10年以上前から続く、起床時に生じる耳鳴りの整体治療 | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

●ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院は「2年制整体学校」と「JHSC整体治療室」を運営しています。

10年以上前から続く起床時に生じる耳鳴りの整体治療
8診目で改善した症例の解説です。

患者Aさん=61才-女性-主婦の症例

 

 耳鳴りの整体治療=総合案内はこちら

● JHSC整体院の総合治験例はこちら

 





①  Aさんの病歴・・・

 「10年以上前から、朝起きた時にだけ耳鳴りがします」
患者Aさんは、別件(
後鼻漏緑内障・他)で来院されていましたが、耳鳴りもあるので、本件も併せて整体治療する事になりました。



②    Aさんの診察
【耳鳴りの診察所見】
・いつ頃からかは覚えていないそうですが、10年以上前から耳鳴りがあり、毎起床時に右耳だけ少し「ビー」と鳴るそうです。しかしベッドから起き上がると、自然に消えるそうです
・難聴は無いそうです。
・耳鼻科では、特段の異常は無いと言われているそうです。
・小学生の頃、冬の寒い時に外出すると、左の顔面全体に痛みが歯したそうです。中学生になるまでに、自然に痛みが出る事は無くなったそうです。
・血液検査で異常は無く、血圧は120/85mmHgで安定しているそうです。

【後鼻漏・他の診察所見】
・後鼻漏が出るようになる2か月ほど前に、新型コロナに感染したそうです。
・後鼻漏は、就寝中は少しマシになるそうですが、日中は増えて、特に飲食時や会話時にかなり増量するそうです。
・後鼻漏は、咽頭の上の方から、または左右の鼻腔の奥の方から漏れ伝わってくる感触で、最終的に口蓋面に付着する感じだそうです。
・左鼻の通りが若干悪いそうです。
・若い頃から花粉症だそうですが、後鼻漏が出るようになってから、花粉症状は出なくなったそうです。
・40代の頃に緑内障の診断を受け、点眼薬をしているそうです。現在の眼圧は左右とも15mmHgで安定しているそうです。特に右眼は、視野の外上方部に軽度のすりガラス様の陰影部があるそうです。
・現在、虫歯や歯周病は無いそうです。しかし乳歯が永久歯に生え変わる幼少時、左上顎の犬歯が上手く生えきらず、炎症を起こして膿が溜まっていた時期があったそうです(手術をして今は正常だそうです)。
・1年ほど前から右の顎関節付近に疼痛があり、Aさんご自身は「顎関節症」だと思っているそうです(精査はしていないそうです)。
・視診上、軽度の「くま」が左右眼瞼にありました。そして上下の口唇はまだら状にあさ黒く、かつ「ブヨブヨ」と皺がよっていました。仰臥位になると、こめかみ付近に数本の静脈が浮いて見えました(右=6~7本、左=4~5本)。座位になると、その多くは消えましたが、幾本は残っていました。また、左のほうれい線(鼻唇溝)が右に比べて倍近く深くなっていました。さらに左眼裂が右眼裂に比べて、80%ほど狭くなっていました。
・骨好打検査では、上顎洞前頭突起付近(☚眉間の下部)の巧打で叩打痛が認められました。
・頚頬部および腹部の聴診で、血管雑音は聴取されませんでした。

 



➂  治療目標と整体治療…前庭水管、蝸牛小管を解放する
⑴    頭蓋内圧緊張の緩和を図る
⑵    硬膜の緊張を解放し、蝸牛小管あるいは前庭水管開口部の柔軟性を回復させ、蝸牛の内・外リンパ液の緊張を緩和する
⑶    迷路静脈の還流を促進する

  ・静脈還流促進テクニック
  ・翼突筋静脈叢解放テクニック
  ・頭蓋骨矯正テクニック
    ・迷路静脈解放テクニック

 





