる①から始まり、

 

「1時間」という短時間の講演スタイルの②を経験し、

 

いよいよ、(多くの人がイメージする)いわゆる「オンライン研修」の③を実施する、

 

というステップを踏んで、徐々に経験値を増やしていくことができました。

 

それぞれの回で感じた「ライブとの違い」や、結果としての研修の質について考えていきます。

 

①参加者は同じ会場に集まっていて、講師の私だけがオンラインで参加する企業研修(1日)

 

参加者はある地方の企業の新入社員で、このエリアは感染者数もかなり少なく、新人研修は感染拡大予防策を講じながらずっとリアルの集合研修で行っていました。

 

ただ、「県をまたいだ移動は禁止」なので、講師の私だけが、オンラインで参加することに。

 

具体的にどうしたか、というと

 

・28名の参加者は、4人/島のグループ×7島に分かれて参加

 

・メインのスクリーンに、ZOOMで「講師の私」と「画面共有したスライド」を投影

 

・各島に1台づつ、7台のPCを設置しZOOMでつなぐ。音声はミュート。私はこの画像でグループの状況を把握

 

・7台とは別に、前と後ろ、など、その場面にあわせて予備のPCを配置し、クラス全体像を把握

 

・私の声はマイクで流れ、参加者もマイクで発言し、1台だけミュートにしていないPCからその音声を私はキャッチする

 

という設定で臨みました。

 

私は、参加者には宇宙戦艦ヤマトのデスラー総統のように見えるのかもしれません(この例えがわかる人は、もう参加者にはいないので絶対に研修では使いません(笑))。

 

「参加者同士のコミュニケーション」は、議論やワーク、ロープレも、ライブの研修とまったく同じことができますので、その点は安心です。

 

問題は、「私と参加者間のコミュニケーション」です。

 

まず、私のPCでは、このように見えます。

IMG_6864.jpg

わずか10インチ程度の中ですから、その中の10分の1コマの中の、さらに4人の中の一人、となると、個別の表情を読み取るのはかなり至難の業です。

 

一方、私の顔も、画面共有して話すと、ライブよりかなり存在感は薄れます(かなり小さくなります、とあらかじめ聞いていました)。

 

あと、もうひとつ難しかったのは、「グループ討議中の話」を一切聞けなかったことです。終わったあとに、「どんな話をしたのか」を聞くことでカバーするしかありません。

 

ということで、反応を想像しながら、そして、いつもよりも、参加者との「声」のコミュニケーションの回数を増やしながら進めました。

 

とにかく大事なのは、講師の「言語力」である、と痛感しました。ジェスチャーなどの非言語がほとんど使えないのです。

 

この研修では、ビジネスゲームも実施したのですが、「席を変える」「位置をちょっとズラす」といったことも、身振り手振りでは指示できませんので、その点は画面や話し方で、かなり「具体的」かつ「明確」に伝えるよう工夫しました。

 

さて、その「研修の結果」は・・・・

 

人事のご担当者は・・・・・満足してくださいました! 

参加者も、かなり集中力高く、高いエネルギーで参画していたとのこと(この「エネルギー感」がなかなかわからないのです)。

 

ただ、「この形のオンライン研修」「ライブの研修」を比べたら・・・・

 

もちろんのことですが、ライブ研修に軍配が上がります。

 

研修の質としては、十分なものを提供できたと考えています。ただ、人事のご担当者も講師の私も、

 

「思っていたよりも、ライブと比較して〝マイナス面がずいぶん小さくて″ホッとした」

 

というのが、正直な感想ではないでしょうか。

 

逆をいえば、「オンラインならではのプラス面」は、ほとんどなかったのです。

(私の旅費や宿泊費はコスト削減できましたが)

 

 

②80名くらいの参加者に対して1時間で行ったオンラインのオープンセミナー

 

ZOOMで行いましたが、「ウェビナー」ではなく、「通常のミーティング」で行いました。

 

ウェビナーというのは、参加者の顔は見えず、チャットではやりとりできるものの、会話はできず、もちろん、グループワークもできない、ある種「ライブでの配信」に近い形式のものです。

 

今回はそうではなく、「通常のミーティング」で臨みました。つまり、顔は見え、会話もでき、そしてグループワークもZOOMの誇る?「ブレイクアウトセッション」を使ってできる形式です。

IMG_6869.jpg

 

1時間の講演の中で、数分のブレイクアウトセッションを3回入れる、という組み立てで行いました。

 

まず、正直驚いたのは、「参加者は顔を出さない!」ということです。ほとんどの方は「ビデオをオフ」にして参加なさるのです。

 

この時点で、私の「参加者の反応を見ながらの講演をコントロールする」という夢?は早々に打ち砕かれました。

 

その次に「そうか!」と思ったのは、「ブレイクアウトセッションに、入らない人がたくさんいる!」ということでした。

 

実はこの2点、私の出番の前に、参加者としてセッションに参加して、事前に気づくことができたのです。

 

ライブの講演ですと、「顔を出さない」「グループワークを拒否する」という選択はなかなかできないですが、オンラインでは、それが可能なのです。

 

ただ、参加者同士の意見交換をプラスに考えている人も一定数いると考え、予定通り、ブレイクアウトセッションも実施しました。

 

ブレイクアウトセッションに実際に参加した人は、半分強、といった感じだったでしょうか。

 

基本参加者の顔が見えなかったのですが、途中から数人、ビデオをオンにしてくれる方もいて、とても助かりました。

 

1時間やってみての感想は、

 

「オールナイトニッポンのパーソナリティのようだった」

 

です(笑)。もちろん私はラジオのパーソナリティなどしたことないのですが、「見えない視聴者をイメージして」「できるだけ双方向の雰囲気」で行う、という点で、きっとこんな感じなんだろうなぁ・・・と想像した次第です。

 

ただ、「家から」「私服&ノーメークでも」「リラックスして」、ライブの講演に参加できる、というのは、冷静に考えると特大のメリットでもありますね。

 

ある種の、「どこでもドア」の出現です。

 

さて、肝心の講演の質ですが・・・・・

 

私の知り合いにしか聞けないのですが、「よかったよ!」というのが総じての反応でした(本人にはそうとしか言えないですよね(笑))。

 

「ブレイクアウトセッションが良かった」という声も、何人かからお聞きしました。

 

そして・・・・

 

ある企業の人事のご担当者が、この講演に参加してくださって、

 

「夏の『7つの行動原則』研修は、オンラインで行おう!」

 

とご決断なさりました!

 

そういう意味では、参加者側として、そして企業研修を主宰する人事担当者として、「オンラインでも十分に質の高い研修ができる」との判断に至るレベルではあったのだと思います。

 

オンラインでは「気持ち」「エネルギー」「想い」が伝わらないのでは・・・・

 

といった危惧もありましたが、

 

「堀田さん、最初はやや緊張気味でしたけど、途中からノリノリでしたね!」

 

「堀田さんの、今年の新入社員に対する熱い想いが伝わってきました!」

 

といったフィードバックもいただけましたので、オンラインだからといって、あながちそれがムリというわけでもないことも確認できました。

 

 

③20名くらいの参加者と私が、それぞれの端末で参加するオンラインの企業研修(1日)

 

そして、いよいよ、皆さんが想像する「オンライン研修」です。

 

・参加者18名、事務局2名(入れ替わりで常時は1名)、講師1名

 

・ZOOMを使用。参加者も事務局も講師も各自のPCで参加(スマホ参加はなし)

 

・9時~18時の1日。テーマは「OJTトレーナー研修」。

 

・全員ビデオはオン。

 

で実施しました。

 

運営面での私のテーマは、「多用するブレイクアウトセッションの円滑な進行」でした。

IMG_6906.jpg

 

参加者が全員揃ったところで、まずは、事務局の人事ご担当者に、

 

6人/グループ(セッション)×3=18名

 

にホストになって分けてもらい、スタートと同時に私(講師)をホストにしてもらい、その後のブレイクアウトセッションに管理・運営は、全部私の方で行いました。

 

一度分けてしまえば、次からはすでに同じセッション分けになっているので、「セッションの開始と終了」を繰り返すだけです。

 

問題なのは、「ペアワークをして、その後またもとのグループに戻す」といった展開時です。

 

ペアワークにあたっては、「再作成」を選択し、「18人の参加者を次に割り当て:9セッション」にし、「自動」でセッションを作成しました。

 

そうすると、「18人を3グループ×6人に分けたもとのセッション」は上書きされてしまい、次からもペアになってしまいます。

 

それを再作成でまたすばやく戻せるかどうか・・・・・を危惧していたのですが・・・・・・はい、スンナリできました。

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コツは、参加者の名前の前に、「グループ番号」をあらかじめつけておいてもらうことです。

(森部長、素晴らしい情報をありがとうございます!)