④    経過と結果・・・8診目でほぼ完治 !!
・3診目来院時、

「朝起きた時の耳鳴りは、半分くらいまで小さくなっています」と仰っていました。
 

・4診目来院時、

「朝の耳鳴りは、治療前の1/10以下で、ほとんど気になりません」と仰っていました。
 

・5診目来院時、

「一度だけピーと耳鳴りがありましたが、以前に比べて小さかったです。」と仰っていました。
 

・8診目来院時、

「耳鳴りは一度も無かったです」と仰っていました。Aさんの主訴である「後鼻漏」の治療が終了するまで、一度も耳鳴りの再燃は無かったので、本件の治療も終了することにしました。

 





⑤  今回の症例の概説…リンパ液と、静脈うっ血の解消が決めて ?!
◆ Aさんの耳鳴りの仮説…内耳の圧力を調整する圧力調整弁の不全 ?!

・耳鳴りは様々な原因で起こりますが、意外と見落とされている原因として、蝸牛の外リンパ液の内圧を調整する安全弁である「蝸牛小管開口部(または内リンパ液の安全弁である前庭水管開口部)」の緊張があるのでは、と考えています。

 

 

 

◆ 音刺激を受容するしくみ…有毛細胞とリンパ液について・・・
・聴覚器官である内耳-蝸牛には、長い筒状の器官である前庭階および鼓室階があり、その内部は外リンパ液で充たされています。鼓膜からの音刺激(振動)がその外リンパ液に振幅を起こさせ、それを音の受容器である有毛細胞が感知して、音情報として脳の聴覚中枢に伝える事で、我々は音を認識しています。ちなみに有毛細胞は内リンパ液で充たされた蝸牛管の中に位置しています。


・しかし、もし前庭階や鼓室階の外リンパ液の内圧が上がり、または蝸牛管内の内リンパ液内圧が上がったりすると、その緊張が有毛細胞を刺激し続ける可能性があり、それを有毛細胞は音情報として脳に伝え続けるかもしれません。つまりそれが耳鳴りとして認識されているのかもしれません。

 

 

 

◆ 内耳の圧力が上昇する仮説と、その整体治療法について・・・
・内・外リンパ液の内圧上昇の原因も幾つもあるでしょうが、オーソドックスな可能性としてあげられるのが、蝸牛小管や前庭水管の開口部位である硬膜の緊張や、頭蓋部の静脈還流の低下、あるいは迷路静脈のうっ滞などがあるのでは、と思います。

 

 

この様な仮説から、当院では耳鳴り患者さんに対しては、上記➂「治療目標と整体治療」にあるように、頭蓋内の静脈還流を促進したり、あるいは硬膜の緊張を緩和したり、さらには迷路静脈の還流を促進したりなどの整体治療を施術する事にしています。

 

 

 

◆ なぜ、起床時だけに耳鳴りが生じるのか…静脈のうっ血が原因 ?!
・ところでAさんの耳鳴り症例ですが。これはほとんど起床時だけに生じているようです。それも臥位から起立した瞬間に、耳鳴りは解消しています。この現象は、上記仮説を裏付ける所見では、と思います。


・その理由ですが、就寝時は一日-24時間の中でも、血液が最も静脈に溜まっている状態である(☚逆に、動脈や毛細血管内の血液は減少している)、という生理学的事実に関係していると思います。つまりそれは、就寝時は頭蓋や耳などの静脈血液が増えている状態-静脈内圧が上がっている状態を意味します。


・ですから先述の様に、もし硬膜の緊張や頭蓋内or迷路静脈の静脈還流低下(内圧上昇)などがあれば、就寝時の静脈圧上昇も相まって、有毛細胞が刺激されやすい状態に陥りやすくなり、従って目が覚めた時に耳鳴りとして自覚するかもしれません

 

   

 

 

◆ 臥位から起立すると、頭蓋内の血液は心臓方向に還流しやすくなる…うっ血解消 !!
・臥位から起立した瞬間、重力により頭蓋内や蝸牛内の静脈が足方(心臓方向)に還流しやすくなりますから、上昇していた頭蓋や蝸牛内の静脈血やリンパ液も還流しやすくなる事で、有毛細胞の刺激も解除され、耳鳴りも解消する、という事で、Aさんの症例の説明がつきます。

 

 

 

◆ 現代人のライフスタイル…頸部の緊張増(ストレートネック)が遠因 ?!
・結果的に、上記仮説を基にした整体治療を施術した事で、Aさんのかなり以前から続いていた耳鳴りが、8診目でほぼ全快した事から、上記仮説で概ね妥当であったのでは、と思います。


・ところで、静脈還流低下の主因としてあげられるのは、頸部の筋肉群の緊張があげられます。つまり頸部の筋肉の緊張・肥厚により、内・外頸静脈や椎骨静脈の還流が阻止される、と言う仮説です。

現代人は読書やパソコン作業などで頸部の固定的緊張を強いられていますから、頸部筋肉群が緊張している方々は、非常に多いと思います。従って、Aさんの様な耳鳴り患者さんは、顕在的にも潜在的にも相当数に上るのでは、と思います。

 

  


・またこの事は、耳だけの問題ではなく、眼や鼻、口腔、、、など、頭顔面臓器の疾患に直接or間接的に影響与える事が多いと思います(下記整体コラム参照)。事実Aさんも、耳鳴りだけでなく、本来の主訴である後鼻漏緑内障にも罹患している事から、この事がうかがえると思います。

 



参 照
整体コラム
ストレートネック/スマホ首…ならぬ「義務教育首」とその関連愁訴
 

 

 

----------------------------------------------------------------------------------------------------------

上記解説文で不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。
それではお大事にしてください。

 

 耳鳴りの整体治療=総合案内はこちら

● JHSC整体院の総合治験例はこちら

 

 

● 治療のお問い合わせは下記まで

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

付属治療室

JHSC整体治療室

●診療時間 【予約制】
 ・午前診…10時~13時
 ・午後診…15時~18時

●診療日
 ・月曜日~金曜日
 (水曜日=午前診のみ)
 ・第2土曜日、第4土曜日=午前診のみ

●休診日
 ・第1土曜日、第3土曜日、日曜日、祝日

●治療費
 ・初 診 7,500円
 ・2回目以降  5,000円
●住所 大阪市都島区善源寺町1-5-43 アイムワンビル2F

      地下鉄谷町線都島駅 4番出口徒歩2分
●電話 06-6180-6880 

メールでのご相談・治療予約はこちら



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

● 本学院-入学のお問い合わせは下記まで

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

2年制整体学校

ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院


次の二つのコースからどちらかを選んで入学して頂けます。

1 本科2年課程 (一般の方が入学するコース)
2 プロコース (鍼灸師、理学療法士などのプロの方が入学かるコース)

 

●住所 大阪市都島区善源寺町1-5-43 アイムワンビル2F
      地下鉄谷町線都島駅 4番出口徒歩2分
●電話  06-6180-6880
●メールでのご相談資料請求体験入学…受付中


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

患者さんが通院される主な地域
大阪市、淀川区、東淀川区、西淀川区、大淀区、福島区、中央区、北区、旭区、都島区、此花区、大正区、東成区、城東区、住吉区、住之江区、平野区、守口市、門真市、寝屋川市、交野市、枚方市、東大阪市、大東市、八尾市、四条畷市、藤井寺市、柏原市、吹田市、豊中市、摂津市、茨木市、高槻市、箕面市、池田市、川西市、尼崎市、西宮市、芦屋市、神戸市、堺市、岸和田市、和泉市、泉佐野市、奈良市、生駒市、京都市、
亀岡市,向日市、長岡京市、松山市、岐阜市、広島市、横浜市、東京都、和歌山市、和歌県、紀の川市、名古屋市、北海道-札幌市、鹿児島市、島根県、三田市、八王子市、福島市、津市、さいたま市