 

「1 堀田孝治」「2 山田太郎」といったように。

 

そうしておくと、再作成で、「割り当て」をクリックしたときに、1、2、3ときれいに並んで出るのです。その数字を信じて割り当てるだけですから、3グループであれば30秒もあればできます。

 

「円滑なブレイクアウトセッションのためには、アシスタントがマスト」

 

と聞いてビビッていましたが、初回にして、ひとりで十分にこなせることが判明したのは大収穫です。グループワークの前には、たいていの場合個人ワークがありますから、その時間で再設定すれば大丈夫です。

 

さて、肝心の「研修の質」ですが、いくつかのポイントで実践の感想を記していきます。

 

<参加者と講師の関係>

 

これは、①のケースと違い、ある種とても近く、そして「均等に」感じました。

リアルの研修だと、席が前の人と後ろの人とでは、やはり距離感がちがってしまいます。

が、ZOOMだと、全員と、画面の中で、全員と等距離で均等に向きあえます。今回は25名以下だったので、1画面で全員見ることができ、アナログ式に手をあげてもらったりしながら、ムリなくコミュニケーションをすることができました。

 

<参加者間の関係>

 

これが、ひょっとしたらライブとの最大の違いのひとつかもしれません。

隣や斜めに、「他の参加者を感じる」ことがないのです。

逆に言うと、全参加者と画面上で「正対」し続けます。

ちょっとわからないときに、コソッと隣の人に聞くこともできませんし、「消しゴム貸して!」も不可能です。

メリットでいえば、(家の環境がよければ)ライブよりかなりリラックスできるのでは、と思います。

別な言い方をすれば、

「自分のことに集中しやすい」

といえるのではないでしょうか。

 

「オンラインの方が、リアルよりも話しやすいのではないか?」

という意見をよく聞きます。それは、「他者からのよけいな「圧」や「空気」がないから」だというのです。

(上司の咳払いとか(笑))

ということで、研修終盤に

「リアルとオンライン、どっちが発言しやすいか?」

というアンケートをとってみました。

結果は、ほぼ半々。

オンラインの方が話しやすい人もいれば、ライブの方がいいでしょ! といった人も両方いるのが現実のようです。

 

<受講態度>

 

これは、オンラインの方がむしろ良いのかもしれません。

前提として、「ビデオをオンで顔を出していること」になりますが。

全員が正対している中で、横向いたり、寝たりは人間なかなかできないものです。

「誰かの陰に隠れる」のも不可能です。

あと、自分の顔を見続けることになることも大きいのかもしれません。非言語(主に表情)は、終始オンラインより上だったように思います。

「オンラインは疲れる」というのは、ここからきているのかもしれません。

ただ、カメラの死角でなにをやっているかは、こちらからは一切わかりません。

 

<雰囲気と間>

 

「クラスの雰囲気」「グループの雰囲気」は、オンラインではたしかに「温度感」としては把握できません。

やはり、その空気感の「有無」がライブとの大きな違いになります。

そのための努力としては、ライブ以上に参加者の表情の変化に注意して、読み取ることをします。

また、私は、ライブの時以上に、個別にこまめに問いかけることで、その分を補うように心がけました。

ブレイクアウトセッションも、覗きにいけるので、気になったらその場で2、3、質問して雰囲気を察するようにしました。

 

そして研修に大事な「間」ですが・・・・

私がオンライン研修で最も気になったマイナス面は、実はこの「間」です。

ブレイクアウトセッションに行くとき、戻るときに、人によってスピードが異なり、なんとも嫌な「間」があいてしまうのです。

(その差は通信速度とかによるものなのでしょうか?)

私は途中から、先に戻ってきた人にざっくばらんにチームの雰囲気を聞いたり、理解度を確認したりして、この間をプラスにかえるようにはしました。

「模造紙を使ったグループワーク」のかわりに、ZOOMでも「ホワイトボードの共有」ができるのですが、やはりちょっとスピードがリアルに対して落ちるので、私は使わないようなプログラム設計をしました。そこら辺に変な「もどかしさ」があると、研修全体のテンポにも悪影響をもたらすからです。

 

<オンラインならではのメリット>

 

「チャット機能」などを挙げる方もいらっしゃいますが、私は、

 

「シートの記入やプランの作成などを、データ記入で行えること」

 

を第一に挙げます。リアルな研修では、どうしても「手書き」になってしまいます。手書きだと修正も難しいですし、データとして保存したり、翌年度にアップデートすることもできません。そして何より、「手書き」の方が、ビジネスの現実感からはすでにもう遠いですよね。

オンラインだと、PPTもワードもエクセルもすべて同じPCで作成できますし、OHPなど用意しなくても、それをすぐに共有できます。

日頃業務で使用している資料を共有することも可能なのです。

 

<オンラインだからこそ気をつけたこと>

 

ライブとオンラインの最大の違いとは、なんなのか・・・・

それは、「情報のスペース」だと私は考えます。

オンライン研修では、わずか10数インチの画面とイヤホンが、〝下手をすると″情報スペースのすべてになってしまうのです。

ですから私は、まず、参加者の10数インチを効果的に活用することと同時に、

 

「いかにPCの画面の〝外"を有効に使えるか」

 

が大事になってくると考えます。

私は今回、グループワークなどの設問は、別途プリントアウトして、各自に配布するようにしました。

「このペーパーレスの時代に」「せっかくのオンライン研修なのに」・・・・

と考える方もいらっしゃると思いますが・・・・グループワークの時の参加者の「画面」を想像してみてください。

 

そこに映るのは、「グループメンバーの顔」と「メンバーが共有した画面」〝だけ″です。

さて、その時、「グループワークのテーマ」自体を忘れてしまったら、どうしたらいいでしょうか?

リアルの研修でしたら、視線を前に移せば、テーマがスクリーンかホワイトボードに書いてあって、確認できます。

または、手を挙げて、講師を呼んで、聞けばいいでしょう。

しかし、オンラインでは、それは不可能なのです。

 

オンライン研修では、「視覚」「聴覚」が頼みであり、「触覚」や「嗅覚」を使うことはできません。

だからといって、視覚や聴覚だけのコミュニケーションに終始していいものなのか・・・・?

オンラインで「匂い」や「手触り」を、ありありと感じたりイメージしたりするようなことは、はたしてほんとうに不可能なのか

・・・?

 

ということで、長くなりましたが、今回の実践記は以上になります。

 

逆に言うと、特に③の場合、ここに記した以外では、ライブもオンラインも「思ったより違いがない」とうのが率直な感想です。

プログラムも、ライブとほぼ同じ構成で、ほぼ同じ時間内で無事終了。

あとは、参加者の今後の行動変容を見てみないと、なんともいえないですが、終了時の手ごたえでいえば、ライブと遜色なかった自負はあります。

 

「結局、ライブとオンライン、どっちが優れているの?」

 

それに答えをだせるほどのオンラインの経験値は私にはまだないですし、おそらく経験しても一概に言えるようにはならない気がします。

 

ただ、

 

「全員がマスクをして」

 

「あるいはさらにフェイスシールドをして」

 

「グループワークなどの〝接触″に制限を設けて」

 

「感染リスクにおびえながら」

 

実施する「ライブ研修」と比べるならば、私は迷わず「オンライン研修」の方を勧めます。

 

マスクをしていれば、リアルでもやはり反応はわかりにくくなります。

 

そしてなんといってもグループワークです。

 

グループワークに何かの制限がついてしまうようなら、ブレイクアウトセッションでガンガンやったほうが、です。

 

でも、制限のあまりないライブ研修ができるなら・・・・・

 

マスクするだけで、あとはいつもと同じなら・・・・・

 

やはりライブ、かな?(笑)。

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